欲張りはダメ?
欲はあって良いのです。
「欲張りはダメ!」なんていう人もいますが、必ずしもそうとは限りません。
僕は悟りを開いているわけではない俗人です。
なので欲をなくせと言われても、かなり酷です。
おそらく、あなたもそうではないかと思います。
欲をもつことがダメだとしたら、生まれた時から欲が標準装備されている必要はありませんよね。
なにかしら意味があるから欲があるのです。
欲は極端に言えば生きるために存在しています。
人生の質を保ち、そして向上させるために存在しているのです。
たとえば食欲をなくしたらどうなってしまうでしょうか。
痩せるからいいじゃないかと思うかもしれません。
でも、餓死してしまいますよね。
だから欲は大事なのです。
欲の種類は無限大です。
どの欲も突き詰めればきっとなんらかの意味があるのでしょう。
では欲の何がダメなのでしょうか。
「欲張りはダメ!」という言葉から考えると、「欲がダメ」ではないですよね。
欲張りがダメなのです。
程度の問題はあると思いますが、「あれも欲しい!これも欲しい!」「あれがしたい!これがしたい!」と常に欲望が渦巻きすぎている状態。
これが問題ではないかと僕は考えます。
それに関しても僕は厳密にはそんなにダメダメ言わなくてもいいのかなと思っています。
というのも、あれもこれもと禁欲していたらきっと、つらくなってしまうと思うのです。
大事なのは欲を持つことが悪いのではなく、欲に支配されてしまうことだと思います。
時に、こんな人とは関わりたくないなという人はこういうタイプが多い気がしませんか。
「これじゃダメだ!」「あれじゃダメだ!」と、条件を厳しくしすぎている人です。
たとえば「おにぎりなんて食事とは言わない!」とか「軽自動車なんて車とは言えない!」とかです。
ステーキを食べたいのかBMWに乗りたいのかは謎ですが、あまりにもそういう事ばかり言っていると視野が狭くなってしまうのです。
完璧主義な人もそうです。
完璧主義な人にも言い分はあるのでしょう。
しかし彼等はある意味、欲張りなのです。
自分の中での完璧という条件をクリアしなければイライラしてしまうのです。
欲張りすぎる人は、優柔不断でもあるのです。
欲に支配され過ぎて物事の優先順位がわからないのです。
本当に大切な物がわからなくなっているのです。
だから「欲張りはダメ!」につながってくるのかなと思います。
だって、本当に大切な物がわからなくなってしまって、優柔不断になってしまったら、生き延びられなくなってしまいますものね。
少し前の言葉でいうなら「KY」もそうですよね。
状況判断できなくなってしまっている点が共通しています。
僕は必ずしも「欲張りはダメ!」ではないと言いました。
どういうことかというと、要するに欲はたくさんあっても、本当に大切な物がわかっていて、優先順位が分かっていて、それを自己実現していく際にふてくされず、地道に自己実現できるなら、まったく問題ないと思います。
むしろ、それなら欲を多く持っていた方が楽しいかもしれません。
とにかく「〇〇じゃなきゃ私は不幸だ!」という結論に至らなければ、とりあえず大丈夫です。
「生きる」ということは「幸せになる」ということですから。
生物学的に生きていれば良いという問題ではありませんものね。
つまり欲とは幸せになるためのツールのひとつなのです。