ココロセラピストが考える! そんなこと無いと思うけど!「最近の若者は欲がないなぁ……」ってホント?

モノでも人でも、末永く関係を深めていけたらステキだと思いませんか。

妖怪金食い虫

僕は人から「TATSUMIさんは、あまり欲がないですね……」と言われます。

実際のところ、どうなのかというと、なくはないです。
ただ欲望についてあまり考えなくなった気はします。

子供の頃は実の親に『金食い虫』と呼ばれていました。
なんと酷い言い方なのだろうと幼心に思ったものです。
昭和世代ってなにげに過激な表現が多かった気がします。

脱線しますが、子供のことを『ガキ(餓鬼)』と平気で言ったりしていましたよね。
今では信じられません。
悪いは無いのかもしれませんが、言葉には『言霊』があるのであまり変な語彙は使わない方が良い気もします。

失礼しました。話を戻します。
『金食い虫』というのは、要するに浪費家ということです。
「あれも欲しい、これも欲しい」と何でも欲しがって出費がかさんで仕方がない人のことです。

思い返してみると、残念ながら僕は『金食い虫』だった気がして来ました。
穴があったら入りたいです。
お父さん、お母さん、その節は本当にご迷惑をおかけしました。

 

バブルモンスター

僕の話はさておき、バブルの時代の人の欲は果てしないものがありました。
とにかく浪費するのです。
もちろん全員ではありませんし堅実な人もたくさんいたのでそれは強調しておきます。

極端に言えばブランドファッションに身を包み、アフターファイブは踊り狂い、金粉たっぷりの寿司を食べまくり……という人が存在していた時代です。

エコなんて言葉は誰も口にしないような時代でした。

今は、富裕層の人たちでもそこまで贅沢な人なんてホンの一握りではないかと思います。

ちなみに僕はこの時代を否定しているわけではありません。

働けば働いただけ、それ以上にお金が貰えるのです。
カッコイイ車が欲しい。カッコイイ鞄や財布が欲しい。ステーキを飽きるほど食べたい。高級マンションに住みたい。海外旅行に行きたい。子供も私立の学校に行かせたい。習い事もたくさんさせたい…。
とにかく欲がいくらあっても良かった時代だったのです。
僕が、そう思っているだけだったらすみません。
とにかく自分の欲求を満たしたい。自己実現したい。そのために頑張って働こう。努力と結果は比例する。こういうマインドは決して悪いことではありません。

 

欲の種類

「最近の若者は欲がないなぁ……」という世代の人たちの気持ちはわからないでもありません。
今の子、厳密には子に限りませんが、それほどあれもこれも欲しがったりはしません。
若者ではないですが、僕もそのひとりです。

これって事態の流れ的なものもありますし、欲がないから悪いみたいなわけでもないのです。
欲がないから物(商品)が売れない。経済が回らない。不況から抜け出せない。未来に希望がない。少子化が進む……。
もしかしたら、彼らはそんなイメージを持っているのかもしれません。

こんなイメージの人はもしかしたら『お金』という存在に比重を置いて考えているからそう思えるだけだと思うのです。
欲が仕事を生み、お金を循環させる。
更なる欲望をかき立てて新たに仕事を生みだし、お金を循環させる。
これを美学に思い込み過ぎている気がするのです。

本当に欲しいものがあって頑張って買おうと思うなら、それは強欲でも何でもなく、ちっとも悪いことではありません。
むしろ、スゴイなって思います。

でも、冷静になって考えてみるとわかるのですが僕たちはわざわざ不要な欲を生みだして、それを追いかけさせる必要性が本当にあるのでしょうか。

「お金がないから買えないモノも増えた……」というのは、ある意味酷です。
でも、不要な物を買わずに生活に支障が出ない範囲ならまったく問題ない気もするのです。

偽物の欲望に支配されて手に入れた物って、すぐに飽きるか要らなくなるのです。
そうすると高価なものであろうと何だろうと簡単に捨ててしまうのです。
つまりゴミになってしまうのです。
地味な例を出すと今でいう『過剰包装』がそうですよね。
ハデにしたい欲求で過剰に包装しても、ラッピングの紙やリボンは直ぐにゴミ箱です。
まだまだ使えるものでも平気で捨ててしまったり。

「ま、別にラッピングはシンプルで良いか……」と思うのは必ずしも欲が無くなったわけではありません。
無駄を省いただけです。
視点を変えればシンプルでカッコよく見せる工夫をしようとする意識が芽生えれば、それこそ生産性がある気もします。