ココロセラピストが語る!『ガツガツ社会』とは?~のんびり生きようよ~

「豊かさ」ってなんだろう。 まずは、この質問を世界に投げかけて一緒に考えようとする気持ちが大事なのではないかと思うのです。

そもそも、心の病にかかってしまう人って、頑張り屋さんが多いですよね。
より豊かになろうと、必死でモチベーションを上げて心が病んでしまう時代っておかしいですよね。

というと「戦争中はみんな生きることに必死で頑張ってきたからウツなんていなかった!」というかもしれません。
でも、それも極端だなと思うのです。

必死にならなければならない状況では無くなったから心の病が出て来た。
それじゃ、困るから本能に危機感を植えつけてまた必死にさせようと思っているなら、少々過激すぎると思います。
それって、人間は戦争したり何らかの生命の危機を持ち続けていないと病んでしまうという発想です。
それって戦争屋(死の商人)の発想ではありませんか。

人間に限らず動物は本能があります。
闘争本能も当然あります。
でも、それって誰かと戦うことが目的ではなく、生きるためのものだと思うのです。
闘争本能をわざわざ剥き出しにする必要性ってあるのかなと思うのです。

ところで、豊かな時代って、どんな時代をイメージしますか。
僕はガツガツしなくて良い時代こそが豊かな時代だと思っています。

どうでしょうか。

だってガツガツしているというのは「忙しい」ということ。
「心が亡くなる」ということですから。
それって、少しも豊かではないですよね。

仮に財布の中身が満たされていたとしても。

でも、物が溢れかえっている時代なのに、ちっとも僕たちは豊かではないのです。
こんな時代だからこそ、「闘争本能をかき立てろ! 競争に勝ち抜け!」みたいな感じで、『アンチ・ゆとり』が出て来たのではないかと思うのです。

「今の子は欲が無い……」「今の子は元気が無い……」なんて言いますが、本当にそうなのでしょうか。
たまたまバブル世代の人が、高級車や高級時計、高級バッグに回らない寿司に憧れられる環境だったから、それを追い求めただけではないのでしょうか。

別に、今の若い世代が無欲なのではなく「そんなに貪欲にならなくても幸せかもね……」と思っていたら、どうでしょうか。
僕は、若い世代ではありませんが、正直、そういうふうに感じているのです。

「労働意欲が無い」とか、いろいろ偏見を持っている人も多いかもしれません。
でも、格差格差でどんどん競争社会が復活している現代で、『勝ち組』『負け組』なんて言葉が出来て、悪く言えば支配する側とされる側に二極化されてしまった時代に、さらに気合いだ、モチベーションだと消しかけてお互いを競わせ続けたら、みんな燃え尽きてしまわないでしょうか。

僕は、モチベーション型の人たちを否定しているのではありません。
目的意識を持って頑張っているのは素晴らしいと思います。

ただ、そう考えない人たちもいて良いと思うのです。

どっちが良いかは個人の問題として、問題の本質はまた別のところに存在していて。

「豊かさ」ってなんだろう。
まずは、この質問を世界に投げかけて一緒に考えようとする気持ちが大事なのではないかと思うのです。

別に贅沢三昧しなくても、のんびり平和に暮らせたら、僕としては嬉しいです。
そうすれば、たぶん、燃え尽きて病気になる人も減ると思います。

夢を持つ必要はないとか、目標は要らないとか、そういうことではありません。
もっと多様化された社会の中で、個々人が自分らしく輝ける環境を意識しながら生きていけたら、もっと豊かな時代になるのではないかと思うのです。

もちろん僕の言うことに異論反論はある方も多いと思います。
それもアリだと思います。そういうお互い同士が共存できたら……。
僕は、そう思っているのです。
僕は、ワガママな理想主義者なのかもしれません。

 

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