私、苦手な人がいるんです……。~苦手な人や嫌いな人は誰だっているよね~

みんなが仲良しになれれば理想的ですが、そこまで出来なくても無敵にはなれるのです。

ココロセラピストTATSUMIは苦手な人はいない?

コミュニケーションは大事だと毎日、口を酸っぱくいっている僕ですが、恥を忍んで正直に言うと苦手な人はたくさんいます。

「なんだ……偉そうなことを言って、結局、TATSUMIさんも苦手な人いるんじゃないか……」とガッカリした方もいらっしゃるかもしれません。
期待させてしまい、すみません。

ただ、開き直るわけではありませんが、嘘をついて「私はみんな大好き!」と言っても余計に嘘くさいと思いませんか。
「みんな、愛してるよ!」とか言いながら、内心キライな人には鋭い眼光で睨みつけて近寄って来ないようにしたりしていませんか。

仕事上仕方無く、仲良しのフリをしなくてはならないことも当然あると思います。
でも、フリだって良いじゃないですか。本当は苦手だろうと嫌いだろうと。

 

子供の頃に受けたマインドコントロール?

おそらく多くの人たちが、子供の頃、親や学校の先生などに「みんなと仲良くしましょう!」と繰り返し言われて来たと思います。

もちろん、親や先生は間違った刷り込みをしているわけでもなければ、マインドコントロールをしようと思っているわけでもありません。100%善意で、そのように教えてくれているのです。

どういうことかというと、僕たち自身がその言葉を違った解釈して記憶してしまった可能性があるのです。

「みんなと仲良くしましょう!」というのは、義務でも命令でもありません。
提案ですよね。
「こうすると良いよ~」という感じの。
でも、多くの人たちが、提案ではなく「みんなと仲良くしなければならない!」「みんなと仲良く出来なくてはダメだ!」と勝手に思い込んでしまっている可能性があるのです。

普通に考えたら、それは仲良しほど良いことはありません。
しかし、仲良しにならなくても世の中のバランスって崩れませんよね。
最低限のマナーを守って、露骨に相手が嫌がることをしなければ。
もっといえば、苦手であろうと嫌いであろうと、ぶつからなければトラブルに発展することもほとんどないと思います。

何が言いたいかというと、思い込みで誰かに対して苦手意識を持ったり、嫌いと思ったりしてはならないという考えに囚われないで欲しいのです。

誰かに対して苦手意識を持ったり嫌いと思ったりした時に「私が未熟だからいけないんだ……」とか「私のコミュニケーション能力が低いからいけないんだ……」とか「私が○○さんに対して嫌いオーラを出しているから親しくなれないんだ……」とか、自分を責めないで欲しいのです。

逆に「○○さんがムカつく態度だからいけないんだ!」と、一方的に責任のすべてを相手に押し付けるのも危険なので注意が必要です。

 

私、嫌いな人がいるんです。どうしたら良いですか?

誰だって苦手な人や嫌いな人の一人や二人はいるものです。
それだって見方を変えれば個性ですよね。

みんな同じ人間という種族ではあるけれど、みんなが同一の存在かと言われれば、決してそうではありません。
みんな、顔や名前が違うように、性格だって価値観だって違って良いのです。
むしろ、まったく誰かと同じなんて、それこそ人間かどうか怪しいと思います。

苦手な人や嫌いな人、相性の悪い人がいたとしても、お互いにベストな距離間で、必要以上にぶつからなければ無理に仲が良くなくても問題ありませんよね。

「どうしたら良いですか?」と質問されると非常に困ってしまうのですが、困っている割に答えはシンプルだったりします。
それは「どうしたいの?」という事です。

仲良くしたいのか、自分の方が立場が上だという事をわからせたいのか、自分の意見を捨てて相手のペースに合わせたいのか、距離を置きたいのか。
まずは相手ではなく、自分の気持ちを引き出す作業からはじめてみてください。
ちなみに、自分をコントロールすることは出来ても他人をコントロールすることは出来ないと思って下さい。
「相手を操りたい!」「相手に自分の想いや価値観に共感させたい!」という力技はタブーです。
下手にその手段に出ると、余計に反発されて敵対意識を持たれるか軽蔑されて、人間関係のヒビがどんどん大きくなってしまいます。

「私は、自分は悪くないと思うんですけど、どうしたら良いですか?」とか「私は○○さんを嫌っているわけでは無いんですけど、どうしたら良いですか?」という質問も同じことです。

そもそも人間関係は善悪だけの問題ではありません。
そして、嫌っているわけでは無くても、苦手意識を持っているから悩んでいるわけですよね。

実はこれって、人間関係や距離感を悩んでいるのではなくて、自分の正当性を理解して欲しい、あるいは同情して欲しい、私は悪くないという事を証明して欲しいという別の心が働いている場合があります。

たとえばですよ。
自分の嫌いな人や苦手な人が海外に引っ越してしまって、自分との縁が切れてしまったらどうしますか。
それでも、仲良くなりたいと思うでしょうか。
嫌っていた自分を恥じるでしょうか。
現実的に考えてそれはありませんよね。

「よくわからないんですけど、相手がいなくなったので、別にもう、どうでも良いです……」というのが本音ではないでしょうか。

実は相手が好きだったとか、仲良くなりたかったとかであれば、縁が切れないように連絡先を聞いたり、今までの酷い扱いを謝罪して和解するなりして関係を続けると思います。
でも、そう思えるような相手で無ければ、苦手だろうが嫌いだろうが、結果的に問題は去ったわけです。
「みんなと仲良くしなければならない」という幻想は自然消滅してしまったのです。
別にそれで良いのです。
来世で再び出会い、戦いが繰り広げられる……とか、そんなことは考えなくて良いです。