ファミレスに入って「ファミレスってさ、厨房で働いている人も偉そうに白衣を着ているけど、本当は料理人でも何でも無くバイトがレトルトを温めて皿に盛ってるだけだよね……」と言ったらどうなるでしょうか。
そのセリフを店員に言ったら確実にクレーマーだと思われます。
場合によっては追い出されて塩を撒かれるかもしれません。
店員では無く、同席している人に雑談の一環として言っても同じ事です。
「今、ここで、それを言うか!」と呆れられてしまうと思います。
雑談は大事ですが、それよりも先に大事な事は空気を読む事です。
当たり障りのない話?
雑談の基本は当たり障りのない話題をすることです。
先ほどの例だとファミレス批判なので話題の選び方としては良くありません。
しかし、話している本人にとって、その話題が当たり障りのないものだと感じていれば、それは雑談なのです。
では天気の話をするのはどうでしょうか。
天気の話題から入って出て来たキーワードを拾って話題を膨らませようとするのならば良いですが、天気の話だけを続けたらどうでしょうか。
たぶん、30秒と持たずに会話が止まると思います。
オジサンに多いのが新聞やビジネス雑誌の話。
そこから柔軟な発想や独創的な発想が生まれれば楽しく盛り上がるかもしれませんが、正直言うと「だから何?」と思うことも少なくないと思います。
拾って来たニュースをアウトプットしても、そこにオチがなければ楽しくもなんともないのです。
単に「ビジネス情報や自治問題に詳しい俺」を演出したいだけなのかなと思われます。
アイドルやアニメ、ゲームの話も通じるとは限りません。
一歩間違えば「これだからオタクは……」という印象をつけられて終わりです。
ちなみに僕はロシアのパペットアニメーション『チェブラーシカ』が大好きです。
時々、ついついチェブラーシカについて熱く語りすぎてしまう事があるのですが、数年前に「あまり、そういう話題はしない方が良いよ……」と遂にダメ出しを食らってしまいました。
そう言われればその通りで、自分が好きだからと言って、相手も必ずしもそれに興味を持ってくれるとは限らないのです。
高校野球やオリンピックなど、スポーツの話題なら無難だろうと思うかもしれませんが、これも実は微妙です。
最低限の話題ならタイムリーな話題であれば通じると思いますが、自分が盛り上がってしまうだけの話題はドン引きされます。
政治や宗教の話題は特に気をつけた方が良いです。
誰が何教を信じようと何党を支持しようと自由ですが、自分の支持している団体が世間の常識みたいな感じで話を進められると迷惑してしまいます。
勧誘はもっての外です。
やったら最後。
友達をなくす危険性があるので注意して下さい。
雑談は当たり障りのない話のハズが、一歩間違えると場の空気を悪くしてしまう危険性もあるのです。
雑談のコツ
では、雑談をする時に気をつける事は何でしょうか。
いくつかピックアップしてみましょう。
1.様子観察
雑談は始めてみなければどうなるかわかりません。
当たり障りが無い話題と言うものが、実はそもそも難しいのです。
とにかく適当でも良いので話題を振ってみることです。
ただし、食事の場で下ネタは話さないなどの最低限のマナーは守って下さい。
自分が雑談の主導権を無理に握らなくても相手が誘導してくれる場合もあるので焦らないで下さい。
2.共通の話題を振る
相手が知っている人であれば話題の選び方は比較的簡単です。
共通の話題をすれば良いのです。
ただし共通の愚痴で盛り上がりすぎると、それも問題なので気をつけて下さい。
仕事の話でも良いですが、仕事上の守秘義務に当たる話題は避けた方が良いです。
で誰に聞かれているかわかりません。
プライベートな話題も、誰かのプライバシーを侵してしまう話題は避けた方が良いかもしれません。
自分の話、あるいは話相手の話が無難です。
または第三者の話題であれば褒めてあげる内容がオススメです。
3.徹底して相手に合わせる
「おしゃべりな人=話し上手」ではありません。
言葉数が多いだけです。
そして何より、人は自分の話を聞いて欲しがるものです。
相手が聞いて欲しそうな話題をして、ひたすら聴き続けて下さい。
専門用語でいう『傾聴』です。
ただし、ある程度はバランスを考え無いと「自分のことは言わないけど、隠してるのかな?」と警戒されてしまいます。
ただし傾聴とは面倒でもあります。
相手は楽しいかもしれませんが、聴かされているこちらはウンザリという場合もあります。
耐えられなくなったらさりげなく話題を変えて下さい。