先生! トイレに行っても良いですか? ~親子で考える!「それってタブーなの?」とは?~

相談できる人がいない。 そんなふうに思える事があると思います。

 

暗黙ルールとか常識とか、もはやそう言う問題では無い!

僕たちは常識、そして暗黙ルールという条件の元で生活しています。授業中にトイレに行って良いかどうかも、何となく「ダメなんじゃないかな?」という空気こそありますが、実際の事はわかりません。ローカルルールがあるかもしれませんし、それこそみんなの思い込みで、本当は「トイレは我慢しない方が良いよ。我慢すると効率下がるしね。それにスッキリした方が、集中できるでしょ!」と思っているかもしれません。

そもそもトイレって必ずしも休憩時間に行きたくなるわけではありませんし、コントロールにも限界はありますものね。生徒や社員たちがモゾモゾしながら授業なり仕事なりしていたら、それこそ変です。

自分の思い込みで「これは良いだろう」「これはダメだろう」と決めつけるのはよくありません。自分で考えて判断の付かない事に関しては指示を仰ぐ。これは大人も子供も同じ事です。もし上下関係がないのなら、横の関係で話しあった方が良いです。

自分が思っている常識って本当に常識なのか。それは世界的に通用する常識なのか、それともローカルな常識なのか。それとも自分の思い込み、もしくは願望なのか。状況に応じて、気になった事があれば、その都度、それを検討する習慣をつけた方が良いと僕は思っています。ある場所では常識と思っていても、他の場所では常識では無い事って、見渡して見ると案外あるものです。

子供は授業中にトイレに行きたくなった時、どうしたら良いかをよくわからないです。でも、実は大人もわかりません。僕にとっては信じられませんが、休憩時間以外はトイレ禁止の会社もあるそうです。合意の元なら諦めも尽きますが、入社後に言われたら悲惨です。

「勤務中にトイレなんて、なんてふざけた事を! ダメに決まってるでしょう。トイレに行ったら減給だよ! 当たり前だよ!」と入社後に言われたら僕なら、その日の内にその職場を去ると思います。
ちなみに本当に、それが常識なのかと思って調べてみると、今でもあちこち論争になっているそうです。論争になっていると言う事は、つまりその暗黙ルールは常識のようで常識では無かったのです。後は、きちんと話し合うしかありません。

会社にもよると思いますが、「トイレに行っている間にも時給は発生しているんだからトイレがダメなのは当然!」と思うかもしれません。では定時ぴったりに仕事を切り上げられなかった人に対して残業代が支払われるでしょうか。何分単位で残業代がつくかはわかりませんが、トイレの所要時間が1分だとして怒られたりペナルティが課せられたりするなら、1分でもサービス残業をさせた管理職は上司にもっと怒られて然りです。でも、そうじゃないですよね。そこに矛盾を感じるのです。もはや常識の問題では無いですよね。

トイレから離れて考えてみましょう。僕は海外ドラマが好きなのですが、毎回気になる事があります。

外国人(欧米人)は、いつでも何処でも靴を履いています。ベッドの上に座る時でさえ靴を脱ぎません。日本で同じ事をしたらほぼ間違いなく非常識と思われます。自分の家なら別ですが他人の家でやったら二度と家に入れてくれなくなると思います。
でも、自分の置かれた状況がきちんとわかっていれば、善悪ではなく「ここでは、こうしよう」とわかります。

チップの感覚も同じです。日本人はチップの文化はありません。だから海外でチップを上げなくて良いかと言うと、そういうわけではありません。チップを出さなかったせいで「なんてケチな日本人なんだ!」と勘違いされてしまう危険性だってあるのです。
お互いに「これだから外国人は!」と言っていたら、世界は成り立たなくなってしまいます。

自分で気づけば、自分で勉強すれば良いです。もし自分の常識が通用せずに相手を不快にさせてしまったら、その都度、そこでの常識や文化を教えて貰って身につければ良いのです。

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自分の直感を信じて、もっと考えて!

授業中にトイレに行って良いかどうか。トイレに行かせてくれと言ったら、もしかしたら先生に怒られるのではないか。でも、休み時間にトイレに行ったけど、また行きたくなった場合はどうすれば良いのか。授業中にトイレに行ったらクラスの笑いモノにされるのではないか。実にスケールの小さな問題です。しかしとても重要です。

恥ずかしい。怒られるかもしれない。どうも授業中にトイレに行くと頭が悪い子と思われる気がする。不安はつきません。でも、考えてみて下さい。お漏らししてしまったら、どんな気持ちですか。濡れたパンツで授業を受け続けるのですか。それこそ屈辱ではないでしょうか。それこそクラスメイトからネタにされ、先生からは授業を妨げた生徒として見られてしまうのではないでしょうか。そんなリスクを覚悟してまで、休み時間までトイレを我慢しなければならないのでしょうか。

そもそも、本当に先生に怒られるかどうかなんてわかりません。それこそ思い込みかもしれません。良い顔はしないかもしれないけれど、トイレに行く許可はくれるかもしれません。先生って思っているほど怖くないかもしれませんし、理解を示してくれるかもしれません。それに、漏らしてしまうよりは怒られた方がマシかもしれません。

最初からルールが決まっていて、それを予め知っていたのなら、仕方ないかもしれませんが、時には自分の直感を信じ、限界を理解し、リスクを取って決断する事も重要かもしれません。
これを小さな子供に理解させるのは難しいですが、「ダメと言ったらダメなのよ」ではなく、時には自分の気持ちや思いを正直に話せる教育も必要なのではないかなと思うのです。

心が病んでしまう人たちは、自分の思いを理解してくれるであろう人がいない場合が多いです。共感してくれるであろう人がいない場合が多いです。必ずしも、理解して貰えるとか、共感して貰えると言うわけではありませんが。でも、自分の中の思い込みで「どうせ話したって理解されない」とか「○○したらダメなんだ」とか、決めつけて自滅してしまう事だけは避けて欲しいのです。

授業中にトイレに行ってはいけない気がする。だから漏れそうでも我慢する。確かに、その気持ちはわかるのです。ダメな気がする事は触れずになんとかその場を乗り切ろうと思うのが人間です。でも、トイレに行ってもリスクは思ったほど大きくはならないかもしれません。別の可能性も考えて欲しいのです。勇気を持って欲しいのです。

大人たちの間では『ブラック会社』という言葉が流行っています。
そして、その行きつく果ては『過労死』だったり『自殺』だったりします。