悩み多き存在。それは?
地球上でいちばん悩みを持っている存在は人間だと思います。宇宙規模で考えたらイメージが湧かないので何とも言えませんが、とにかく人間は必要以上に悩みを持っている気がします。
悩みの大小は人それぞれです。体重が増えたと深刻に悩んでいる人もいれば、モテすぎて困っていると言う人もいるかもしれません。「私、悩みなんてありません!」とキッパリと言い切れる人は少数派だと思います。
私、よく人から相談されるんです!
時々「私、よく人から相談を受けるんです!」と言う人がいます。良い事だとは思うのですが、僕は気になる事があります。つまり、その先です。
たくさんの人からたくさんの相談を受ける事によって、相談される側が辛くなってしまっていないかということです。
悩み相談を受けるのが良い事であったとしても、自分自身が苦痛、もしくは負担になってきたら思い止まって欲しいのです。
「話なら聴くよ?」「愚痴なら聴くよ?」
言葉は言霊と言ってパワーを持っています。なので「話なら聴くよ?」「愚痴なら聴くよ?」と言ったら、その効果が早速発動します。信用ゼロの人は相談されることはありませんが、ゼロではない人だと、悩みや愚痴が来る確率が高まります。
たとえば愚痴を言うとスッキリするタイプの人がいたとします。愚痴を聞いてあげたら「うわぁ! なんだか、スッキリした! 話を聞いてくれてありがとうー!」なんて感謝されるかもしれません。
お互いにスッキリと話を終える事が出来るようにするためにも次の話を少し意識してみて下さい。
愚痴リピーター
そこで完結すれば問題無いのですが、その手のタイプの何割かはリピーターになります。何かある度に「話聴いてー」とやって来ます。
最初のうちは聴いている側も喜ばれているし、誰かの役に立てたような気になって聴き甲斐もあるかもしれません。
しかしリピーターになって何かあるごとに愚痴を言われたら次第に聴いている側もうんざりしてくるものです。
気をつけないと「愚痴を聞くのが好きな人」と勘違いされてしまうかもしれません。そうすると愚痴る側は、愚痴が如何に迷惑かということをわからなくなる人もいます。
「私、愚痴ってスッキリする人! あなた、愚痴を聴いてスッキリする人!」と言う役割分担が成立してしまうと、後々面倒な事になります。相手は、愚痴る罪悪感どころか場合によっては『Win-Win』の関係だと勘違いしてしまっているので、愚痴を止める必要性がなくなるのです。
愚痴る相手がいるというのは本人からすればステキな事です。しかし愚痴られる側はどうでしょうか。
その人が大切な相手なら、少しでもストレスを軽減してあげたいと思うかもしれません。しかし、会話が愚痴だけになってしまったら大問題です。愚痴しか言わない人と仲良くしたいと普通は思わないからです。
くれぐれも「また、いつでも愚痴でも悩みでも聴くからねー」とは言わない方が良いです。本当に誤解されてしまいます。悩みを抱え込むのはよくありませんが、愚痴るのを慢性化させてしまう事は危険です。