ココロセラピストが語る!『感情』とは?~悲しみについて語る~

悲しみの感情を自分自身が肯定してあげることで、あなたの心はあなた自身によって癒される事でしょう。

 

ウツ仲間?

では、メソメソしたグループって、そんなに悪いのかと言うと実は必ずしもそうではないのです。敢えてメソメソという言葉を使いましたが、例えば『ウツ病』の事を考えてみて下さい。

何だかわからないけれど、とにかく悲しかったり凹んだりしてしまいます。そんな人が、体育会系の「うっほほーい!」みたいなテンションのグループに入ったら、自分も感化されて楽しくなって来るでしょうか。たぶん余計に気が滅入ってしまうのではないかと思います。「なに凹んでんだよ!」とバン! と笑顔&怪力で肩を叩かれようものなら「この人たちは私を理解してくれなそうだな……」と感じてしまうかもしれません。

もちろん好みの問題もありますので、ウツに限らず、そういうのが好きな人もいれば、そうでもない人もいるので何とも言えない点もありますが……。

そこで、少し前のセリフを思いだして下さい。重要なポイントが隠されています。
「この人たちは私を理解してくれなさそうだな……」という箇所です。

人は、共感されたい生き物です。理解されたい生き物です。では、何を共感されたくて、何を理解されたいのでしょうか。もちろん色々ありますが、特に重要なのは感情なのです。嬉しさも悲しさも、誰かにわかって貰いたいと思うのが人間なのです。

しかし感情は何らかの手段で伝えなければ伝わらないのです。海外ドラマの定番のセリフに「わかるだろ?」というものがあります。唐突かつ乱用し過ぎで何をわかって欲しいのか、さっぱりわからないこともあるアレです。

しかし、ツッコミどころがあるのはさておき、欧米人は特に感情表現が大袈裟なほど豊かなので、細かい情報は伝わらないにしても相手の『感情』はなんとなく「わかる」のです。だから、「え? わからないよ」とならずに物語が進むのだと思います。

感情を察して貰えると、もしかしたら次の段階、つまり細かい詳細にも関心を示して貰えるのではないかと言う安心感が出て来たりしませんか。だからとにかく最初に感情は受け入れて貰いたいのです。

話をウツに戻します。そんなわけで(?)、ウツのセラピーをしている病院等には『ウツ仲間』を集めたグループセラピーが存在します。少なくとも、ウツの悲しみに関しては誰よりも共感や理解してくれる仲間がいるから安心なのです。泣いても怒られないのです。悶々と自分の感情を押し殺したりするより、ずっとスッキリすると思います。海外ドラマ等では、他にも『断酒会』(アルコール依存症仲間が集まる会)などが有名ですよね。
(※グループセラピーにはセラピストやファシリテーターがいて、フォローしてくれるのが前提です。)

ちなみに、ウツの話を例に出しましたが、精神疾患の人限定の話がしたかったわけではありません。感情を出せる場所、出しても良い相手が存在すると良いよというお話です。

できれば、日頃から素直に感情を出しても許される環境があれば理想的です。感情を出しても許される家族や友達は、本当に大切にした方が良いです。

281429387

 

悲しみの感情を肯定する!

悲しみの感情は、無意味に存在しているわけでは会いません。何らかの原因があっての結果として悲しいのです。宿題を忘れて先生に怒られたら悲しいし、サービス残業を毎日させられたら悲しいです。その感情を否定して「先生に怒られると快感!」とか「サービス残業楽しいな!」とか、そう言う人が増えてしまったら世の中は大混乱になってしまいます。
泣いているだけ、愚痴っているだけでは何の得にもなりません。しかし、その感情が何かに気づかせてくれるのです。そして次へのステップへと導いてくれているのです。

もし、何らかの事柄で悲しい気分になったら、まずは自分自身でその感情を否定せずに受け止めてあげて下さい。
「私は今、悲しいんだ……」と。
そして、しばらく経ったら深呼吸をして、「この悲しみは私に何を(次へのステップへのヒント)伝えたかったのだろう?」と質問してみて下さい。もし、何も浮かばなかったら、それでも大丈夫です。

悲しみの感情を自分自身が肯定してあげることで、あなたの心はあなた自身によって癒される事でしょう。

※もし、自分の感情が上手にコントロールできない。悩みで困っている等の方は、カウンセリング等をお勧めします。決して自分だけで抱え込まないようにして下さい。

 

《ココロセラピストTATSUMI さんの記事一覧はコチラ》
https://www.el-aura.com/writer/%E5%B1%B1%EF%A8%91%E9%81%94%E5%B7%B3/?c=6713