【20年後の働き方はどうなるのか?】
8月頭に「厚生労働省」が「働き方の未来2035」という報告書を発表して注目を集めました。こちらは、「20年後の2035年」を見据えて、経済や社会の変化などを踏まえたうえで、未来にはどのような働き方が必要になるかを検討するという懇親会の結果をまとめた内容となっています。
この報告書は冒頭に、「2035年にはさらなる技術革新により、時間や空間や情報共有の制約はゼロになり、産業構造、就業構造の大転換はもちろんのこと、個々人の働き方の選択肢はバラエティに富んだ時代になるに違いない。AI(Artificial Intelligence 人工知能)を中心としたこの大きな技術革新は、今後の経済の構造を、急速かつ大きく変える。」という記述があることからもわかるように、現在、多方面から注目されている人工知能についても議論されています。
こちらによると、20年後は「終身雇用や年功序列といった日本企業の象徴だった制度が失われる」だけでなく、そもそも「正社員という身分すら消えてしまう」ことが予想されています。日本は超少子高齢化が進み、人口は5000万人以上減少しながらも、高齢化率は7%もアップするという状況が到来します。
【将来の日本人はAIと仲良く働く?】
そんな時代のために、フルタイムで働くのではなく、AIによる判断をサポートしたり、メンテナンスをする仕事が増えると共に、専門性がある仕事に関しても、会社に所属するのではなく、プロジェクト毎にチームが集まって遂行し、それが終わったら、また別のプロジェクトにうつるという業務形態が増えるという予想がでているのです。
正社員制度の崩壊というと、なかなかショッキングなイメージがありますが、実際はAIの発達によって、人口が減少としても、「AIと協力して働く」というのが当然という、新しい就業形態が産まれるという比較的ポジティブなものとなっています。しかしながら、海外ではAIの発達により、多くの仕事が失われるという予想も存在しています。
【10年後には多くの職業が消えている? オックスフォード大学の発表とは?】
2014年にイギリスのオックスフォード大学で人工知能などの研究をしている「マイケル・A・オズボーン」准教授が『雇用の未来-コンピューター化によって仕事は失われるのか』という論文では、「702の職種をピックアップ」し、それぞれがAIに取って代わられる確率を計算しています。
それによると、「多くの分析が必要となるようは仕事は真っ先にAIに取って代わられる」とされています。「銀行の融資担当者やスポーツの審判、不動産ブローカー、保険の審査担当者」などは、10年後には「9割以上の確率で消えてしまう」というのです。人間に比べると、情報分析に関してAIは突出した能力を持っているので、このような結果はある意味当然といえるかもしれません。
さらに、昨今話題の「自動運転自動車」のように、AIの身体とも言える「緻密なセンサーを得たロボット」が登場すれば、より多くの職業がAIによって奪われていくことでしょう。しかしながら、どれだけAIが発達としたとしても、苦手な部分があります。
【AIに対応できないのはスピリチュアルな分野】
前述のオズボーン准教授は、AIは「クリエイティブで芸術的な作業が苦手」なために、人間は今後そういった業務に集中していくようになるだろうと予想しています。AIはデータを蓄積することで、絵画や文学などの芸術分野でもある程度対応しつつありますが、人間が持つ「閃きや直感力を得る領域」には到達していません。
このようなことを考えると、未来の人間が行う仕事というのは「より霊的でスピリチュアルな領域のものが増えていく」ことが予想されます。高次の情報を受け取り、それを活用することによって「人を癒したり、助けたり、様々な情報を提供していく」というのは、まだまだAIでは及ばない領域であり、これからの人間がすすんでいくべき道なのではないでしょうか?
参考サイト
厚生労働省
働き方の未来2035:一人ひとりが輝くために懇談会 報告書
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000132314.html
What’s work disappear in the future.
The work can not be artificial intelligence?
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