アーユルヴェーダ体験記@南インド・ケララ 〜トリートメント編~

施術を受けるにあたっての注意事項がいくつかありました。

1.冷たい水を避けて、いつも白湯か温かいハーブウォーターを飲むように。
2.施術直前は食べないように。
3.施術後1時間後に温かいシャワーを浴びること。
4.施術後少なくとも2時間はビーチや海には行かないように。
5.施術期間中は、たばこ、アルコール、ノンベジタリアンフードを避けるように。

初日のドクターとの面談で滞在中の施術スケジュールが決まりますが、毎日施術前にもドクターとの面談があり、血圧と脈拍数を測り、睡眠や体調や排泄について確認されました。
あまり眠れなかったり、ここが痛い等と伝えると、予定していたメニューが変更されて、最終的にその日の施術メニューが決まりました。
そのメニューが書かれた紙をセラピストが受け取り、施術スタートです。

最初に、メインセラピストが歌のような祈りを捧げ(施術が体によく効きますように、体が元気になりますようにと言う意味だそうです)、軽くヘッドマッサージをしてくれます。
その間にサブセラピストがメニューに沿ったオイルやハーブなどを用意し、施術が始まります。

(施術室。施術中は電気を消すので薄暗くなります。)

2日目以降の施術内容は以下の通り。

2日目:オイルマッサージ・シロダーラ・カティバスティ(腰に小麦粉で丸い土手を作って中にギーオイルを注いで浸透させる施術)、顔にはライスパック。終了後に血液検査。インドで血液検査だなんて大丈夫かと心配しましたが、ちゃんと毎回ゴム手袋を取り換えて新しい注射針での採取でした。
3日目:オイルマッサージ・フェイシャルマッサージ・ホットミルクバス(暖かいミルクを体に何度も流しかける施術)、顔にもパック。この日の予定メニューは、目にギーを入れる施術でしたが、コンタクトレンズをつけていると言ったら翌日に変更になり、施術の時はいつも眼鏡で来るようにと言われました。施術後にドクターから昨日の血液検査の結果説明がありましたが、特に異常なしとのこと。
4日目:オイルマッサージ・タルパナム(目にギーを浸透させる施術)・フェイシャルマッサージ・ホットミルクバス・フェイシャルパック。タルパナムは、目の周りに小麦粉で土手を作って中にギーを入れ、目を開けたり閉じたりする施術。この施術をした日は目を休める必要があるそうで、夜までスマホ禁止、外ではサングラス着用とのこと。コンタクトレンズはいいそうで、施術後に装着しました。
5日目:オイルマッサージ・スチームバス・クレイのようなものでボディパック・フェイシャルマッサージ・フェイシャルパック。
6日目:マルママッサージ(ツボマッサージ)・ヘアパック(頭全体をクレイでパック)・フェイシャルマッサージ・フェイシャルパック。
7日目:マルママッサージ・キリ・フェイシャルマッサージ・フェイシャルパック。
8日目:オイルマッサージ・シロバースティ(頭に葉っぱを巻いてオイルを頭に浸透させる施術)・シロダーラのミルク版・フェイシャルマッサージ・フェイシャルパック。

6日目の昼間にドクターのファイナルコンサルテーションが行われました。
本来は最終日かその前日のようですが、「オイルを買って帰りたい」とリクエストすると、日程を早めてくれました。
浄化療法ではなかったので特に大変なこともなかったのですが、寝つきの悪い日があったので、睡眠前に飲むハーブ薬3ケ月分とオイルが処方されました。

7日目は腰が少し痛かったのでそのことを伝えると、楽しみにしていたシロバースティをするはずが知らない内にマルママッサージに変更されてしまい、がっかり。
翌日最終日のドクター面談時にそのことを伝えると、シロバースティをその日に取り入れてくれることになったのですが、もともと予定されていたシロダーラのミルク版もやってほしいとリクエストしたため、セラピストは「オイルとミルクの両方だなんて!」と混乱してドクターに確認に走ってました。
結局、両方の施術をしてくれましたが、セラピストの反応を見る限り、本当は一度の施術ではやらないものだけれど、わたしの希望を取り入れてくれたようです。

8日間担当してくれたセラピストは、この道19年のベテランと5年目の中堅。
2人とも2児の母で、朝4時に起きて家族のために朝・昼・夕食の準備をし、5時半のバスに乗って1時間かけて通勤。
朝7時から夜の7時まで一日施術して、帰宅すると9時くらいとのこと。
この仕事がとても好きだと言っていて、今は(ハイシーズンなので)緊急事態だけど、一段落したら2週間お休みがあると言って、いつも笑顔で明るかったです。
お陰で毎日とても楽しみな心地良い時間となりました。

アーユルヴェーダは、年に1度パンチャカルマで体を浄化する方が良いと言われているため、毎年2・3週間滞在する常連客が多いようです。
常連客ではなくても、インド旅行がてら2・3日滞在か、パンチャカルマのために2・3週間の滞在で、私のように8日間滞在の人はほぼいませんでした。(ソマティーラムでは7泊のパッケージプランもあるのですけどね。)フランス人とイタリア人などヨーロッパ人が圧倒的に多く、全体的に年齢層は高めで、ご夫婦でいらしている方も多かったです。
ダイエット目的の人も多く、2週間で6キロダウンという人もいました。

わたし自身は、連日施術を受けることで体がどんなに変化するのかを楽しみにしていましたが、浄化療法が一切なかったからか、現地ではあまり大きな変化は感じませんでした。

ただ、帰国して1週間ほど経ってフライトの疲れが抜けると、体が軽くなっていることに気づきました。
体に意識を合わせるととても喜んでいるので、体に活力を頂いたようです。

いつか2週間のパンチャカルマにも挑戦できたらと思っています。

ソウル・セラピーHP:http://www.soul-therapy.jp

 

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