いつもこのコラムを読んでくださっているみなさま、ありがとうございます。
いつもイタリアからお届けしているこちらのコラム、現在、日本に来日中のため高野山の宿坊でこの記事を書いています。
イタリアから数ヶ月ぶりに日本に戻って、約1週間。のべ200人以上の人々に講座やワークショップ、プライベートセッションなどを通して出会っています。
そこで感じているのは、上っ面のペラペラの愛の神話に多くの人々が、飽き飽きし、うんざりし、必要はないということに薄々気が付いているということです。
それとともに、現実に向き合うということが人々の心をしっかりと捉えているように感じます。
この時期は、新入生や新社会人の方々が大きな期待と希望を胸に新しい生活がスタートし、約1ヶ月が過ぎ、徐々に現実と理想とのギャップから、一時的に鬱に似た症状になるという五月病の時期でもあります。
頑張っている人や理想が大きいほど、その落胆も大きいばかりでなく、新しい環境に適応できないことによる自信喪失も大きいと言えます。春の嵐という言葉もあるようにその不安定な気候も手伝って、精神的に不安定に揺さぶられる時期といえます。
ただ、「こんなはずじゃなかった。」「どうして、うまくいかないのだろう?」と絶望を感じる時こそ、本当に自分がどうありたいのか? ということと真剣に向き合える絶好のチャンスとも言えるのです。
小さな子供の頃には向き合うことができなかった外界の世界と、自分の内側の世界のギャップに向き合うための大事なシグナルになり得るのです。
もし、今、期待と希望を胸にドキドキしながら過ごしていた毎日に少しずつ曇りが差してきてしまったように感じている人がいたら、それは一度、自分が歩いている道を、時間をかけて見直して欲しいというサインなのかもしれません。
いやきっとそうに違いないのです。
思い通りにいかないことに絶望するのは健全な証拠であり、絶望していることすら感じられなくなって、周りの期待にだけ沿うようなあり方を身につけてしまうと自分自身の「個」を取り戻すのがどんどん困難になっていってしまいます。
そして、それは誰が何と言おうと自分自身が感じていることへの信頼を取り戻すための大切な感覚なのです。
こちらで、数回にわたり紹介させていただいてた「愛の講座」席数増員の末、満員御礼になりました。ありがとうございました。
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