「7種の場合は、まずは鍼です。こちらは一般的な刺す鍼はもちろんですが、当院で開発したささない美容鍼や、皮膚にシールで貼る小さな鍼、通電する鍼、小児鍼など状況にあわせて選択していきます。
次に灸ですね。こちらは米粒より小さなお灸や、おわんや箱ます、セラミックの中に艾を入れて燻すかたちのお灸、金属温灸器の中に練り艾を入れて布の上から押圧を加えながら指圧するように使用するお灸、金属の転がる温灸器の中に艾を入れてコロコロとマッサージしながら行うようなお灸、温度調節のできる電気温灸などを使います。
他には按摩、マッサージ、指圧、それから、患部に粘土、ジェル、小豆、砂など、皮膚を乾燥させずに湿気を与えるものをつけながら電気で温めるという温罨法、テーピングや運動療法などがあります。
15種の場合は、それに加えて上記のほか、中周波・高周波を出す理学診療器具、冷却療法用装置、超音波治療器、パルス機能付き電気温灸器、電位治療器、自律神経調整器といった専門の治療機器を組み合わせて使用したり、温熱療法や骨格調整、筋バランス調整なども行います。
21種は、贅沢なデラックス感を加えて満足感アップしたものとなっていて、こちらは「治療＋美容」といった形になります。そのためにオイルセラピー、オイルデトックス、リンパドレナージュ、ヒーティングセラピーなどが含まれます。30種は、今までの内容すべてに加えて美容専門の機器を使用します。」
—ものすごく様々な手法や道具を使うんですね。時間内で治療目的にあわせて、これらを組み合わせて使うわけですね。組み合わせるとものすごい数になりそうですが、どれぐらいパターンがあるのでしょう？—
「はい、時間や料金、治療の目的と患者様のご要望に合わせながらその中で最善と思えるものを組み合わせますので、数を数えたことがありませんが、本当におおよそで 500パターン以上はあるのではないでしょうか。」
【嬉しさを共有する瞬間】
— それだけ様々な組み合わせがあれば、1回完結型治療が成立するのも納得です。今まで、オーダーメイド治療で印象に残ったエピソードなどあったら教えてください。—
それぞれにとても印象深く残っていますが、その中からいくつか紹介させていただきます。
特定の方というわけではありませんが、長年痛みや病に苦しんでおられた方、色々な治療を試したが駄目だった方、医師から原因不明で何ともないといわれたけれども不具合を感じていた方などが、帰る時には笑顔になって「ありがとう」って言っていただけるんです。そのときには、本当に嬉しさの共有ができます。
嬉しさの共有といえば、逆子の治療中、お母さんのおなかに手を当てた私の手の中で胎児がクルリと回転してくれるんです。その瞬間、お母さんと一緒に共有できる嬉しさは……感慨無量です。
他にも、様々な症状で医師から手術しかないといわれた患者様が症状改善したり、麻痺して動かなかった部位が動くようになった方などもいらっしゃいます。このようなケースは治療との因果関係は現在証明できていません。西洋医学の先生方と医療連携を行いながら一つ一つ明確にしていきたいと思います。
—素晴らしい治療効果を出しながらも、しっかりと西洋医学との連携も考えていらっしゃるのは素晴らしいと思います—
