ハワイには太陽をいっぱい浴びて育った、おいしい野菜や果物が色々育てられています。
その多くはハワイ原生のものではなく、ポリネシアの島々や南米などから持ち込まれたものなのです。
しかしながら、それらはハワイの人々の生活に古くから根づき、彼らのエネルギーの源として、あるいは薬のような効用を健康のために用いてきたパワーフードであり、今もなお日常的に使われているのです。
パパイヤの秘密
ハワイへ出かけたら、一度は口にするフルーツのひとつが「パパイヤ」です。
パパイヤは、メキシコ南部から西インド諸島を原産とする果物で、ハワイ原産のフルーツではありません。
しかしながら、ハワイの気候がパパイヤの生育に合っていたことから、1900年代の初めになると、本格的にハワイでの生産が始まりました。
パパイヤは、パパイン酵素が含まれており、これはお肉を柔らかくする効果があるので、肉を料理する前にパパイヤに漬け込むと肉が柔らかくなります。
パパイヤを毎日食べることで、食物の消化を良くするので便秘知らずとしても知られており、ハワイの人々は若い女性のみならず、年配の人にも広く好まれています。
また、ハワイではケガをしたときや日焼けをした後にパパイヤをすり込むということが、昔から行われていました。
このほか、パパイヤの種は癌の予防、寄生虫の排除、肝硬変の治療、ウィルス感染の治療、腎臓病の予防などにも役立ちます。
ただしそのままパパイヤの種を食べると苦味が強いため、細かく砕いたものをサラダのドレッシングに混ぜたりして食することが多いようです。
このように、パパイヤはハワイの人たちにとっては、日常生活では欠かせないパワーフードのひとつなのです。
パッションフルーツの秘密
ハワイでは、「リリコイ」という名前で知られているパッションフルーツは、トケイソウ科の食用果実で、熱帯から亜熱帯にかけて広く分布しています。
ハワイでも野生のパッションフルーツが生息している地域もまだ残されており、多くの人々に愛されているフルーツのひとつです。
ハワイの人々は、卵型をしたパッションフルーツの実を半分に切って、ゼリー状の実と種をスプーンですくって食べたり、布などで実を絞り、砂糖を加えてジュースにして飲んだり、ゼリーにしたり、あるいはパンやケーキに練り込んだりして食します。
このパッションフルーツには、ビタミン類や鉄分などの栄養素がたっぷりと含まれており、また種ごと食べることにより、その種にもポリフェノールや老化防止の成分が多く含まれています。
このようにパッションフルーツには、疲労回復、鎮静作用、老化防止、コレステロールの低下、神経過敏など、多くの症状を緩和する成分が含まれているすぐれたパワーフードなのです。
タロ芋の秘密
タロ芋は里芋科で、アジア、オセアニア、アフリカなど広範囲に生育していますが、ハワイでは古代より主食として愛されてきたパワーフードなのです。
ハワイのスーパーマーケットなどでよく見かける、紫色のペースト状のものがあります。
これはタロイモをつぶして作った「ポイ」と呼ばれる食品で、昔はハワイの伝統料理を並べる「ルアウ」と呼ばれるパーティーなどでは、必ずこのポイをごはんのように主食として食べていました。
かつてのハワイでは、タロ芋はでんぷん質の食品としてだけでなく、宗教的な儀式にも使われ、基本的には男性だけがタロ芋を作り、食べることができるとされていたのです。
タロ芋には免疫を活性化してくれるネバネバのムチンやビタミンB、C、食物繊維も含まれ、また芋類の中では低カロリーであることから、すぐれた健康食品であり、非アレルギー食品であるので、赤ちゃんの離乳食としても最適とされています。
このほかにも高血圧や生活習慣病にも効果があるので、非常にすぐれたパワーフードなのです。
かつて、ハワイの人々はタロ芋を食べ過ぎて、太っていると考えられていた時期がありました。
実際のところタロ芋の価格が昔に比べて相当値上がりしていることもあり、現代のハワイでは、昔に比べるとそれほど食されておらず、肥満の原因はむしろファストフードにあったことがリサーチでも示されています。
従って、タロ芋を食べると非常に健康によく、ダイエット食になるのです。
ほかにもまだまだ存在するハワイのパワーフードですが、みなさんも手に入るものを日常に取り入れてみてはいかがでしょうか?
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