平成の大遷宮が三年延びた出雲大社。遷宮は再び生まれ変わる再生のパワーが満ち溢れるので、せっかくならそのパワー&桜の豊穣のパワーも存分にいただいて来ようと、桜咲く4月9日に出雲大社へと参拝してきました。
参拝すると、空には日暈。まるで三年延びた遷宮を祝うかのような日暈に、今日も祝福されていると感じました。
遷宮効果のお蔭で島根県への観光客は増加しましたが、それを一過性ではなく長く続くものとしてというのが島根県の課題の一つでしたが、こうして三年延ばしていただいたことで、さらに考える時間を大国主大神からいただけたのかもしれません。
そんな大国主大神も、国造りをしていく中で、多くの神々からの御助力をいただいてきました。
今回はそんな大国主大神に一番の御助力と知恵を授けた出雲の祖神・神皇産霊神をご紹介したいと思います。
出雲の祖神☆神皇産霊神
出雲大社のお隣、北島国造館の前を通って数分、民家の間に小さな案内看板がありそこを左手に曲がって直ぐに見えるのが推定樹齢千年といわれるムクの木が見えてきます。
こちらの社の正式名称は神魂伊能知奴志神社(かみむすびいのちぬしのかみやしろ)、命主社です。その命主社に生えるこの大きなムクの木を、氏子の方々は親しみを込めて『いのっつぁん』と呼びます。標準語に直すなら『いのさん』です。
口を開かずに発する出雲弁では独特の呼び名に聴こえ、さらに愛情と親しみを感じます。
天高く大きく伸びる枝ぶりはとても見事で、これから新芽を付け、それが大きく育つとまるで大きな森の様なのです。
そよそよとそよぐ風を受け、葉が擦れる音はまるでいのっつぁんの子守唄の様で、聴いていると安心して眠くなってきます。
祀られていらっしゃるのは、いのっつぁんと同じくとても優しくて懐の深い、出雲の祖神・神皇産霊神です。
大国主大神が八十神から迫害を受けて大火傷を負って一度死んでしまった所、御子神の宇武加比姫神・枳佐賀比姫神を派遣して甦らせたという神話があります。
また、国造りを手伝ったパートナー少彦名神も神皇産霊神の御子神ですから、大国主大神は神皇産霊神の御助力なくして国造りは行えなかったでしょう。
また、裏には真名井遺跡もあり、ここでは寛文5年(1665年)に出雲大社御造宮のおり、大石を石材として切り出したところ、その下から銅戈と緑鮮やかなとても美しい硬玉製の勾玉が発見されました。
そういった事も考えると、この遺跡はとても重要な遺跡の一つなのでしょう。
脳内変換勝手に神様イラストコーナー☆神皇産霊神
そんな神皇産霊神をイラストにするならこんな感じでしょうか。品の良い高貴なお方です。
懐深い大きな母の愛に包まれている様な感じのするこの神社、お世話になるのはいつも誰かの健康を願う時でしょうか。幾度となく、消えかかった命を御助けいただいた事があり、今でもそういった依頼があると神皇産霊神に御助力戴ける様にお願いに参拝します。
出雲の祖神は今もまた、多くの人(子供達)を愛してやまないのでしょう。命を甦らせ、結び繋ぐ神、それが神皇産霊神なのです。
是非皆様も、出雲大社へと参拝の際にはちょっと足を延ばして、命主社といのっつぁんへとご参拝下さいませ。
自分の中でストップをかけていた事、先送りにしていた事、またはそんな関係……再び息を吹き返すように甦り新しい始まりを迎えますよ。
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