似合う色の第2関門、ソフトとハードの「似て非なる者」の違いは あなたの無意識の存在感を担っている

自分の肌にあう服を着ればものすごい説得力になり、好きでも似合わない素材感では、色が合っていてもチグハク感が出てしまいます。

前回、ブルーベースとイエローベースが肌色の2大分割の根本だというお話をしました。
これは肌色の種類が青と黄の2つの色の偏りに分かれるという意味でした。

今日はその次の区分である色の強弱によるハードとソフトの話です。

 

ソフトが似合う肌は柔らかい印象でフワッとした肌だからきつい色が似合わない

ソフトの肌は、クッキリとした強い色が苦手です。
明るいか暗いかというより、原色のような鮮明な色が苦手なサマーと、暗くて濁った色が苦手なスプリングに分かれますが、この2つの共通項は、白やグレーで強い色を薄めて濃さが弱まったものが似合うということです。
もちろん極論の人で、蛍光色が大丈夫な特殊なポジションの人もいますが、強烈過ぎるインパクトで迫る人達ではないのです。

例えば、ピンクのスイトピーと真っ赤なバラを思い浮かべてみて下さい。
逞しさを感じるのは真っ赤なバラですよね。

色も強烈なら、花びらが幾重にも重なって円形をかたどったバラは、カタマリ感があり儚い印象はありません。

でも、スイトピーはすぐ花びらが落ちてしまいそうな繊細さがあって丈夫な印象がありませんね。
スイトピーのように柔らかいふんわりした素材感が似合う人がソフト肌なので、色も柔らかいパステルやちょっと濁ったスモーキーパステルといったデリケートな色がよく、ハッキリしていても白で明るく軽くしたようなブライトカラーが似合います。
紀子様、井川遥さん、深津絵里さんなどを思い浮かべると解りやすいでしょうか。

 

ハードは、濃い色、重たい色、ハッキリした色などのインパクトや重量感に耐えられる肌

こちらはバラのようにしっかりとしたインパクトがあり、クッキリした色や重い色にも耐えられる肌の人です。
柔らかい色を着ると、かえって老けて疲れた印象になってしまいます。
しっかりした色を肌に載せることで釣り合いが取れて元気そうに見える人です。
黒木メイサさん、デヴィ夫人、沢尻エリカさんなどのウィンター、杏さん、すみれさん、榮倉奈々さんなどのオータムはハードタイプで、弱々しさが売り物にならない人達ですから、凜とした美しさが売り物と言えるでしょう。

この人達がスイトピーのようなイメージのふんわりした素材の服を着たら気持ち悪いですよね。
華やかな色でスパンコールなどのきらびやかさに負けない印象はハードの肌からくるのです。

 

肌の特徴に合わせた素材感の服を選ぶと、似合う色との相乗効果で抜群に垢抜ける

たとえて言うなら、雅子様はスイトピーよりバラを持っていた方が似合うと思いませんか? 対して紀子様はスイトピーの方が似合うと感じるのではないでしょうか?
雅子様はハードタイプ、紀子様はソフトタイプと言えるでしょう。
雅子様は真っ黒のロングドレスをお召しになっても似合うでしょうし、紀子様ならアイボリーのロングドレスの方が清々しくていいなと思いませんか?

このように、似合う色に加えて適合する素材感があり、それと同じように色も重くて強い色と、ふんわりと柔らかい色の方とどちらかに比重がかかります。
柔らかい色が似合う人は服の素材も軽量でしなやかなニット、カットソー、ガーゼ、オーガンジー、シフォンなどの素材が優先です。
対してハードの人は皮やサテン、ムートン、ギャバなどの厚地のウール、パリットした綿や麻のシャツなど、ハリ感や厚み、重量感に耐えられる肌ということです。

自分の肌にあう服を着ればものすごい説得力になり、好きでも似合わない素材感では、色が合っていてもチグハク感が出てしまいます。
服は色と素材、デザイン、柄まで多様なマッチングがなされることでいい知れない個性を物語るものです。

自分らしさに合わせれば「あなた物語」はあなたから無言で奏でられるのです。
トレンドなどという他人がつくった軸にいつまでも振り回されることなく、あなたらしい人生にシフトしましょう。

 

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