実はちょっと怖いかき氷。賢く健康に食べるための秘訣とは?

自家製をつくるのが難しいという場合は、前述したように天然着色料を使い、添加物などを利用していない本格的なシロップも出てきていますので、そういったものを購入するという方法もあります。

【平安時代から食べられていた夏の定番かき氷】

いよいよ夏も本番。夏の定番のひとつといえば「かき氷」。今更説明する必要もないほどメジャーな食べ物ですが、実は「かき氷の歴史はかなり古い」のです。かき氷の元祖といえるものが『枕草子』に記載されていますので、平安時代からあったことになります。当時、氷はとても貴重であり、甘味となる「甘葛(あまづら)」も、庶民が簡単に口にすることは出来なかったために、「貴族の中でもかなり上位のものしか食べることが出来ない」ものでした。

明治時代になると、氷を販売する業者が登場し、明治末期には機械による製氷が可能となり、どんどんと氷が身近になるとともに、かき氷も一般的になり、手軽に氷を細かくすることのできる「氷削機」が普及した昭和初期に、かき氷は夏の手軽な食べ物として広く認知されることになります。

 

【かき氷のシロップに含まれる危険性】

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ここ数年、機械で作った氷ではなく、「天然氷を利用して、天然素材のシロップを使った高級なかき氷店が人気」となっており、夏には数時間待ちというところも珍しくないですが、それまでは、どちらかというと縁日の屋台や駄菓子屋などで販売されている、「ジャンクフード的な食べ物」でした。

それだけに、実はかき氷は、「健康によいとはいえない」のです。かき氷には、「色とりどりのシロップがつきもの」です。メロンという名前がついていても、メロン味のしないものを初めとして、赤、青、緑、黄、紫など、味よりも見た目でインパクトを出している感じすらあります。

このようなシロップは夏になると、スーパーにも多く並びますが、どれもが「合成着色料を使っている」のです。合成着色料といえば、発がん性があるなどの理由で、色々と規制が厳しくなっていますが、それでも、まだまだすべて排除しきれていないのが現実です。駄菓子的であり、安価であることに魅力であったかき氷ですので、シロップも天然着色料を使っているものは、さほど多くはありません。

 

【健康的で美味しいかき氷を作る方法】

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現在、流通している着色料に関しては、規制されたもののようにはっきりとした発がん性などはないとされているものの、ヨーロッパでは「合成着色料には、子供の発達障害や多動症を引き起こす可能性がある」という説が提唱されています。また、シロップには様々な添加物が含まれており、ひとつひとつは認可されたものであっても、それらが「複合的に作用することで、アレルギーなどを引き起こす可能性」もあります。どちらも、あくまでも「可能性」であり、禁止にまではいたっていないのですが、子供が大好きなかき氷だけに、不安のあるものを食べさせたくないのは当然といえるでしょう。

といっても、やはり、夏にはかき氷を食べたいという方もいるでしょう。また、子供からのリクエストもあると思います。そんなときは「自家製シロップ」を作りましょう。自分でつくることで、なにが入っているか把握できますし、健康に良いものを入れることも可能です。

さっそく、いくつか健康的で簡単につくれるレシピを紹介しましょう。

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●蜂蜜シロップ

材料
・蜂蜜 70g
・てんさい糖 60g
・水 100CC

作り方
材料をすべて混ぜ合わせて火に掛けます。焦がさないように弱火で混ぜて、しっかりと溶け合わさったら火から下ろして冷まします。常温になったら、保存できるような容器にいれて冷蔵庫にいれましょう。

こちらは、「蜂蜜とてんさい糖」を使っていますので、甘みの中に多くの栄養素が含まれています。てんさい糖の代わりに黒糖を使うと、また違った味わいになります。シンプルなものですので、これをベースに果物をトッピングするなどの使い方もオススメです。

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●ショウガシロップ

材料
・ショウガ 200g
・黒砂糖 200g
・レモン汁 20CC

作り方
ショウガはしっかりと洗って、薄切りにします。薄切りにしたショウガをボウルなどの容器に入れて、そこに黒砂糖を入れたら、しっかりと混ぜてしばらく放置します。だいたい30分〜1時間程度で、ショウガから水分がでてきますので、この水分ごとショウガを鍋にうつして、中火で煮込みます。沸騰したらアクをとり、弱火で焦がさないように30分ほど煮込みます。最後に、火を消してレモン汁を加えてよく混ぜたら冷まします。常温になったら、保存できるような容器にいれて冷蔵庫にいれましょう。

ショウガは健康に良いことで知られています。また、身体を温める作用があるので、かき氷で身体を冷やしすぎないためにもぴったりといえるでしょう。

自家製をつくるのが難しいという場合は、前述したように天然着色料を使い、添加物などを利用していない本格的なシロップも出てきていますので、そういったものを購入するという方法もあります。

せっかく、平安時代から続く夏の風物詩なのですから、健康的に楽しく食べましょう。

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