熊野古道で起きた今昔トリップ。まさに修行の深々とした地。写真で見る! 日本の心に出会う旅〜世界遺産「熊野・吉野」①

A world heritage. Japan.Kumano Kodo 誰にも侵すことのできない熊野古道。険しい観音道、千手観音、如意輪観音、 憤怒相の馬頭観音様……。梵字から花の窟神社まで、必見の神秘写真集

聖地を取材する時は時々不思議なことが起きる。
この熊野古道時は、“参ったぁ!!”という感じで起きた。
東京から熊野古道取材のために乗った新幹線の中でいきなりの発熱。
それも38度以上あるじゃない(後で測った際)。
風邪をひいていたわけでもないのに嘔吐も。
はぁ、苦しい。が、取材はそれで“ヤーメタ!”と言えない。

なぜだか、心模様も少し暗く、それでも歩き始めた。
すると、地元語り部さんいわく
皆、命がでこの道を祈りとともに歩き通した……」
時にはを落とす人もいらしたでしょう。
現代に暮らす私になぜこんなことが?と思っても、ここは熊野古道
タクシーもいないし、おぶってくれる人もいない。

自分の足で歩き通すしかない

今のような便利な交通機関もなかった時代は、熊野詣に出るということは、命がけ。
不思議なことに、ひぃーふぅー言いながら熊野古道を歩き抜け無事宿で1泊し、
吉野に移動する頃には本当に体が軽く、
何かあの具合の悪さは、歩く祈りの真剣さを書いて欲しいという、
昔の方々のメッセージのような気もした。

人々の想いを今に伝える 祈りの路「熊野古道

世界遺産に登録された、
京都から紀伊山地の霊場への参詣道である熊野古道
はるか彼方霊峰の常世の国におられる神々を求め、あまたの人が命を懸けた難行苦行の旅……。
そうしてできた路は、世界の路として大切に受け継がれ、
訪れる人に古の日本を物語ります。

 

観音様にご挨拶を……。昔と今が交錯する「観音道」 

スクリーンショット 2015-03-02 9.44.20路中が苦しければしいほど、俗塵にまみれたわが身が清められ、
常世である熊野の聖地で黄泉還る、御利益があるとされていた熊野詣……。
実際、観音路を歩いてみると、これがなかなか難しいんです。
路らしき路もなく、食料もままならなかった時代を考えると、
どれほど苦しかったのでしょう。
そう思いを馳せながら、観音様に手を合わせます。
千の手と目を持つ千手観音、右膝をたてた如意輪観音
憤怒相の馬頭観音……。
どの観音様もとても手入れがされています

「雨が降らない限り、毎日観音様に来てお世話をしているんだよ。」
信仰心の深さを感じずにはいられない現地の語り部さん。
地元の方に愛されているからこそ、
古道は世界遺産になったのではないでしょうか。
人の想いが、後世に残すべきものとして選ばれたのです。
戦時中には毎朝4時に提灯を持ち、片道1kmのこの路を歩き無事を祈願したといいます。
祈りの路は、連綿と受け継がれ、その心もまた生きています。

花の窟神社
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日本最古とも言われる、花の窟神社……。
「花の窟」の由来は花を以って祭るより起こったもの。

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神々に舞を奉納し、日本一長いともいわれている約170メートルの大綱を、
岩窟上45メートル程の高さの御神体から地上にある境内南隅の松の御神木にわたしています。

伊勢路
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観音様に混じり、赤いよだれかけを着けたお地蔵様も。

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地中に半分埋まった仏像。白い石はふもとの岬からをかけるために奉納したもの。

Japan is very beautiful country ,
also there are many world heritage in Japan,
Don’t you think Kumano kodo is cool ??

TRINITY24号より