【生きづらさ解消専門セラピストとしての活動】
「生きづらさ」にもいろいろあります。
例えば、人とは違ったセクシャリティを抱えていたり、人にはない特別な能力を抱えていたりして、そうしたことが生きづらさの原因になっている人もいます。
今回テーマにする「生きづらさ」は、“毒親育ち”であることによって、心の深い部分にまで傷やトラウマを抱えてしまい、その後の人生が生きづらくなり、その人が本来放つべき輝きを、すっかり失ってしまったというケースです。
これまでに、数多くのこうした「生きづらさ」を抱える方々と向き合ってきた、生きづらさ解消専門セラピストの今井咲稀さんに、この問題の闇の部分や、解決策といった光の部分に関しても、いろいろと話をお聞きました。
これから3回に分けてお伝えしていきましょう。
—— 現在どのような活動をされていますか？
今井咲稀さん
コラム記事にも書きましたが、私自身がかなり強烈な毒親育ちなのです。そこでの自らの体験と得た教訓を生かして、今は生きづらさ解消専門セラピストとして、主に毒親育ちの方の生きづらさを解消するお手伝いをしています。
活動を始めた2014年からこれまでに、1000人を超える方々のお悩みの解決に尽力してきました。
特に女性はみな、光り輝く女神（muse） であることを思い出して欲しいと活動しています。私の使命は、光り輝く女神（muse）を増やし「生きやすく楽しい人生」を謳歌してもらうこと。そう、考えています。
【“毒親育ち” の方のいちばんの問題とは？】
—— “毒親育ち” の方のいちばんの問題はどういう点ですか？
今井さん
毒親によって負わされてしまった、心の深い部分の傷やトラウマが癒せずにいることが、まずあります。そして、毒親によって狂わされてしまったある種の感覚がマヒしたままで、修正できていないこともありますね。
例えば、何でも親が決めてきたというある女性の場合、30代半ばになっても、洋服から彼氏候補まで、親が決めているということが実際にありました。問題は、その自立していない感覚に違和感を覚えながらも、「変わろう」という勇気が奮い起こせないことです。
幼少期から、いわば洗脳されるような状態になっているため、変わるという選択肢がなかったり、変わることが本当に怖くて怖くてたまらなかったりするのです。
私自身もそうでしたが、誰かに背中を押してもらわないと変わることができないのですよね。
—— そこで今井さんが優しく背中を押してあげる？
今井さん
はい（笑）。私自身も「毒親育ち」からくる生きづらさを抱えていた時代が長かったので、そうした人たちが抱える辛さがとても良くわかります。毒親から傷つけられた心に優しく寄り添い共感することができます。
特に、私と同じ様に「性的虐待」を受けてきた毒親育ちさんは、人にも言えず悔しい・恥ずかしい思いや、自分は幸せになってはいけない、とか生きづらさを背中に嫌というほど背負っていますから。
でもね、実際のカウンセリングでは私、意外ときびしいですよ、なぜなら真剣勝負だから。皆さんの大切な人生、未来がかかっているわけですからね。
「変わる覚悟を決めろや」「腹をくくれ」って、言葉にこそ出しませんが、心の中では思っています（笑）。でも、本当にそれくらいの気持ちでやらないと、毒親の呪縛からは抜け出せません。
—— 「性的虐待」をする親が実在するというのはショックでした。
今井さん
血のつながりのない養父のケースが多いですね。私の養父は、暴力の百貨店のような人でした。身体的な暴力、言葉の暴力、性的暴力……。
中学、高校時代に性的虐待を受けて、私の思春期はもう暗闇でしたね。母も見て見ぬふりでしたから、すべての大人を信じられなくなってしまいました。
その養父もガンで他界しましたが、最後の最後まで私に謝ることはなかったですね。そういう人でした。でもそんな人でも、私自身が前に進むために赦すことにしました。
（次回に続く）
●今井咲稀さんプロフィール
福島県生まれ、東京在住16年。
心理セラピストとして1000人超のお悩みを解決。
クライアントの悩みに合わせ、お悩みを掘り下げないで解決するメソッド（心のクリアリング）と、お悩みを掘り下げて根本的な原因を特定し癒す、アドラー心理学・NLP等を取り入れたメソッドを使い分ける。またそれらを組み合わせた独自の手法が人気。
自分自身が「毒親育ち」の生きづらさを抱えていた時代が長かった為、現在は毒親育ちで人間関係につまづく方向けに「生きづらさ解消専門セラピスト」として活動している。
クライアントの傷ついた気持ちに寄り添うセッションでありつつ、悩みの原因にズバッと切り込み、クライアントが全く気づいていない問題の根本的原因を特定し癒すセッションは、堂々巡りの悩みから解放されると定評がある。
他、クライアントの過去生を読み解き、今世の使命や過去生からの課題を伝え、必要があればクリアにしていく「過去生リーディング」にもファンが多い。
