皆さまこんにちは。感情美人デザイナーの柊です。
今日は少し違った角度から「怒り」の問題を捉えてみたいと思います。
それは「この怒り、3日も経てば笑いのネタになってないかな?」という視点を持ってみることです。
講演や講座をしていて、ご自身の怒りの問題について簡単にシェアして頂くことがあります。
そういう時は、「それは頭に来ますね!」と聞いた人が眉間にシワを寄せるのが0.5割。
「あはは! それはあり得ませんね! 大変でしたね」と聞いた人も言った本人も笑っているケースが9.5割位です。
その時は「絶対に許せない!」と思うことが、客観的に見るとコントのように見える事が多いんですね。
先日も、こんな事がありました。
クライアントA様のエピソードです(普段はセッション内容を書いたりしませんが、今回A様には掲載の旨、ご了承頂いております)。
A様は笑顔が素敵でとても可愛らしい女性。
子育てとお仕事を一生懸命頑張っています。
A様には、怒りの問題を解決するため『アンガーログ(怒りの日記)』というシートを一緒に提出して頂いています。
ここでちょっと、アンガーログの書き方をおさらいしておきます。
頭に来ることがあったら、次の要点を書き留めてみましょう。
1. 日時
2. 何が起こったか
3. あなたが感じたこと・言ったこと
4. どう振る舞ったか
さらに、怒りは「ちょっとしたイライラ」から「憤慨レベル」まで強さに幅がありますので、その時の怒りの強さを「1点〜10点」の点数で表します。
これを書き留めて行くと、怒る時のパターンが見えてきます。
今回A様の『アンガーログ』で、一番高い点数が付いたのはこんな出来事でした。
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『加湿器から水がこぼれていて、側にあったお気に入りのセーターが濡れてしまった。頭に来て主人に怒ったら主人もキレて、何を思ったのかそのセーターを破こうとした! 当然破けなかったけど、伸びて着られなくなった』
6点
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これを拝見した時、「何でセーター破くっていう発想になるのかしら?」と思わず笑いそうになってしまい、結局二人で笑ってしまいました。こんな感じで『怒り』って、ハタから見ると『コント調』になってるケースがものすごく多いんです。
クライアント様の話だけだと申し訳ないので、私の話もしますね。
今から8年程前です。
当時は70代の父と娘と一緒に住んでいました。
ある日、父の友人達が大勢遊びに来てくれることになりました。
でも人数分のテーブルが足りないので、ケータリングを頼んだお店から折りたたみ式のテーブルを借りようとしたんです。
ところが痴呆の症状が出ていた父は「何言ってるんだ! テーブルがないならそこに囲碁の台があるだろう!」と、木製の囲碁台を指す訳です。
「その台に、襖(ふすま)を一枚外して乗せれば、立派なテーブルになるじゃないか!」
「あぁ〜!!??」
こんな感じの平行線がいつまでも続くので、私は父にブチ切れました。
あのさ、第一ガックンガックンして食べ物置けないしっ‼︎ という感じで……。
当時の私は人生の底辺を歩いておりまして、赤ちゃんだった娘の育児とパーキンソンだった父親の介護と離婚裁判を一人で抱えていたんですよ。
毎日がいっぱいいっぱいな訳です。
そこに父の『囲碁台+襖=テーブル』を強要されそうになったもんですから、いい加減にしろー‼︎ となったんですね。
でも、皆さんならこのシチュエーションに、怒りの点数何点付けますか?
何回か、この話を講演会で披露して点数をアンケートしたことあるんですよ。
もしかしたら私と同じ10点付ける人がいるんじゃないかと思って。
でも、結果みんな2〜3点で、失笑されて終わりです。
こんな風に自分の怒りの原因は、人から見ると取るに足らないコントレベルなことが結構あります。
ですので、今度ぶち切れそうになったら『あと3日も経てばこれ笑いのネタになってんのかも』と考えてみましょう。
【参照】
Ronald T. Potter-Efron, Handbook of Anger Management :Indivisual, Couple,Family, and Group Approaches, Routledge, 2005
【お知らせ】
柊りおん著書
『欲しい未来が手に入る怒りのコントロール術 感情美人になれる7つの扉』
光文社 https://goo.gl/r1yAzn
『「嫉妬する女はブスになる」問題』サンマーク出版
https://goo.gl/xt7ZAB
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