末吉愛の「あなた本来の輝きを呼び覚ます ワクワク☆ミラクル自己実現メソッド」 PART.22~「思い」の源泉に返る旅~

何かを目指す、その奥にある真の“動機”。それに気づかないと満足感は得られないのではないでしょうか……

何かを目指す、その奥に

 

これまで「自己実現」に関して、「利己的自己実現」と「利他的自己実現」があるのではないか、という視点から色々と述べてきましたが、
「これを叶えたい」、「こういう自分になりたい」、という思いを果たそうとする上で考えてみたいことは、その「目的」だと言えます。

年々、「ライフパーパス(人生の目的)」について探求する傾向が強くなってきているようですので、今回はこれについて深めてみたいと思います。

「実現したいことは何ですか」、「どんな人生を送りたいですか」と問われたら、どのようなことを思いつくでしょうか。あるにはあっても、それを人前で話すのをためらったり、実現できたら嬉しいけれども、できるかどうか自信がなかったり、さまざまな思いが出てくるかもしれません。

「それで食べていけるかといったら、そうではないだろうし」
「チャレンジしてみたところで、いつ稼げるようになるだろうか」
「そもそも実現できる才能があるだろうか」

そういった不安が、「望み」にもれなくついてくる、という感じでしょうか。

こういった思い――やりたいことが「お金」になるのか、それで生きていけるのかという問い――が出てくるのは、「ほしい」という欲求がまず先にあるからで、その好きなこと、やりたいことを自分がすることによって、金銭、富、承認、称賛、名声といったものを手に入れられるかどうかを気にしている、ということにほかなりません。
もしそうでないなら、そういう不安は一切なく、「やる」ということを選ぶ以外に何もする必要はないはずです。

「それで生きていけるかどうか」という問いは、「それで社会に承認されるかどうか」ということであるし、「それをすることによって見返りがあるかどうか」という計算です。つまりそれは、「利己的」な問いだと言えます。

「与えられる(受け取れる)」という決定的な保証がなければ与えない。与える価値がない。そう思っている、ということです。

以前、アインシュタインの言葉を引用したことがありました。
“人の真の価値は、受け取ることではなく、与えることにあります”

「ライフパーパス」というのは、「受け取れることが絶対的に保証されている仕事」を指すのではありません。
言ってみるならば、「与えることを喜びと感じられること」そのものでしょう。「自分が与えている」という感覚さえなく、むしろ「こんなにも満ちている」ということを、関わる人々とともに確認し合うことだと思います。だから十二分にその時、受け取っている感覚になるのだし、実際そうなのです。

何かを目指すとき、その思いの奥に、「特別でいたい」という欲求が潜んでいないかどうか――富や称賛を求めていないかどうか――考えてみてもいいかもしれません。

 

真の「動機」

20代前半まで、わたしはどこかこの「特別でいたい」という思いを拭えずに頑張ってきたように思います。「教師になる」という夢の実現に向けてがむしゃらに努力してきた背景には、学力の低い自分に対するコンプレックスと、親に認められたい気持ちがあったでしょうし、見返したいという思いが強くあったことを覚えています。

そういう「認めてほしい」という欲求の、さらに奥にあったのは、純粋な思いでした。ただ子どもたちと関わっていたい、愛を表現したい、という思い。教師になろうと決断した中学生の頃のわたしは、その思いを紙に書き記していました。

「いい教師にならなければ」、「上手に授業をしなければ」と、実際教壇に立つようになってからの自分は、正しさと評価を求めていたように思いますが、タイムカプセルに埋められていたその紙には、「子どもたちを愛したい」という、ただそれだけの「動機」が記されているだけだったと知り、大人になったわたしは源泉に返ることができました。

やりたいこと、将来の夢、今後のビジョン。何かを実現したいという思いの奥に、たとえ「特別でいたい」、「認められたい」、「理解してほしい」という気持ちがあったとしても、「それを仕事にしたい」、「それで稼ぎたい」という目的があったとしても、それらはわたしたちの本当の思いではなく、何をやろうと思ったにせよ、根本的なものはみな、「愛したい」、「愛があることをともに確かめ合いたい」という、純粋な思いだけなのだろうと思います。

わたしたちの真の「動機」は愛そのものであり、それ以外は何もないのです。人生というのは、そういう意味において、「思い」の源泉に帰る旅そのものだと言えます。
エゴ(自我)の不純さを見るたびに、真の源泉に返ってゆく――。
源泉に身を置く限りは、杞憂とは無縁の毎日を過ごし、与えることを通して真のゆたかさを受け取っていけるのだと思います。

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