「月を求めて泣かぬよう、こぼれたミルクを悔やんで泣かぬよう、世に教えよ」
という言葉をバッキンガム宮殿の図書館に掲げていたのは、ジョージ5世。
王様でさえこんな事を自分に言い聞かせているのですから、一般人は一日に10回はこのクリシェを唱えないといけませんね!
私の陳腐な例で恐縮ですが、先日娘のダンスの盛大なる発表会がありまして、今年で出るの3回目なんですけれど、毎年チケット8枚もらうんですけれど……
基本私しか消費しないので、7枚余る訳です。
通常はですね、ごく一般的な家庭ではですね、ここぞとばかりに両家のジジババ様やら兄弟姉妹が隊列を作って、会場ホールに押し掛ける訳です。
ただ、繰り返しになりますが、うちは、娘の応援隊長は私しかいないのです。
更に追い打ちをかけるように、娘を労ってあげようと、発表会が終わるといっつもパフェを食べにいくのですが、デパートのレストランで私達の隣に陣取ったのは、ちょうど同じグループに出ていた同じくらいの女の子を囲む、両家のジジババ様&女の子のパパママ様総勢6名!
ヤバッ!これは多勢に無勢。6対1!
向こうは女の子を中心に、ワイワイガヤガヤ盛り上がっていますが、こちらは
娘とサシで向かい合い、なぜか娘はソファの後ろの観葉植物に夢中で、パフェが来たらパフェに夢中で、この「落差」にかなり落ち込みそうなときではありますが、なんの、なんの。
私、だてに人生の谷歩いて来てませんから! だてに「月を求めて泣かぬよう」って、洗面所に張り紙してませんけど、心の中では週に2回くらい唱えてますから!
強いのです。
だって人生、あらゆる面で不平等。
これを受け入れる覚悟を決めたとき、明るい何かが見えるんだと思います。