こんにちは。家族支援メンタルサポートカウンセラーの宇都宮エミリです。
皆様は、今、ドラマで報道されている「始めまして、愛しています」をご覧になっておられますでしょうか。
虐待された5才の男の子を、江口洋介さんと尾野真知子さん演じる夫婦が引き取り育てていく話です。
自分の子供でもない子供……しかも虐待された子供を縁あって引き取ることになった二人は結局、子供を「どう育てていくのか」に悩み苦しみますが、その育て方は結局、「子供を信じる」というもの。
ドラマでは、ストーリー性からか、子供を引き取っても、突き放したり裏切ったりと展開が激しいですが、家族支援をしている私は、あのお話の中には、失われつつある子供を愛することの原点や”子”を育てるということへの大人の理不尽さがよく描かれているように思って見ております。
ドラマ中にもありましたが、子育て中にはありがちな親子のすれ違い。
「あなたの為を思って」という母親の気持ちと言葉は、実は全く子供を想っていないことがあります。
なぜなら親の「あなたの為を想って」の裏には自分の体裁や親としての役割を果たそうとしていることのエゴが隠されていることが多いからです。
そして、また……このようなセリフの多い親は子の可能性や気性・気質を信じることをせず心配ばかりしているとも言えます。
心配が多いということは……子供の良い面よりも「ダメなところ」「出来ないところ」「足りないところ」ばかりを見ている顕れ。
そして、子供を何かが「できる」か「できないか」で評価している心の顕れでもあります。
これでは、子供を信じている子育てではありませんね。
驚くことですが、こうした時、子供はとても賢く、このような親の心の在り方をしかと感づくのですよ。
「ありのままを愛されてないんだ……」
「このままでは愛されないんだ……」
子供達は親の言葉の端々からこのようにメッセージを受けとり、無意識に傷ついていくのです。
さて……ドラマでは、赤ちゃんから育てていないふたりの子育てへの奮闘ぶりや、親と子が幸せを噛み締めるシーンもたくさん描かれています。
果たして、あの家族の姿は虐待された子供を育てる家庭だけのものなのでしょうか。
私は、あのところから子育ての在り方や家族の在り方へたくさんのメッセージを感じるような気がしています。
後半も楽しみですね。
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(写真は全てイメージです)