豆乳の飲み過ぎは生理がこない!? 実は妊娠によくない食事とは?

大豆イソフラボンはたくさんとれば女性ホルモンがたくさん増えて体にいいというものではありません。

女性ホルモンのためにいいと言われている豆乳の飲み過ぎで生理がこない女性がいるって知っていましたか?

私への生理の相談では、明らかに豆乳の飲み過ぎで生理がきていない女性の相談がいくつもあり、

「豆乳を飲むのを休んでみてください。」

と、お伝えして、その通りに実行なさった女性からは

「生理がきました」

「不正出血が止まりました」

という結果になることもよくあります。

豆乳はヘルシーということで、ダイエットで飲んでいる女性も多いですよね。

豆乳には大豆イソフラボンという女性ホルモンと似た成分が含まれていて、豆乳を飲むことで女性ホルモンを増やすのにもいいということでたくさん飲んでいる女性もいます。

女性ホルモンを増やそうと、大豆イソフラボンをとろうと、納豆や豆乳、豆腐などの大豆製品を1日に何種類もたくさん食べたり、大豆イソフラボンの成分のサプリメントを飲んだりしている女性もいるようです。

たしかに、大豆イソフラボンの成分は女性ホルモンのエストロゲンと似た作用があり、女性ホルモンのエストロゲンが極端に減っている女性や更年期の女性が意識して食べれば、骨粗しょう症予防になり、肌の老化や更年期障害のためにも体にもいいとされています。

これから妊娠を希望している女性でも、検査で女性ホルモンの数値が少ないようなら女性ホルモンを増やす食事を意識することは大切なことでもあります。

しかし、1日に1リットルも豆乳を飲んだり、毎食大豆製品をたっぷり食べたりするのはやりすぎで生理がこなくなることがあります。

 

大豆イソフラボンをとりすぎると、体が女性ホルモンを出さなくなってしまうって知っていますか?

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不妊治療の専門医として約3万人もの女性を診察してきた桜井明弘先生のお話では、

豆乳を1日に何杯も飲んだり、毎食のように豆腐や納豆、豆類などのメニューを食べていたり、大豆イソフラボンが一気に増えやすくなるような食事をしていると、一時的に体の中の女性ホルモンの量が増えてしまうため、

脳が「あれ? 女性ホルモンの量が多いみたいだから、卵巣から女性ホルモンを出すのをストップしたほうがいいかも」

と、勘違いして「卵巣に女性ホルモン出してね~」という指令を出すのをやめてしまい、

卵巣から女性ホルモンが出なくなり、妊娠に必要な排卵が止まり生理も止まってしまって、生理不順になってしまう女性がいるそうです。

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私たちの体の中ではたらいているホルモンは、女性ホルモンにかぎらず、
体の中で「適量」だけホルモンが出るように脳がホルモンを出す量をコントロールしています。

ですから、女性ホルモンを出しているのは卵巣ですが、卵巣が自分で好きなだけ女性ホルモンを出せるわけではなく、

脳から卵巣に「女性ホルモンを出してね~」という指令が出ないと卵巣から女性ホルモンが出てこないのです。

 

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そのため、食べ物で女性ホルモンのエストロゲンと似た作用がある大豆イソフラボンの成分が多い豆乳や大豆製品、サプリメントを食べ過ぎてしまうと、

脳が「女性ホルモンがたくさんあるみたいだから卵巣から女性ホルモンを出さなくていいか」と勘違いをしてしまうのです。

生理になるためには、卵巣から女性ホルモンがちゃんとでていないと、妊娠に必要な排卵もしないため、生理がこなくなってしまいますから、
妊娠を希望している場合はとくに豆乳などの大豆製品を食べる量には注意が必要です。

あなたは生理不順で、豆乳を飲んだり大豆製品を多く食べたりしていますか?

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心当たりがあれば、豆乳や大豆イソフラボンのサプリメントを中止して様子を見ると、私が相談を受けていたケースでは、生理不順がよくなる女性が今まで多かったです。

桜井先生の病院でも、「生理不順になった」という女性が「豆乳を飲み始めた」というときは、豆乳を飲むのを中止してもらうと生理が再開することが多いそうです。

大豆イソフラボンはたくさんとれば女性ホルモンがたくさん増えて体にいいというものではありません。

大豆イソフラボンのとりすぎで子宮内膜増殖症(悪化すると子宮体がんになることがある)の病気になるリスクが高くなったというイタリア人女性グループの研究結果があるため、日本では食品安全委員会で大豆イソフラボンを1日に食べていい量が決められています。

 

大豆イソフラボンのとりすぎで子宮体がんになるリスクが高くなるかもしれないのはこわいと思いませんか?

食品安全委員会で決められている、食事で大豆イソフラボンを1日にとってもいい目安の上限量は70~75mg。

豆乳は200mlの量で50mgの大豆イソフラボンがあるため、豆乳を飲むなら1日1杯くらいで十分です。

食事以外で、サプリメントなどで大豆イソフラボンをとる場合は上限30mgですので、サプリメントの1粒の含有量を良くチェックしましょう。

桜井先生のお話では、妊婦さんや小学生以下の子どもの場合、大豆イソフラボンをとるメリットや安全性がわかっていないのでサプリメントの摂取は推奨されていないそうです。

「最近、生理がちゃんとこない」

「妊娠希望をしているけど基礎体温だと排卵していないかも……」

というときは、

豆乳の飲み過ぎや大豆製品の食べ過ぎになっていないか食事を振り返ってみて、
豆乳を飲むのはお休みして生理がくるか1か月くらいは様子を見ましょう。

参考:
桜井明弘著「あなたが33歳を過ぎて妊娠できない44の理由」
食品安全委員会「大豆および大豆イソフラボンに関するQ&A」:https://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html#9

 

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