女性系の不調にはメディカルハーブ! そこに落とし穴が……。

メディカルハーブを扱う自然療法の専門家、ナチュロパスはメディカルハーブをどう扱っているのか? よく見られる使われ方とそこに隠れている落とし穴を解説していきます。

普段、コンサルテーションやセミナーの講師のお仕事をする中で、様々な不調を抱える方に出会います。その中で最近特に、メディカルハーブの使われ方に少し違和感を覚えることがあります。それは、メディカルハーブを女性系の不調に使う時のことで、実はこれ、前職でハーブ商品を企画・開発していた時から非常に気になっていたことでもあります……。

 

ハーブ商品に女性系の不調をターゲットにした商品が多い理由

ハーブ系の商品には、女性ホルモンの乱れをターゲットにした商品が多く存在します。それは、男女性別を問わないお悩みや、男性の方が持ちやすいお悩みに対する商品数と比べると、どこの会社もラインナップを強化しているカテゴリーになるかと思います。特に「ハーブ系の商品」と「女性」は親和性が高いので、お悩み人口が多いのもさることながら、「売れる商材だから」という理由が大きく関係しています。

 

女性バランスといえば、このハーブ

さて、そんなハーブ系の商品。ハーブティーや、サプリメントが代表的ですが、ハーブの世界では、「女性バランスといえば……」というくらい有名なハーブがあります。それは、「チェストツリー」というハーブ。特に、ハーブが好きな方、ハーブを学んでいる方はご存知の方も多いのではないでしょうか。

そして「女性バランス=チェストツリー」として比較的よく認知されているので、ホルモンバランス系の商品の原料に、このチェストツリーを入れておくと、わかる方には、ちゃんと意図が伝わるので、私も商品設計の時に入れることがありました。

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女性バランスハーブ「チェストツリー」の働きとは?

ここで少しだけチェストツリーの働きについて触れます。チェストツリーには、ホルモンの分泌を調整してくれる働きがあります。これだけ聞くと、女性バランスにやっぱり良さそうで、タイトルにしている「落とし穴」の意味があまりわかりませんよね?

問題は、このチェストツリーの作用が、どのようなメカニズムでもたらされるか? というところにあります。単に「ホルモンを整える」という働きを知るだけでなく、「どういうメカニズムでその働きに至っているのか?」に軸をおいて考えると、この「落とし穴」が見えてきます。今回のチェストツリーの場合は、「視床下部・下垂体・卵巣軸の調節機構に直接働きかける」という作用を持っていると言われています。ゆえに、「ホルモンバランスが整う」という、からくりになっているのですね!

ますます良さそうな印象のこのメディカルハーブ。しかも、ハーブって自然のものですから、
ナチュラルなもので、それが叶うならば、素敵ですよね? ここで今度は、視点を少し女性の体の方に向けてみます。ホルモンのバランスが乱れている時は、体の中ではどういうことが起こっているだろうか?