モロッコの“黄金” アルガンオイルの秘密 ~環境保護・社会貢献にもつながるオイル~

実は地球環境を守ることにもつながり、遠く離れたモロッコ女性の社会進出に多少なりとも貢献しているとわかると、アルガンオイルがさらに魅力的に思えてきませんか?

ホリスティックセラピストの笹本佳代です。
アロマセラピストでもある私は、トリートメント(マッサージ)をする際、欠かせないものと言えばまず精油。
そしてその精油を落とすときに受け皿となるオイルも、同様に準備しておく必要があります。

それがホホバ、マカダミアナッツ、グレープシードといったキャリアオイルと呼ばれるもの。
ベースオイルとも呼ばれ、お客さまの肌質や好みに合わせて選んでいきます。

こうしたオイルは必ずしも精油を混ぜる必要はなく、単独でお肌にのせても栄養分タップリ。
乾燥が気になるところや美容オイルとしても使っていただけます。

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このような自然から採れるオイルの中でも、ひと際高級と位置づけされるアルガンオイル。
化粧品に使われることもあり、「アルガニアスピノサ核油」と表記されているのはアルガンオイルのこと。
今回はモロッコの一部地域でしか採れない大変貴重なアルガンオイルについて、またこのオイルを使うことでなぜ地球環境を考えることや社会貢献につながっていくのか、ということにも触れていきます。

 

高級オイルと言われる理由

アルガンオイルとはアルガンの木になっている実を収穫、実の中にある種、そのまた種の中にある仁(核)から採れるオイルになります。
アルガンオイル1ℓを抽出しようと思うと、約30㎏もの実が必要。商品によっては100㎏使用するものもあると聞きます。
採取率の低さがうかがえると同時に、労力・時間も相当なもの。

機械の導入など昔に比べて抽出率が上がったとはいえ、種から仁(核)を取り出す作業など、人の手で行う工程が多いことも特徴。
このようなことをふまえると、アルガンオイルが高級と言われるのも頷けます。

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アルガンの木が地球環境に貢献

モロッコの南西、サハラ砂漠の西端に広がるアルガンの森。ユネスコの生物圏保護区(RBA)にも指定されているエリアでもあり、ここにアルガンの木が生息しています。
元々はモロッコのいたるところに生えていたアルガンの木も、気候の変化などに伴い、今ではこの地域だけになっているとのこと。
砂漠近くに生息していることから乾燥に強いことは推測できますが、他の木が育たないような厳しい環境下で育つのは、このアルガンの木の見えない部分に隠されています。

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その秘密が地下30メートルほどの深さで張っている根にあります。
雨がしばらく降らない状態、干ばつが続くとその根をずっと深くまでおろしていき、100メートルほどにも達するとのこと。
その根によって土地の保水効果が高められ、砂漠化を食い止めていることがわかっています。

そんなアルガンの木が生息している森を拡大させるためにも、モロッコでは若い木を植えるプロジェクトが1980年代からスタート。
そのプロジェクトの活動費はアルガンオイルの販売に頼るところが大きく、私たちが適正ルートで購入することは、こうした環境に対する貢献にもつながっています。

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女性の社会進出に影響

そしてもうひとつは女性に対する支援。
アルガンオイル生成に関わっている大多数が女性であり、それまでほとんど外で働くことのなかったモロッコ女性の雇用の場が広がったとのこと。
女性が労働の機会を得、収入を得ることにおいて、この産業が密接に関わりあっています。
アルガンオイルの生産・消費が女性の自立支援を助けることに一役かっていると言えるのです。

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美と健康にとてもよい万能オイル

アルガンオイルの特徴として挙げられるのが、オリーブオイルのはるか上をいくビタミンE含有量。ビタミンEは抗酸化作用に優れ、アンチエイジング効果が期待できる「若返りのビタミン」とも呼ばれるもの。
体内に発生した活性酸素を除去する働きがあるとも言われ、その他オレイン酸、リノール酸なども豊富に含んでいます。
スキンケアやヘアケア、料理にも使用でき、酸化しにくく栄養価も高いため、食べる美容液とも言われています。
昔からモロッコでは薬の代わりにも使われていたほどの万能オイル。

オイルそのものの美しさや貴重さから、モロッコの「黄金」とも呼ばれています。

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美と健康にいい、それだけでもとても優秀なオイルに感じますが……。

実は地球環境を守ることにもつながり、遠く離れたモロッコ女性の社会進出に多少なりとも貢献しているとわかると、アルガンオイルがさらに魅力的に思えてきませんか?

 

 

《笹本さんの過去の記事一覧はこちら》
https://www.el-aura.com/writer/sasamoto-kayo/?c=99589