宿命を知り、運命を受け入れ、因縁を解く。 書籍『幸運を招く、因果応報の開運術』で「因果律」を理解し人生を考える 「立運推命学☆研究所」創設者 菜奈実さんインタビュー 第2回

菜奈実

出家や仏道修行、運命学を通し、道開きの先導師として活躍中の菜奈実(ななみ)さんが、これまでの経験と人生哲学などを本にまとめた、『幸運を招く、因果応報の開運術』(白誠書房)を出版されました。

「運命学」や「九星気学」を読み解き、実際に自分自身を鑑定する方法や、因果応報の視点から未来を変えていくポイント、「六道輪廻」や「足るを知る」、お参りの作法など、いろいろとお話を伺いました。

 

【仏教の教えを紐解くことで、辛い世界から抜け出せる】

—— 書籍「幸運を招く、因果応報の開運術」の内容を教えてください。

菜奈実さん:
今回出版した本では、立運推命学をもとに私がどのように鑑定しているのか、また、今までの私の活動、人生経験・考え方などをまとめて紹介しています。
それと、仏教の世界にも通じる「六道輪廻」や「足るを知る」という考え、お参り作法や礼儀などもお伝えしています。

—— 「六道輪廻」とは具体的にはどのような教えなのでしょうか。

菜奈実さん:
仏教の世界には「六道」という、6種類にわけられた苦しみの世界があります。
閻魔大王様は皆さんよくご存じですよね。閻魔大王様も六道輪廻のお話をされているのですが、悪いことをしていると「お前は地獄に行け」と閻魔大王様に言われる、という話を子供の頃親に聞かされていた人も多いんじゃないでしょうか。
人は「地獄」・「餓鬼」・「畜生」・「修羅」・「人」・「天」という6つの境涯(きょうがい)から抜け出せず苦しんでいるんです。
「輪廻」とは、死後の世界と考えられがちですが、私達の日常生活の「心の在り方」とも連動していると私は考えています。
詳しくは本で紹介していますが、例えば「地獄界」にいるような人達は、殺人事件を起こすような「人の道」から随分外れてしまった人々を「地獄界にいるような魂」と言っています。
また「餓鬼道」とは、がりがりに痩せてお腹が空いているのに、食べようとすると口の前で全部燃えて口に運べない世界です。これは、「欲望の魂」を表していて、現世でも「これが欲しい」「あれが欲しい」と欲しい物を手に入れても満たされず、次から次へと新しいものを求める世界を「餓鬼道」と言っています。
「畜生道」っていうのは、動物的に本能で動く人たちのことです。
畜養されている動物も、自分では生きていけないですよね。これは依存ということになるし、結局はどちらも本能的であまり頭では考えていない人達です。
「修羅」は、いつも誰かに戦いを挑んでいる世界です。足を引っ張りあったり人を見下したり、そういう人と比べる世界を修羅と呼んでいます。

菜奈実

—— そんな世界にいたらどんどん苦しくなっていきそうですね。

菜奈実さん:
そうなんです。私が出家していた時も、御祈祷してお祓いをよくしていました。
お祓いすると悪い気は無くなり、すっきりして帰るのですが、また数か月後には悪い気をつけて戻ってくるんです。先ほどお伝えした世界にいる間は、お祓いをしても、また同じことの繰り返しです。心の在り方を変え、「地獄・餓鬼・畜生」の世界から抜け出し、「人」の世界に行くことができると、相手を慮ることでき、人の役に立ちたいと思うようになります。下の階層とはステージが違うので、今まで悩んでいたことからも解放されるようになるんです。