冬が好機!代謝UP・冷えを改善、褐色細胞の効果検証

基礎代謝を増やすと、女性特有の『冷え症』を解消することができ、また『ダイエット』にも効果的なのはご存じですよね。あることを行うと「燃焼機能」がUPするそうなのです。その方法とは……!?

褐色脂肪細胞のことをご存知でしょうか?
褐色脂肪細胞を増加させ、活性化すると、体温が上昇します。体温を上げることができれば、基礎代謝量を高め、冷え性も改善することができます。

基礎代謝量を増やすことはダイエッターの夢。
運動をしなくても、多くのカロリーを消費できます。
また、女性特有の冷え性も改善することができます。
意図的に体温を上げることはできないと考えがちですが、褐色脂肪細胞が体温を上げることが明らかになり、注目を浴びています。

その理論に基づき実験を行い、効果を検証してみました。

 

基礎代謝量を増やすシステム

人間の脂肪細胞には白色脂細胞肪と褐色脂肪細胞という2種類の細胞があります。
白色脂肪細胞は肥満のもと、エネルギーの貯蔵庫です。 カロリーが不足するときに備えて余分なカロリーを蓄えておきます。
一方、褐色脂肪細胞割は、脂肪と糖を燃焼させて熱を作り出します。また、寒い中運動をすると、白色脂細胞肪が褐色脂肪細胞に変化することがわかりました。つまり、褐色脂肪細胞を増やして体温をあげれば、基礎代謝量が高くなり、痩せ体質になるということです。

 

赤ちゃんの基礎代謝量は大きい

褐色脂肪細胞は赤ちゃんに多く見られる脂肪細胞で、カロリーをエネルギーに変える働きをします。
赤ちゃんは、体の表面積が大きく熱を失いやすく、運動ができないので、体の温度を保つことができません。筋肉以外で臓器が冷えないように熱を作り出す必要があります。
そのために、赤ちゃんには食べたものを効率的にエネルギーに変えるシステムがあります。
それが褐色脂肪細胞なのです。褐色脂肪細胞のおかげで内臓の温度が保たれるのです。
褐色脂肪細胞は年齢を重ねほどに減少していきます。年齢が高くなると痩せにくくなると言われますが、褐色脂肪細胞が減少するのも影響していると考えられます。

95016847

褐色脂肪細胞のパワー

体温が0.5度高くなると、基礎代謝量は6.5~7.5%高くなるといいます。1200kcalの人であれば、1278 kcal~1290 kcalになるということです。

「基礎代謝を上げるためには運動だ」と言われますが、筋肉1kgの増加につき、基礎代謝量の増加は50kcal程度。筋トレした場合、一年間に増える筋肉の量は2kg程度でしょう。
基礎代謝量で100kcalということになります。つまり、体温を上げることは、筋トレ一年分の効果に匹敵することです。

褐色脂肪細胞イメージ

褐色脂肪細胞の諸実験

褐色脂肪細胞を利用するための研究が各国で進められています。
実験から導かれた褐色脂肪細胞を味方にする方法は次の2つに集約することができます。

環境
冷たさや寒さが褐色脂肪細胞を育てます。
冷水浴やスイミング、温度の低い部屋で過ごすことでも褐色脂肪細胞が活性化されるという実験結果もあります。
また、手を冷やすだけで褐色脂肪細胞が活性化されるという実験結果もあります。
運動
運動すると筋肉からイリシンというホルモンが出ます。
このイリシンが褐色脂肪細胞を作り出す働きをします。

 

検証結果 体温が上がり、基礎代謝量が増えた

上記の実験結果を検証してみました。
具体的には、当初、ダイエットのためウォーキングをしました。
約3ヶ月後、ジョギングに切り替えました。
寒さが褐色脂肪細胞を育てますので、なるべく薄着で運動することにしました。
着ているのは、トレーニングウェアと長袖のTシャツの2枚だけで、手を冷やすために手袋もしていません。ジョギングはゆっくり走って一時間程度しています。

その結果、体重は半年で7kgほど減ったのですが、その他に驚くべき効果があったのです。
35.9℃であった体温が36.5℃にアップしたのでした。
また、基礎代謝量を計測したところ、1386kcalになりました。
体温が上がっていることから褐色脂肪細胞が活性化したと考えられます。
それに加え、以前は夏でも足先が冷えていました。また、冬には霜焼けに悩まされていました。
現在は冷え性も改善しました。
ちなみに、体脂肪率は16%まで落ちました。

1452487407082

運動時間(一時間半)や期間(3ヶ月)については、他の実験ではもっと短時間で褐色脂肪細胞が活性化していますので、もっと短縮できると思います。

寒い今の時期が、褐色脂肪細胞を増加させ活性化するベストシーズンです。
さあ、コタツに潜り込んでいないで、外で運動をしましょう。

 

《村田芳実 さんの記事一覧はコチラ》