アルカリ水 vs 水道水 透明な液体の不透明な真実!?

新元号が発表され、平成は過去に、昭和は太古の昔!?　となりつつありますが、そんな昭和の時代、水道料金以外にお金を払って”水を買う”なんてことは考えられない時代でした。

日本の水は平均的に軟水で他国に比べて飲みやすく、高級志向の雅な方々以外の一般ピーポーは水道水を普通に違和感なく飲んでいたはずです。

ところが近年、その水にも種類によっちゃ健康効果があるかも!?　との情報が発信されるや、あっという間にブランド化され、オサレなボトルなどは、常に流行を先取りしたいパラボラ感度マックスのモデルさんやインフルエンサー達のマストのひと品にランクイン。
たちまち広がるヘルシーウォーターの輪。

ウォータービジネスの火はまだまだ消えなさそうです。

特にヘルシー志向の人たちの心を掴んでいる水と言えば〈アルカリ水〉。
ストイックな健康志向で知られるハリウッドセレブのグウィネスパルトロウも、最近とあるカンパニーとコラボしてアルカリ水を絶賛しています。

日本でも『アルカリ水は水道水に比べてヘルシー』という話は何となく知られていますが、”身体に良い”というフレーズの先までリサーチしてる人はそれほど多くないのではないでしょうか。

とりあえず身体に良さげだからちょっと割高だけど飲んどこか〜的な人も多いはず。
しかしここに来てそのアルカリ水についてちょっと？？？　な話が浮上してきているんです。

アルカリ水ってなんなん？

アルカリ水と水道水の違いはPHで表される数値でわかります。
PHとは水溶液中に含まれる水素濃度を示す数値で０〜１４まであり、日本の水道水はPH７前後の中性だそうです。

市場でポピュラーなアルカリ水はだいたいPH８〜９が多いようです。
”アルカリ水善玉説”を支えるポイントは、水道水に比べてカルシウム、マグネシウム、シリカ、ポタシウムなどのミネラルが豊富なので、免疫力アップやがん予防、骨の強化等の健康効果が期待できると言われている点なんですね。

ところが、これほどまでに広がっているアルカリ水について、ちらほらと残念な話も出て来ているんです。
まず、実はアルカリ水の健康効果についての科学的根拠はないこと。
その上飲んでも胃の中の塩酸の作用で中和されてしまうので、残念ながらアルカリ水を飲むことで身体のPHバランスの調整はできないこと。

またそれぞれの臓器にはそれぞれに適したPHがあるのでアルカリ性に固執する意味はないことなどが言われています。
様々な健康効果についても科学的裏付けはまだないのだそうです。

しかしその一方で、アルカリ水は血流を良くする作用があり、高血圧防止に効果があると言う報告もあり、また胃液に含まれるペプシン（消化酵素）はPH8で死滅するので、胃酸逆流などの症状に悩む人たちには効果が期待できるとの報告もあるんです。

ただいずれの報告もまだまだ研究段階のようなので、今後の研究でWOW！　な健康効果が発表され、晴れてドヤ顔ができる事を期待しつつ、割高ウォーターに投資し続けるべきなのか悩むところではありますね。

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