同調圧力によるモヤモヤの理由とは? SNS時代の「ブラックルーティン」を感じる理由、ストレスを防ぐ方法を紹介

ブラックルーティン

X(旧Twitter)、Facebook、Instagramなどなど、近年ではSNSの普及に伴い、誰もが意見を言えるようになりました。その一方で、多くの人たちがSNS上で自分の意見(常識やルールなども含む)を言えるようになったことから、ブラックルーティンが生まれるきっかけにもなっているようです。

ブラックルーティンとは、同調圧力に流されてしまい、自分らしい意見や行動ができなくなってしまうことにストレスを感じる状態のことです。SNSの時代において、私たちがブラックルーティンの影響を受けずに過ごすには、どうしたらいいのでしょうか?

本記事では、人々がSNSにおいてブラックルーティンを感じる理由を踏まえた上で、ストレスを感じなくなるためのコツを紹介します。

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SNS時代に生まれた令和の「ブラックルーティン」とは

 SNSは気軽に誰もが意見を言える一方で、人々にとってさまざまなストレス・トラブルを生むきっかけにもなっています。

クラシエ株式会社(フーズカンパニー)が展開している「#ブラックルーティン」全国調査の結果によると(※公学生男女200名、20代有職者男女600名)「SNSでみんなが叩き始めると、冷静な意見を挟みにくい」という意見が49.8%と高い割合を占めていることが判明しました。

次いで「友達は多い方がいいという空気がしんどい」49.6%、「みんなが流行りのコンテンツを見ている前提の会話が苦手」が48.8%、「仲間外れにならないために、SNSはやめられない」という意見が47.6%という結果に。若者の中には、SNSを「仲間作り」に役立てている方もしばしば。

楽しい仲間が増える便利なツールである一方で、SNSで炎上が起きた時には「意見を言いにくい」と感じるなど、同調圧力にストレスを感じている人たちも少なくないようです。

SNSは気軽に人が意見を言える分、同調圧力が生まれやすいツールのひとつ。その理由のひとつに、自分の中の「正義」を押し売りする人が多いことが考えられます。誰かの正義は、同調する人の意見が集まると「同調圧力」になりやすい傾向があります。

ただし、その中には「本当は違うのに……」とモヤモヤを感じる人も少なくありません。そもそも正義とは、逆に読むと「犠牲」になります。誰かの正義は、誰かが犠牲になっているのかも。自分の正義を正当化したくなったら、改めて自分を見つめ直すことが大切です。

同調圧力はSNS以外にも?「ブラックルーティン」を人々が感じる背景とは

人々が同調圧力を感じるシーンは、SNS以外にもさまざま。「#ブラックルーティン」全国調査の結果によると、他にも「推し活してないと無趣味と思われるから、とりあえず推す」(18 歳・女性)」というものや、「お金や時間をかけていないと趣味だと周りに言いにくい」(18 歳・女性)」、「恋愛をしたことがある前提で話されるから、恋愛経験ないって言えない」(18歳・女性)といったものなどもあるようです。

これらの意見は、いずれも言われた本人が周囲の目を気にしているが故に変な配慮をしてしまうことが原因と考えられます。ブラックルーティンを防ぐには、あまり人の目を気にしすぎないことも大切と言えるのかもしれませんね。

意見の中には、「パーソナルカラーや顔タイプ診断など分類わけされると、押し付けられた気持ちになる」(19 歳・女性)」といったものも。近年では流行の「パーソナルカラー診断」ですが、人によってはストレスを感じている方もいるようです。

少しでも不快と感じるのであれば、たとえそのサービスがどんなに流行していたとしても利用しない方が良さそうです。

ブラックルーティンの影響を受けないためのコツとは

それでは、ブラックルーティンの影響を受けづらくするためには、どのような点に意識すればいいのでしょうか。SNSの影響を受けないためには、まずは携帯の電源をオフにする時間を作るなど、意図的に「SNSに触れない」ように過ごすことも大切です。

日頃からSNSに触れている人の中には、携帯の電源をシャットアウトしてしまうとイライラすることもあるでしょう。

しかし、そこで携帯の電源をつけて、再びSNSをチェックしてしまうと、また嫌な情報を目にすることとなるので本末転倒です。そんな時は、携帯ではなく美味しいものを食べる、または旅行に行ってみるなど「他の気分転換」を試してみることをおすすめします。

ブラックルーティンを防ぐ流れは、社会でも起きている

ブラックルーティンは、社会においても防ぐ流れが起きているようです。2024年9月 30 日からは、交通広告「さよなら、#ブラックルーティン」というものが新宿・大手町で展開されます。

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この広告は、東京メトロ新宿駅、メトロプロムナード/東京メトロ大手町駅の駅構内で展示される模様です。広告には「ブラックルーティンに負けず、毎日をジブンらしく楽しもう」という応援メッセージが込められています。多くの人々が目にする場所に広告が展示されることで、ブラックルーティンに対する意識にも変化が見られるかもしれませんね。

現在では東京の駅構内のみでの展開ですが、話題になれば今後は全国展開していく運びとなるかもしれません。

ブラックルーティンの影響を受けづらくする方法まとめ

ブラックルーティンを意識してしまう理由のひとつに、世の多くの人たちが「その他大勢の意見と、違う意見を言う」ことに恐れを感じていることが挙げられます。

そもそも意見とは、人の数だけ違うものです。SNSに多く上がっている声が、必ずしもあなたと同じ意見という訳ではありません。

もし、SNSの意見を見てストレスやモヤモヤを感じるのであれば、「携帯の電源をオフにする」などの行動を取って、情報をシャットアウトすることも大切です。人々の情報が氾濫しやすいSNS時代だからこそ、インターネットと上手くつきあっていきましょう。


 

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