大衍筮法による易占、4096の卦から得られる、先哲の英知。
取り入れてみると、ちょっと素敵な一週間になるかも?
易者MIKAKU(未畫齋)がお伝えします。
少し、イライラ。
今週は、年度終わりということで、一旦、従来型の記事に戻してみました。
春の物思い(笑)に囚われて、少し憂鬱だったもので、指針を得るべく易に問うてみたのですが……。
これは案外、私個人の枠を超えて、悪くない指針が得られたかな、などと思いましたので、ご紹介を。
今回は、「小畜之巽」(小畜、巽へゆく)の卦から得られる指針です。
メインの運気を示す卦として、「小畜」(しょうちく)が得られました。
「小畜」とは、「小がとどめる、小さくとどめられる、小さく蓄える、小さく養う」、といった意味合いを持つ言葉です。
この卦は、風が天上に吹いているかたちを表しています。まだ雲が来ていない、雨が降らない、そういう様子です。
またあるいは、登ろうとする陽気・剛の気である「天」を、柔軟な「風」が押しとどめている。「柔よく剛を制す」の形になっているのです。
小が大をとどめているから「小畜」です。
あるいは、この卦は陽(実線)が五本に対し、陰(破線)が一本です。
積極的な陽が動こうとするのを、わずか一本でとどめている。
少しは抑えられる、小さくとどめられるから、「小畜」です。
陰鬱でイライラするような運気です。
このような時は短気をおこしてはいけないとされます。
将来は、「志は大いに達成される」という言葉が示されていますので。
恋愛・結婚運に関しては、そこまで悪くはないのですが、女性が強すぎるために喧嘩が起る、と言われるような運気です。
柔軟無比、それが「風」。
今回は、このような「小畜」の内側に、サブの「巽」(そん)が内在している、という運勢です。
この卦は、上下とも風を現し、まさに風を象徴します。
風はものにぶつかれば方向を変え、どのような隙間にも入り込みます。
そのぶん、何事にも適応でき、柔軟な人間関係を築けますが、優柔不断に陥る危険もあります。
「風」ですから、おおまかにいって、動きが多く安定が難しい、という運気であることが多い卦です。身辺になんらかの異動・変化が起こる可能性があるともされています。
恋愛でも、「動揺」に注意です。ついつい浮気……で、どこまでも流されるように動いていってしまいかねない、というおそれを含む運気です。
フラフラしない!
今回は、「一爻変」というかたちですので、「特に重要となる占いの言葉」が存在します。
「小畜」の初爻に付された「爻辞」なのですが……。
「正しい道へと引き返す。何の悪いことがあるはずもない。吉。」という言葉です。
この占いの言葉と関係が深い占いの言葉が、「巽」の初爻に付されています。
「確固たる信念がなく、進退常なき有り様。武人のような剛毅さを見習うと良い」という言葉です。
どちらも、そのまんま。
あまり説明がいらないように感じます。
なんと言うか、いかにも「弱っている時に得られそうな」言葉でした。
さて、それはともかく。
以上より、「小畜、巽へゆく」の卦からは、以下のような指針が得られます。
どうも陰鬱で、思うに任せずイライラするような時。身辺に異動もありそうで、いろいろと不安定。
動揺もしがちであれば、目移りもしてしまいそう……。
そのような時には、「いちど、自分の立ち位置を見直してみる」と良いかもしれません。
「こうしたい、これで行こう」と決めたものをお持ちである場合には、その確固たる信念を曲げないこと。
ジタバタせずに、じっと我慢することも、時には大切です。
陽気が戻り、年度も変わるこの季節。
ついふらふらしがちかもしれませんが、迷ったり、動揺するような事態が起きた場合には、この指針が何かの役に立つかも知れません。
……と、こんな視点はいかがでしょう。
浮気に注意!
個別の問題について、指針を提案いたします。
参考になるところがありましたならば、幸いに存じます。
金運:無駄遣いには要注意。
仕事運:じっとしてさえいれば良好、ということもあります。
就職・転職:雰囲気に流されるように転職することは、お勧めできません。
恋愛・結婚:浮気に注意!
家庭:細かい心配があっても、いつも通りにしていれば大丈夫。
学問・芸術・趣味:基本に返ると、良いことがありそう。
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