【アメリカの一流企業が次々と瞑想を取り入れている】
近年、アメリカの一流企業が「瞑想を積極的に取り入れている」ということが話題となっています。特に有名なのは「Google」であり、現在では「5000人以上の社員が、瞑想を実践している」といわれています。この流れを受けて、「AppleやFacebook」などでも瞑想を取り入れることで、「社員のストレス軽減や集中力アップに貢献する」ようになっています。
Googleが取り入れた瞑想は「マインドフルネス」というもの。こちらは、ベースが仏教の禅となっているために、瞑想と紹介されることが多いのですが、実際はちょっと異なったものです。アメリカでマインドフルネスを広めたのは「マインドフルネスセンター」の創設者であり所長でもある「マサチューセッツ大学医学部のジョン・カバット・ジン教授」ですが、彼がストレスや慢性的な痛み、といったものを抱えた人々のために開発したものが「マインドフルネスストレス低減法」であり、こちらがベースとなっているのです。
きっかけからもわかるように、こちらは瞑想というよりも「心理療法的なもの」であり、純粋な瞑想とはちょっと異なっています。しかしながら、健康に対して多くの利益をもたらすことは事実であり、前述した企業だけでなく、「多くの医療センターがマインドフルネスストレス低減法を採用」しています。
【マインドフルネスは瞑想の入り口でしかない】
ジン教授は「禅やヴィパッサナー瞑想、ヨガ」などを自ら習得しています。そういった経験を元に、マインドフルネスストレス低減法を開発したのですが、こちらはあくまでも「ストレスや痛みといったものへ対処するため」に作られたものであり、禅やヨガなどが最終的な目的とする「深い領域にはいるためのもの」ではなく、そのような東洋の瞑想の領域へといたるための「入り口」に過ぎないとしています。
とはいうものの、ストレス低減に関して有用な効果が「科学的に認められている」だけでなく、「8週間程度の実践でその効果を体感出来る」ということで、Googleをはじめとして多くの企業で採用されたわけです。
「ストレスが仕事に影響を与える」というのは、日本では無視されがちですが世界的には認知されてきており、瞑想を取り入れている企業はもちろん、「ナイキやゴールドマン・サックス」などの世界的一流企業では、「ストレスを軽減するための施策」を打ち出すようになってきています。
【マインドフルネスの限界と深い瞑想への道】
現在、マインドフルネス瞑想は、まるで万能の瞑想法であるかのようにもてはやされていますが、前述したように元々は「療法として開発されたもの」ですので、ストレスの低減や肉体的な負担を軽減するという効果はあっても、「奥深い瞑想の世界へアクセスしたりすることが困難である」ことは意外と知られていません。確かにマインドフルネス瞑想をすることによって、ストレスが低減すれば、集中力がアップし、仕事の生産性があがりますが、「潜在意識からのメッセージを受け取ったり、大いなる存在や、全体性を感じるといった目的には向いていない」のです。
マインドフルネスによって、瞑想という概念が一般的になってくるに従って、単なるストレス解消に留まらず、より「本格的な瞑想を求める人も増えてくる」ことでしょう。実際に、Googleでは社内カンファレンスで「1万人以上の社員が参加するヨガクラスが開催される」など、すでにマインドフルネスの源流であるヨガや禅への興味が深まってきています。
ヨガや禅は世界的に知られており、それぞれ非常に古くから存在する優れた瞑想法です。それだけに非常に古典的なものから、マインドフルネスのようにそれらの要素を取り入れたものまで、様々な種類が存在しています。そして、新しいタイプの瞑想であっても、「禅の深い領域まで導いてくれる」ようなものもあります。
【深い領域にも導いてくれる新しい時代の瞑想】
そんな、新しいタイプの瞑想として「ボブ・フィックス」氏によって創始された「フルフィルメント瞑想」があります。こちらは、世界的に知られているものですが、通常は禅やヨガで10年以上かけて至る境地である「空」や「無」といった「第4の意識状態」へと早ければ「指導を受けたその日に入れる」というもの。
スピリチュアルな世界は、古来からの叡智を重視していますが、そこだけにこだわっているだけでなく、それらの叡智を元にした「新しく効率的なもの」も、どんどんと産み出されていますので、瞑想に興味を持った方は、源流であるヨガや禅にチャレンジしてみるのもいいですし、フルフィルメント瞑想のような新しく産まれたものにチャレンジするのもいいでしょう。瞑想というのは、一度っきりすればいいというわけではなく、「習慣化する必要」です。
自分にとってぴったりのものを見つけることこそが重要といえますので、色々とチャレンジしてみてくださいね。
ボブフィックス氏10月末来日ツアー詳細:
http://bobfickes.net/
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