ハーブとは
ハーブ療法という言葉を聴いた事がありますか?日本でもこの10年程で耳にする事が多くなった「ハーブ」という言葉。一昔前までは「ハーブ」と聞くと
●料理で使う香草?
●香りの良い植物?
などといったイメージが主流だったかと思いますが現在では、ハーブティーなど、口に出来、そして心身にも何やら効果などがあるらしい、優しいヘルシーな植物?というイメージを持つ方も多くなっているのでは無いでしょうか?ハーブと呼ばれる植物には多かれ少なかれ「薬効」が有り「薬草」として昔から人々に愛されて来ました。
そうなんです。「ハーブ」は薬草。日本でも民間薬や漢方で使われてきている薬草の意味する植物なのです。「どくだみ」も「ナズナ」や「よもぎ」も「ショウガ」も実は全てみんなハーブ(薬草)なのです。日本に古来から薬草として治療に使われてきたハーブが沢山あるように、ヨーロッパ、イギリスでもヨーロッパで主に育つハーブ、もしくは輸入しやすいハーブが、治療にそして民間療法として、はるか昔のギリシャ、ローマ時代を経て、今現在も人々に愛され利用され続けています。
イギリスでは今もハーブを治療薬として処方
私が住むイギリスでは、今もこのハーブを薬草として治療薬として処方をする「ハーブ治療家 〜メディカルハーバリスト〜Medical Herbalists / Phytotherapists」が存在します。日本で言う所の「漢方医」に近いものを想像していただけたらと思います。メディカルハーバリストに成るための大学機関での教育はもちろん、150年の歴史がある「メディカルハーバリスト協会 the National Association of Medical Herbalists http://www.nimh.org.uk/ 」も存在します。私自身もメディカルハーブと医学を一から学べるイギリスのハーブ医学の専門教育を受けて、 メディカルハーバリスト としての資格を習得させていただきました。
日本に漢方薬で使われる薬草が親しまれている様に、イギリスにも「ハーブを薬草」として使う文化が今も尚根付いております。そして決して数は多くはないものの、店舗やネットショップなどハーブを扱う専門店も存在しています。ロンドンなどにも数件、数多くのドライハーブやハーブ剤型を扱う専門店が存在しており、いつも多くの方で賑わっています。
「病名」などが付いている様なケースや、症状が重い方、慢性のお悩みや処方箋などを既に利用されている方々の場合には、ハーブの利用に関して注意が必要な場合が多々ありますので、医学や薬草の専門知識を持つ「メディカルハーバリスト」の元で処方を受ける形が多いですが、風邪やちょっとした胃の不快感など、お医者さんなどに行く必要が無い軽い症状の場合、多くの方はご自身でどんなハーブが自分の不調改善に適するか調べて、ハーブ専門店やネットショップでお買い上げにられています。イギリスのハーブ専門店ではどのような方でもハーブをお買い求めできますので旅行中に訪れる機会があったらぜひ立ち寄ってみてくださいね。
どんな形のハーブがあるの?
ハーブは色々な形で使う事ができます。大きく分けて「口にする」内服剤と、身体の外に利用する「外用剤」の二つの形があります。
「内服剤」としては浸剤、煎剤、錠剤、カプセル剤、チンキ剤、シロップ剤などと、こちらも色々な剤型があるんです。日本で一番ポピュラーな飲み方である「ハーブティー」と呼ばれるのはここでいう「浸剤」又は煎じるタイプである「煎剤」の事を示します。ハーブ専門店などでは 浸剤、煎剤に使うための「ドライハーブ」が多い所で100種類以上の品揃えがあります。 またイギリスのメディカルハーバリストによって処方される一番ポピュラーな形の「チンキ剤(ハーブをアルコール溶液で抽出した液剤)」なども一部の専門店などで取り扱われています。その他カプセル剤や錠剤などは、専門店他、ヘルスショップや薬局などでも手に入れる事ができます。
日本でも、ハーブショップも増え、これら欧米で親しまれているハーブをより手に入れやすなってきましたよね。皆様も機会がありましら「自然からのお薬」でもある「ハーブ」を是非、予防に症状回復にと役立ててみてくださいね。