ルシファーは本当にお金をもたらすのか ② 　ルシファーの副作用

別のお客様で、「ブレスをつけて寝たのに、朝起きたらなくなっていたの。必死で、部屋中さがしてもでてこなかったんです。」という方がいました。後日、ベランダを掃除中、植木の後ろから出てきたのですが、「自分で腕からはずして、外にほりなげたとしか考えられないわ。」とのことでした。除霊用のブレスをつけていたので、それを嫌がった霊体が、無意識に捨てさせたのです。

霊障が絡む場合、霊体が嫌がらせをしてくることはちょくちょくあります。「お金の神様ルシファー」が「お金に関する嫌がらせ」をするとは、ある意味理に適っています。そう、良くも悪くもこの大天使（あるいは堕天使）の「職能はお金」なのです。

「お金がない！　お金がない！」

さて、彼女は、興味深い発言をしています。「……通帳を亡くした時の「世界の終わりが来たような暗い気持ち」に陥ったんです……」

ルシファーが憑いてる方によくあるのが、「必要以上に、お金の不安を訴える」ことです。「お金がない、お金がない」と訴えるのです。

「なくなったのは通帳という紙切れだけで、本来痛くもかゆくもないはず」なのに、「預金全体がなくなったかのような気分」になって、押し寄せる不安感に「まるで世界の終わりが来たかのように」囚われてしまったのです。」

それはなんとも理不尽な不安感でした。

ルシファーは「お金の不安をもたらす」

ルシファーが憑いている、他の人はどうでしょうか？

一人は、お仕事を独立開業した時で、「うまくいけばいいな」と、願いが叶うサイトをクリックしたとのことでした。

「で、仕事はうまくいったの？」

「うまくいったのは最初だけで、このままでは生活も苦しく、再就職しようか悩んでるんです……」

独立したのは3か月前とか……いやいや、業種にもよるかと思いますが、独立してたった3か月でうまくいくほうが……その方が珍しくありませんか・

他の方は、「やりたい仕事に転職したのですが金銭的にたいへんでやっぱり無理かと……税金の支払いが凄くって、去年まで結構年収があったんで今の給与じゃ、払いきれないんです……もうお金が出ていくばっかりで……」

てか……税金の支払いは前から分かっていたことですよね……。

そう、彼女たちの悩みは理不尽なのです。

もたらされる飢餓感＝餓鬼の如く

みな、口々に「お金の不安」を訴えますが、聞いているほうからすると、「なぜそこまで不安なのか？」客観的根拠が不明です。

統計をとったわけではないのですが、願いが叶ってお金が手に入る人もいるかもしれませんが、経験的に、一方で、「ただお金の不安をかかえこむ」だけの人もいるようです。ルシファーは、「人の欲望をコントロール」する悪魔で、憑かれると、良くも悪くも、飢餓感がわいてくるのです。

中世の絵巻着物に餓鬼（がき）というのがあります。餓鬼とは、常に飢えと渇きに苦しみ、欲望が決して満たされることがない存在です。

本来は地獄の住人なのですが、面白いことに、中には、天部（天界の存在＝神々）と同じように福楽を享受する餓鬼もおり——つまり、「欲しいものはなんでも手に入る」お金持ちの餓鬼もいるのです。この餓鬼は、どんなに多くを手に入れても、決して満たされることがなく、「もっと、もっと」と欲しがります。堕天使にして大天使のルシファーは、餓鬼の親玉ような存在なのかもしれません。そして、ルシファーに憑かれた人々は、餓鬼に憑りつかれた人々といえるのかもしれません。