魔法少女まどか☆マギカ あなたは誘導されていませんか? — 契約の手口・悪魔は善意につけこむ —

魔法少女

こんにちは。マユリです。

アメリカは、ファンダメンタルなキリスト教徒が多い国であると同時に、黒魔術の本場。

いえいえ、対岸の火事ではない!  21世紀、特に2014年以降、カバラの大天使にしてキリスト教の堕天使ルシファーが、主にアメリカ経由で日本に大量輸入されています。

 

なぜ人は悪魔と契約する?

「ほんとうに、この頃、右も左もルシファーだらけ……」
「それにしても、なんで、この豊かな現代の日本で、こんなにも多くの人が、お金の大天使ルシファーと契約しちゃうんでしょうかね? 契約なんかしなくったって、殆どの人はもう十分豊かなのに……」
「……戦後の混乱期ならまだしも、そんなにお金がほしいのかなあ……」

「先生! じゃあ、私利私欲からでなく、世の中を良くしたいとかの理由で、契約するのはどうでしょうか?」

「え?」……なるほど、そういう発想があったのか。

 

動機と内容は別個のもの、混同してはならない

愛をこめてケーキを焼いても、砂糖と塩をまちがえれば、そのケーキは不味いですよね。
そうなんです! 動機(目的)と、内容は本来別個のもの。相関関係のないものを、心理的に同期させてはいけません。

私利私欲のために悪魔と契約しようが、世の中をよくするために悪魔と契約しようが、契約は契約なのです。

でも、こういう質問が出ること自体、「崇高な目的で行ったことは、不純な目的でおこなったことと何か違うはずだ。」という思い込みがありますよね? この思考法の危険性を教えてくれるのが、「魔法少女まどか☆マギカ」なのです。

 

魔法少女まどか☆マギカ 「僕と契約して魔法少女にならない?」

アニメをご存じない方のために、簡単にストーリーをお話ししておきましょう。

登場人物は、主人公の少女「まどか」、その友人「さやか」、転校生「ほむら」、そして、少女たちに「僕と啓約して魔法少女にならない?」と迫る謎の生物キュウベエです。キュウベエと契約すると、どんな願いもかなえてくれるかわりに、魔法少女となって、人々を不幸にする悪い魔女と戦わなければなりません。ちなみに、キュウベエの姿は、契約した少女と、キュウベエが目を付けた少女にしかみえません。

契約すると、何でも願いを兼ねてくれるところと、普通の人にはみえないところが、まるでルシファーの様ですね。

まどかの家庭は、経済的にも豊かで、仲良く愛に溢れています。「嘘をつかない、よい子に育ったね」とお母さんにいわれるほど、まどかは、真面目で優しい女の子です。

でも、そんな物心共に何不自由のない女の子が、いったいなぜ、得体のしれない謎の生き物・キュウベイと契約するのでしょうか?

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(画像提供/amazon)

 

少女たちは、自分のためでなく、友達のために契約する

「さやか」は、事故で腕が動かなくなった幼馴染の少年の回復を願ってキュウベエと契約します。契約の真実を知って破滅していくさやかを救うために、「まどか」は契約しようとします。必死でまどかの契約をとめようとする「ほむら」も、実はまどかを救うために契約しています。そして、まどか自身も、「ほむら」を救うために遂に契約するのです。

少女たちはみな、私利私欲ではなく、友達を助けるために、キュウベエと契約します人を救うためなら、自己犠牲もいとわない無条件の愛ゆえに、悪魔と契約していくのです。

魔法少女たちが魔法を使って戦うたびに、彼女たちのソウルジェム(魂)は、穢れていきます。そして、もはや浄化がおっつかなくなったとき、さなぎが蝶にかえるように、魔法少女は邪悪な魔女に変身します。魔法少女たちが戦っていた「悪い魔女」とは、魔法少女の成れの果てだったのです。真実を知った少女たちは、絶望して破滅していくのです。