新・神々の履歴書 —— 日本の神様の起源⑥ 日本に祀られたエジプトの神々「死者の書の女神アメミト」〜後編

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アメミトを使った除霊

それにしても、こんな除霊の方法があるとはびっくりです。

この土地は、元々幽霊だらけだったようで、おそらく、入居当時、霊障に悩んだこの会社の誰かが、密教僧に依頼して、除霊のためにこの魔物が召喚されたのです。
そして、それ以来、ずっとそこで死霊を食べ続けているのです。

その会社は、退職者や、精神を病むものも多いとのことでしたので、見えなくとも、影響を受けてしまっている方は結構いるようでしたが、まさか、そんな魔物のせいだとは思いもつかないことでしょう。

それにしても、このワニのようなカバのような……魂を食べる奇妙な獣は、いったい何者でしょうか?

その当時、それがエジプト神話のアメミト神とは、思いもよりませんでした。

何かの機会に、アメミトの絵を見た時に、ビジョンの魔物と容貌が大変似ており、その上、「魂を貪り食う」との属性もぴったりだったので、「あれは、アメミトだったのか……」と気づいたのでした。

 

金毘羅宮に現れたアメミト神

この事件の前に、別の方のビジョンにもアメミトが現れたことがあります。
それは、四国の金毘羅宮を観光した後、来られた方でした。

2人のクライアントは、全く別の人で、お互い面識もありません。
来られた時期も、2年ほどのずれがあります。
にもかかわらず、同じようなビジョンが現れたのです。

その方のビジョンの中に現れた金毘羅宮は、海辺に岩山の上に建っていました。
今と違って、すぐそばが海なのです。

御簾の奥に巫女がいましたが、近づいてよく見ると巫女の姿をした男性でした。
「何でそんな恰好をしているのか?」きいたところ、「この国では、このほうがよい」と返事が帰ってきました。
当時、深窓の高位の巫女が一般人の目に触れることはなかったので、それでごまかせたのでしょう。

岩山の断崖から、棺桶のようなものを落としました。
何かの儀式でしょうか?
岩山の下の海辺を見てみると洞窟があります。
満ち潮の時は、海の水が入ってくるような洞窟です。
中に入っていくと金色の仏像があって、仏像の陰に何か隠れていました。

ワニとカバの四足獣、アメミトです。

 

アメミト、コブラにビビる

「なんでそんなところにいるの?」
「怖いから……見つかったら食われるかもしれない!! あいつ、怖い!」

恐がる先を見たら、巨大なコブラがいました。
扇状に頭がいっぱいついている多頭のコブラです。(このコブラもある神様で、今まで多くの方のビジョンに出てきましたが、今はおいておきましょう。)

「こっちの方が最初からいたのに、後からやってきて、ものすごく威張っているの……」
「あいつ強い! すごく強い! 怖いよ~!」

といって、ずっと仏像の陰に隠れているのです。

アメミトにコブラ——このエジプトの神様揃い踏み状態は何なのでしょうか?

密教僧によって召喚されたことと考えると、エジプトの女神アメミトはインドに伝わり、インドのワニの神さまクンベーラとなったか習合して、密教とともに日本に伝わったのかもしれません。

ただ、そうすると、「この国では神官は女装をしたほうがいい」という、金毘羅宮の古代の巫女の発言が解せません。
僧は当然男性で、むしろ女性だとまずいのです。

これは、「預言者が主に男性であったユダヤの伝統が、母系社会の当時の日本では受け入れにくかったからだ」と考えるほうが自然な気もします。

モーゼもヨセフもユダヤ系エジプト人ですから、当然、アメミトはユダヤにも伝わっています。
仏教経由でインドと大和朝廷経由でユダヤ、両方の経路で、別々に日本に伝わったのでしょうか……古代エジプト文明は、想定以上に世界中に伝播していたのです。

ちなみに、岩山から落とした棺桶——これと同じようなビジョンも、別の方がみた古代エジプトのビジョンにできたことがあります。
そう、それは「復活の儀式」でした。
このことは、また別の機会にお話ししましょう。

いずれにせよ、東の端日本には、古代エジプトの死者の書に記載されている冥界の女神アメミトが、あちこちに祀られているのです。

*次回は 2011年に起きたこと——「神々の決戦」

 

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