知られたくない真実を隠すため、ビジョンもまた嘘をつく
よく「わからないことがあればビジョンに聞け」とか、「勝手にビジョンに介入してはいけない」など、ご自身で見えるビジョンを絶対視する方がいらっしゃいます。
けれども、生きている人間同様、ビジョンもまた、自分に都合よくない真実を隠ぺいするために嘘をつきます。だまってビジョンのいいなりになっていると、まんまと騙されてしまいます。
では、「都合の良くない真実」とは何でしょうか?
① 前世の自分自身が、認めたくない事実
嘘のビジョンは、本人が悲劇的な死を迎える場面ではよくおこります。あまりにも受け入れがたい場合、人は自分の死を認めません。その場合、本当は死んでいるのに、死んでないビジョンが続きます。
例えば、前世で子供の時、親に虐待死されている方がいました。ところが、この方の人生も、本人が死んだ後も延々と続くのです。大人になって結婚をして、天寿を全うして、平凡だが穏やかな人生のビジョンが現れるのです。
嘘のビジョンの特徴は、不自然に話が飛ぶことです。
虐待を重ねられていた彼は、8才くらいでしょうか、線路の上を一人で延々と歩いていました……延々と、本当に延々と……そう、いつまでたっても続きが出てきません。——そこは絶対にみたくない、認めたくない事実があるところなのです。
そして、いきなり、何事もなかったかのように、空気感の違うストーリーがあらわれます。あの線路の深刻な空気がなかったかのように、ふつうの日常が再開するのです。やがて彼は大人になり、結婚して、ふつうに人生をおえました。
嘘のビジョンの、もう一つの特徴は、それ以降、どこか話が薄っぺらになり、下手な小説家が書いたようなもん切り方のストーリーになる事です。それ以前のリアリティと明らかに違うのです。
もちろん、ビジョンを見ている本人は、見えた通りにいっているだけで、嘘をついてるつもりは更々ありません。
② 前世の自分が死を自覚していない場合
さきほどの、木こりの夫の話はこれにあたります。本人が、自分が死んだと自覚していない場合、自分が死んだ後も、あたりまえのように話が続きます。自覚なく、幽霊になった前世を語るのです。
余談ながら、幽霊の多くは自分が死んでいることを自覚していません。問題なのは、自分が死んでいると自覚しているのに、あえてこの世に残っている確信犯的存在です。そのものたちは、強い恨みとか、何か理由があって死後も意図的にこの世に残留しているわけですから、たいへん厄介な存在なのです。
③ 霊障が関わっている場合
クライアントに憑依がある場合、ビジョンを扱うのは慎重を要します。霊体は人の深層心理を操ることができるので、当然、ビジョンを操ることもできます。霊体は自分に都合の悪いビジョンを見せません。木こりの夫の場合も、前世で彼が死んだ場面がでてくると、死んだあと幽霊になって妻に憑依したことがばれる可能性があるので、見せなかったのです。
憑依体は、自分の存在がばれることを大変嫌うので、自分の存在がばれそうな場面は、邪魔をしてみせなかったり、嘘の場面を作ってみせることがよくあります。
強力な霊体になると、ありもしない嘘の光景をみさせることもできるのです。
前世のビジョンをはじめとする、スピリチュアルなビジョンを見るときは、見えるものを無条件に信じ込むのではなく、慎重に判断しなければならないのです。
前世セラピーは、ビジョンだけでなく、前世の自分と会話する、チャネリング的要素もあります。では、チャネリングの場合はどうでしょうか? ビジョンに嘘があるならば、嘘のチャネリングもあるのでしょうか? 次回は、そのお話をいたしましょう。
つづく
マユリ
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