「君の名は。」を3倍スピリチュアルに見る方法〜一歩進んだ裏ワザ的観方とは？〜

異例の大、大、大ヒットを記録しているアニメ映画「君の名は。」。
そのヒットの秘密をスピリチュアルな視点で探ります。

【運命の旅のストーリー】

こんにちは。銀座のタロットセラピスト城田幸林です。
さて、「君の名は。」の快進撃が止まりません。
日本での興行収入はかるく184億円を超え、台湾、タイ、香港でも公開直後にトップに躍り出た本作。

さらには、イギリス、オーストラリア、中国、マレーシア、フランス、韓国と順次海外でも公開予定。
国境を超え、世界にまで広がる「君の名は。」の旋風。

1,000年に1度の彗星来訪を、1か月後に控えた日本。
山々に囲まれた田舎町に住む女子高生の三葉（みつは）は、小さい狭い町での周囲の目、家系の古き風習などに鬱々としていました。「来世は東京のイケメン男子になりたい！」そんな願い通り、ある日彼女は自分が東京の少年になった夢を見ます。

夢の中で、東京での生活を楽しみながらも、その妙にリアルな感覚に困惑する三葉。
一方、東京在住の男子高校生・瀧（たき）も自分が山奥の町で少女になった夢を見ます。
「私/俺たち、入れ替わっている⁉︎」気づいた二人の運命の旅のストーリーが進んでいくのでした～。

【今の日本だからこそ】

RADWIMPSのキャッチーな主題歌「前前前世」。
そして、高校生の男女が夢の中で入れ替わるというロマンティックな脚本。
しかしながら、男女入れ替わりに関しては1982年公開の映画「転校生」（大林宣彦監督）以来、日本映画では珍しくはない展開です。

アニメであるにも関わらず、若者だけでなく幅広い年代を奇跡のごとく引き寄せた事は、バブルの時代では考えられない事ですね。映画と言えばハリウッドのアクションが王道を占拠していた頃と何が違うのでしょうか。

第一に、日本人が目に見えない内面を重視するようになってきているからです。
『君の名は。』では、日本を愛しく感じさせる美しい風景描写の中で、主人公2人の内面の声にフォーカスをあてています。

なんだかわからないけれど湧き出る感情、揺れ動く記憶……。
3.11の東北大震災を経て、ある日突然、大自然の猛威により日常が変化してしまう事を体験した国であるからこそ、美しい日本の伝統文化や自然、心のつながり、本当に大切なもの、かけがえのないものを求めるようになったと言えるでしょう。

【実はなつかしいストーリー】

第二に、この映画の心が入れ替わる部分が、潜在意識（無意識）の中でなつかしさを感じるのです。なぜなら、人は、潜在意識の中に自分の生まれてからの記憶、抑圧された感情、そして、度重なる過去生の記憶もしっかりと貯蔵されています。もちろん、無意識なので自分で簡単に呼び戻す事は難しいもです。前世療法や夢の中で出会う方法もありますが、万人がすぐに腑に落ちるわけではありません。
（参考：本当はナイショにしたい自分の過去生が自分でわかってしまう秘密のテクニック）

それでも、ほとんどの人が繰り返す転生で、いろいろな国、文化、宗教、男女どちらの性別も経験しているため、「君の名は。」の入れ替わりストーリーに深い部分で抵抗がないのです。朝起きて、目覚めの瞬間、
「どの時代だろう、性別はどうだろう。」
そんな風に感じている人もいるはずです。そう、自分の想像を超えた魂の深いところを刺激する映画なので、今まで自分が抑圧していた部分のドアが開くのです。