『サルでもわかるハリィー先生のアヴァンギャルドな東洋医学講座』第六話.~カワカツでカワイクなる?~

スウェーデンで100人以上の子どもたちを調査した研究によると、マッサージをすることを日課に取り入れた子どもたちは落ち着きが出て、友達や大人とのかかわり方に成熟が見られたそうだよ。

『ハリィー先生とトリ子さんのサルでもわかるイントロ談義』

ハリィー先生(以下 ハ)
「そういえば朝バナナダイエットなんてのが一時、流行ったことがあったなぁ。うんうん、それから抗酸化ブームにココナッツオイルか、ふむ、あとは最近は発酵食品がホットに注目されているなぁ。まあでも、人間なんか72億人いれば72億人の指紋がすべて異なっていて、DNAもひとつたりとも一致しないから、体質もすべて異なるわけ。だから、どんな流行りの健康法であっても、それがそのひとにマッチするかどうかは確証できない。いってみれば健康法はすべてバクチと言える。でもこれから自分が巻き起こそうとしているカワカツ・ブームは、たぶん、かなり普遍性があって、パーマネントに世界制覇ができそうで、うむ、これはいけそうだ、ブツブツ、コソコソ……」

トリ子さん(以下 ト)
「ねぇ、ハリィー先生、ちょっと、なにをひとりでブツブツコソコソとひとりごとを言ってるのよ、もおっ。なによ、そのカワカツ・ブームって? カワカツなら川勝平太知事のことでしょ?わたしたちが住むこの静岡県の現知事じゃない。川勝知事はたしかに熱いオトコで、物議を醸すほどに教育熱心よね。見た目も何気にシュッとしていてスリムで、わたしはそんなに嫌いじゃないけど(笑)」

「いやいや、トリ子さんの男性の趣味嗜好は別に、どうでもイイんだけど(笑)、そうだね、川勝知事が教育熱心なのは、それなりに評価できるけど、ベンキョー、ベンキョーと子供たちに言う前にね、まず子どもたちの身体をマッサージしてやる方がよっぽどタメになって、その結果、テストの点も上がって、文科省の小学6年生の国語の達成度全国調査・県別評価ランキングを気にしてカリカリしなくなる、ってハナシはどう?」

「エッ、またいきなり、長々となによそれ? まさか鍼灸指圧をすると皮膚からオキシトシンが合成分泌されて、認知機能や学習能力がアップして、テストの点数が上がるという例のハナシのこと?」

「まあね。オキシトシン先進国? の北欧はスウェーデンでは、すでに保育園や学校で子ども達にマッサージをすることで、どんな変化が起こるのかの調査が実施されているんだよ。なんでもマッサージを子どもたちの日課に取り入れることで、その後、驚くべき有意で有効な変化があったというエビデンスがあがってきているんだね。もちろん、そんなのはオキシトシンの作用をつぶさに観察すれば、当たり前なんだけど、皮膚オキシトシンがもつ潜在的なポテンシャルはこの文明を変えるほどのチカラを秘めているからね」

「また、もぉ~、先生の言うことは、なんかいちいち大げさだよね(笑)。まあ、そこが先生の魅力と言えば魅力だけど」

「東洋医学の啓蒙は、小さな事からコツコツと、ってオレは鍼灸指圧界のキヨシ師匠かよ(笑)。あのね、つまりこの身体をまとうカワ、皮ね、ようはこの皮膚には、いままで誰も知らなかった、もうとてつもない素晴らしい能力が隠されているの。その皮膚の能力をフルに引き出すために、これからわたくしハリィーはひとつ、カワカツ・ブームを引き寄せようと今、画策しているんだね」

「あぁ! な~る、脳活(のうかつ)、腸活(ちょうかつ)、と来て、次ぎに来るトレンドが『皮活(かわかつ)』ってわけね! はじめて聞いたわ、この皮活って言葉」

「うん、だって、ハリィーが発案して今、初めて使ったんだもん。さぁて、健康カテゴリーにおける次なるメガトレンドは川勝知事もビックリの皮活ブームとなるや? のハリィーのビー・ヴォイスな挑戦が今、始まるぅ~~~!」

「って、なんだか、クイズ・ミリオネアのナレーションみたい(笑)。はい、では、ミツバチ・ハリィー先生のブンブン講義、第六話がスタートです!」

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『カワカツでカワイクなる?』

「先生、さっきのイントロ談義でちょっと気になったことがあったんだけど。そのスウェーデンの保育園や学校でマッサージを日課に取り入れたらってクダリの部分ね。アレをもう少し詳しく聞かせてくれない?」

「あぁ、アレね。うん、なんでもスウェーデンで100人以上の子どもたちを調査した研究によると、マッサージをすることを日課に取り入れた子どもたちは落ち着きが出て、友達や大人とのかかわり方に成熟が見られたそうだよ。実験開始後の3ヵ月後に、まだ実験は途中だったにもかかわらず、親や学校職員たちは以前と比べて子どもたちから攻撃的な振る舞いが明らかに減ってきていることに気がついたんだって。それで6ヵ月後の実験終了時には、マッサージを受けた子どもたちの良好な変化は、もう誰がみても疑いの余地はなかった。またクラスメイトたちが仲良くなっただけではなくて、その子どもたちが家で体調不良を訴えることも減ったんだって。さらに凄いのは、その9ヵ月後の追跡調査では、なんとマッサージの効果がまだ継続しているのみならず、その効果がより顕著になってきていることまでわかったんだよ!」