どうしてわかってくれないの?~少しは察してくれたって良いじゃない!?~

わかって欲しい……

コミュニケーションで大事なのは共感的理解です。

おそらくコトバの違いはあっても、そのような内容を小さなころから教わってきたと思います。
学校もそうですし、会社でもそうだと思います。

情報にしても感情にしても相手に伝わらなければ意思疎通ができないからです。
だからこそ私たちは「わかって欲しい!」という気持ちが強く湧きあがってくるのだと思います。

 

タテとヨコ

プライベートでも仕事でも、話を聞いて貰えない事には先に進めません。

コミュニケーションは一方通行では成立しないものです。

だから、話をきちんと聞いてくれない人がいると本当に困ってしまいます。
平成くらいになってから「話し上手は聴き上手!」とか「傾聴が大事!」とか、そういう話が一気に増えた気がします。

昔は縦社会だったので、指示を出す人、黙って言うことを聞く人みたいな図式が多くあったのかもしれません。
たとえば男尊女卑的ですが、男性が言うことを女性は黙って聞き言うことを聞く。会社でも上司の言うことに意見してはならない。黙って迅速に言うことを聞く、という感じです。

もちろん、これは極端な話で、本当にそうだったかはわかりません。
仮にこれが本当だったとしたらコミュニケーションは一方通行で良かったのかもしれません。
でも現代は、そんな無茶な話は通用しませんよね。

立場こそ違えど、コミュニケーションはお互いに大事です。
万一、一方通行な態度を取り続けたら、夫婦なら最悪な場合、離婚になってしまうかもしれません。
仕事でも最近ではパートさんが、正社員に食ってかかるなんてことも多々あるようです。
「黙って言うことを聞け!」という態度を取ろうものならバトルが始まってしまいます。

自分の意見を言いやすくなったと考えると今はとても良い時代です。
自分の考えや意見を言ってはいけない時代なんて、想像しただけで息が詰まりそうです。
ただ、意見を自由に言えるようになったのは良いことですが、そうなると『聴く』というスキルも当然必要になって来るのです。
もちろん、お互いに。

 

話を聞いてくれない!

『聴く』というは、これがまた難しい問題です。
悩んでいる人の多くは「○○さんが話を聞いてくれないんです!」というものも多いです。

確かに話を聞いて貰えないと困ります。
言い切ってしまうと話を聞かない人は『問題アリ』だと思います。
忙しすぎて精神的にも体力的にも弱っていて話を聞く余裕が無いのなら、やはりそれは問題です。
相手に対して最低限の興味も敬意も持ってくれなければマナー違反なので問題です。
今風のコトバでいうなら『コミュ障』で話を聞いてくれないとしたら、それも問題です。

どんなに立派な学歴があろうと職歴があろうと、お金持ちだろうと、話を聞けない人は実生活に支障が出るので、遅かれ早かれ自滅してしまうことでしょう。
だって情報も伝わらないし、心も通じ合えないのですから。

これからの時代は話を聞けない人は、どんどん遅れを取って行きます。
そういう時代になっていくと私は思っています。

 

上から目線になっていませんか?

ただ、他人は変えられなくても自分が変わることはできます。
そこで自分自身を思い返して欲しいのです。

「話しかけてるんだから、聞いてくれたっていいでしょ?」
「用があるから話しかけてるんでしょ?」

話を聞いて貰えない人の中に、時々こういうタイプの方を見かけます。
気持ちはわかるのですが、「私の話を最優先に聞きなさい!」と顔に書いてある人は邪悪なオーラを出しているので、ちょっと近寄りがたいというか関わりたくない場合もあると思うのです。
もっとタチが悪いと「好きであなたに話しかけてるんじゃないのよ。仕方無く話しかけてるんだから、話を聞きなさいよ!」みたいな人。
これは最悪です。
直接そういうコトバを使っていなくても、嫌悪感剥き出しな人が話を聞いて貰えるはずありません。

これは決して「話を聞いて貰えない人に原因がある」と言っているのではありません。
話を聞いて貰いやすい環境を作る意識を持っているコトも重要だというお話です。

話の内容も大事ですが、コミュニケーションはコトバ以外の情報も無意識下でたくさん行われているのです。