【さそり座編1】モッくまくんのはれんちギリシャ神話分析 ~『恋』という名の死を知る者 ~

さそり座

こんにちは! 占星術家の木星です。
12星座のギリシャ神話を、牡羊座から順に
分析を始めて……。

いよいよさそり座までやってきました。
さそり座と言えば、盲目・盲信のサイン。
それほどに相手と深く一体化して、
相手の思想・感情・肉体もろもろ
すべてを吸収するサインです。

そんなサインの背景にあるギリシャ神話は……。

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大サソリとオリオン

海王神ポセイドンと人間の娘の間に生まれた
オリオンは、立派な巨体を持つ狩人でした。

あるときオリオンは
オイノピオン王の娘に恋をし
王に姫との結婚を願い出ます。
しかし、荒々しいオリオンの性分を
敬遠したオイノピオン王は
オリオンを宴に招いてひどく酔わせ
両目をつぶして浜へと
放り出してしまいました。

オリオンはその後、様々な助けを借り、
東の国の朝日を浴びることで
再び視力を取り戻します。

怒ったオリオンはオイノピオン王に
復讐しようと舞い戻りますが……。
恐れをなし地下室に隠れた王を、
見つけ出すことは出来ませんでした。

仕方なく復讐をあきらめたオリオン。
オイノピオン王の国を
後にしたオリオンは、さる島へと渡り……。
その森で、月の女神アルテミスに
出会います。

二人は親しくなり、しばらくの間
狩りをして過ごしますが……。
「オレはこの世界のあらゆる獣を
仕留めることができるだろう」
と豪語したために、女神ヘーラーの
逆鱗(げきりん)にふれ、
ヘーラーが遣わした大サソリの
毒針によって
刺し殺されてしまいます。

さそり座

この時の功績がたたえられ
大サソリは天に昇って星座となったと言います。

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さそり座

モッくま
「これまたオリオンと言うオトコは、
気の多いヤツですね。
オイノピオン王の娘に恋したかと思えば
次は月の女神アルテミスときたもんだ」

木星
「オリオンの神話は他にもあって、
大サソリに刺されて死ぬパターンと
アルテミスに頭を射られて死ぬパターンと
あるのだけれど……」

モッくま
「どっちみち死ぬんかいw
てか、親しかったアルテミスに?
そりゃまた気の毒な話ですね……」

木星
「まあ、その話は後で紹介するとして
ここでは神話に二つの恋が登場しているのが
ポイントよ」

モッくま
「人への恋と、女神への恋……ですね」

木星
「その通り。
いよいよ
あなたも分析脳になってきたわね。

オリオンが初めて恋をした相手は
さる国の姫。つまりは人間の娘だった。
そしてその恋は実らず、
あろうことか失明してしまう」

モッくま
「この失明は、
サソリ座の盲目心を物語って
いるようですね」

木星
「そもそもさそり座は
『今まで築き上げた自分』を
一回殺し、他者と一体化して
変容をとげるサイン。

『他を見る』ことを捨てる = 失明

は、恋の本質をついているし
さそり座の質も象徴している」

モッくま
「恋かあ……。そう考えると
さそり座は中々ロマンチックな
サインですね」