乙女座神話分析もラスト~。
前回は「獅子座で生まれた強烈な闇を
乙女座では洗練させて手の中におさめる」
そんなお話をしました。
それが乙女座の「問題」や「難点」を
見る力になっていて、
冷静で緻密な分析力を生んでいるんだよね。
でもね。
この神話で見逃してはいけないところが
一つある。
それは【乙女座編1】で触れた
コレー(乙女)の
ムッツリスケベなところなのよね~。
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冥府の王に見初められた乙女
豊穣の女神デーメーテールには
ゼウスとの間にコレー(乙女)と言う
名の娘がおりました。
ある時森で遊んでいたコレーは
ひときわ美しい水仙を見つけます。
その花に手を伸ばすと……
大地が裂け、
黒馬に乗った冥府の神ハーデスが
現れると、たちまち彼女をさらって
消えてしまいました。
コレーの母デーメーテールは
帰らぬ娘を探し回り、幾日もさ迷い歩きます。
ついに太陽神から
娘が姿をくらませた理由を
教えてもらったデーメーテール。
しかもそこにはコレーの父ゼウスも
加担していたと知るのです。
怒ったデーメーテールは
ゼウスに激しく講義します。
「冥府の神ハーデスならば、娘の婿として
申し分ないではないか」とさとすゼウス。
デーメーテールの怒りはますます募り
ついには地上から姿を消し、大地に実りを
もたらすのをやめてしまいました。
草木は枯れ作物は実らず、困ったゼウスは
やむなくハーデスの元に使者を送り
コレーを開放するよう伝えます。
その頃コレーは出された食事にも手を付けず、
ハーデスの申し出を拒み続けていました。
ようやくゼウスの通達により
大地に戻れることとなったコレー。
帰り際、冥府の神ハーデスは
ザクロの実をコレーに渡してやります。
冥府のものを口にした者はいずれ
冥府に戻らなければならない。
そんな掟があるにも関わらず
あまりに見事なザクロの実に魅せられ
コレーはついに、4粒だけ食べてしまいます。
そのためコレーは一年に4カ月だけ
ハーデスの妻として、冥府で暮らすことと
なりました。
以来、1年のうち4カ月は
デーメーテールの嘆きによって
大地に実りが消えてしまう、冬の季節が
生まれたと言います。
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モッくま
「『ムッツリスケベ』にこだわりますね……。
美少女にいちゃもんつけてるだけじゃ
ないすかー?」
木 星
「あら失礼ね。ちゃんと根拠があるのよ。
そもそも最後にハーデスが与えた『ザクロの実』。
これにも『水仙』と同じく象徴があるの」
モッくま
「ふむ」