陰陽と私たちの暮らし〜どんな物事にも「裏と表」があります

いよいよ4月ということで、何か新しいことを始めようとお考えの方が少なくないかもしれません。 あなたは何に興味を持っておいでですか。
陰陽

いよいよ4月ということで、何か新しいことを始めようとお考えの方が少なくないかもしれません。
あなたは何に興味を持っておいでですか。

さて、絵や音楽、文学など芸術の世界に色々な分野があるように、「スピリチュアルな世界」にも色々な分野があります。

ある人にとって、それは神社やお寺、神話や仏像かもしれないし、心理学のような精神世界かもしれません。
またはオーラやヒーリングの世界かもしれませんし、特に女性の多くは占いが大好きです。
でも、そうではなく家族や職場の人達、周りの人々と平和に仲良く暮らすことが、「スピリチュアル」だと考える方もおいでかもしれません。

いずれにしても、私たちは自分のことをもっと知りたいと、どこかで思っていたり、生きる意味や人生の目的を求め、どう生きるのが本当に幸せなのかを探しながら暮らしています。

そして、スピリチュアルな世界に興味も持つ方の多くは、スピリチュアルな世界とは「目に見えない何かの領域」とイメージなさるようです。
それは、「私達の心や内なる声」であり、「直観や霊的な情報の源」であり、「神々や天使、亡くなった家族などが存在する別の世界」など、人それぞれです。

 

●陰陽と「スピリチュアル」

ところで、どんな物事にも「裏と表」があります。

もし私達が生きる世界に「目に見える領域」と「目に見えない何かの領域」があるとしたら、それはどちらが表と裏だと言えるでしょう。
……「表と裏」は、「光と影」とも表現できるでしょうか。

陰陽

東洋には「陰と陽」の考え方がありますが、この世界の全ては陰と陽で成り立っていると言われます。シンプルに言うと、陰は「光の当たらない領域」で、陽は「光の当たる領域」です。

そうすると、「目に見えない何かの領域」は陰、「目に見える領域」は陽と言えるかもしれません。

また、太陽と月を陰陽で表現するなら、言うまでもなく「月」は陰で「太陽」は陽。
一日のうち、太陽に照らされている「日中」は陽、そうでない「夜」は陰にあたります。

さらに、陰は「受容的で動かない性質」を、陽は「能動的で活動的な性質」を言い、性別で言うなら「女性」は陰、「男性」は陽ともされます。

ならば、目に見えない「スピリチュアルな世界」に寛容で興味を持つのは、どちらかと言うと、陰である女性に多いのも、ある意味で自然なことなのかなと思えたりします。

陰陽

もしあなたが「目に見えない何かの領域」から何かを感じ取りたい、情報を受け取りたいと思うなら、少し心を静かにしなくてはなりません。

直観やスピリチュアルな情報の源が、何なのかは人によって違いますが、そこから情報を得るためには、少なからず感覚を研ぎ澄ませたり、集中する必要があるからです。

もしかしたら、その時、あなたはあぐらをかいたり、椅子に腰かけるかもしれないし、床に横たわるかもしれません。
いずれにしても、その時、あなたは静的な「陰」の状態にあります。

もう少し詳しく触れるなら、「陰」の動きは内側に、「陽」のそれは外側に向かうとされます。

従って、瞑想や内観のように静かに内側に注意を向けたり、ひと息ついて「見えない領域」からの霊的な情報を受け取ろうとするのは、「陰」と言えるかもしれません。

 

●「スピリチュアル」と陰陽のバランス

では、そもそも「陽」とされる男性は、スピリチュアルな世界や霊的な学びに向いていないのかと言うと、決してそうではありません。

男性の中にも陰の側面はあり、女性の中にも陽の側面はあるからです。

実際に、瞑想や内観のような静かな「陰」の活動に対して、スポーツやダンス、歌うことなどは体を動かす「陽」の活動と言えますが、それは決して男性だけのものではありません。
最近では(特に若い世代の女性たちが)積極的にエクササイズを日常に取り入れています。
もしかしたら、性別と陰陽の考え方は時代と共に変わっていくのかもしれませんね。

陰と陽は互いに分断され独立しているものではなく、互いに他を含み、また補い合います。
私達が男性・女性のどちらであっても、誰もが陰と陽の両方から成り立っています。

大切なのは、自分の心と体、そして日々の暮らしに陰陽のバランスを見出して、心身共に現実的で健やかに暮らすことなのかもしれません。

例えば、寺院の仏像は目を固く閉じてしまわない「半眼」で穏やかに座しておられますが、静かなその佇まい(たたずまい)はまるで陰陽のバランスを表現しているかのようです。

陰陽

目を閉じたまま、「目に見えない何かの領域」にばかり注意を向けていては、現実とうまく関われず、けれど目を見開いたまま、「外側の世界」にばかり気を取られていては、あまりに賑やかで忙しく、豊かに生きるための本当の答えや必要なことには、なかなか気付けません。

私たちそれぞれの中には陰と陽があり、大切なのはそのバランスのもとに暮らすこと。
コロナ禍を通して、私たちは誰もがそれを学んでいるのかもしれません。

あなたの「内なる声」は何と言っていますか?

スピリチュアルな学びや気付きが暮らしに活かされて、今日が昨日よりも豊かな時間になりますように。

色々な解釈がありますが、今回はあくまでも筆者の主観で陰陽を「スピリチュアル」とリンクさせてお届けしました。
この続きは、今後お話しできたらと思います。