お香の危険 ~えっ!? お香が身体に害を与える?〜

香木自体を使った場合とちがって、線香やコーンタイプにする場合などは、どうしても固める為に「添加物」などが使用されるケースがあります。着色料や湿気ないための保存料、さらに樹脂なども添加されるために、それらの「添加物から有害物質が発生する可能性」が充分に考えられるのです。

 

【よく使われているお香】

Trinity読者の皆様ならば、お香をまったく使ったことがないという方は少ないことでしょう。スピリチュアルな世界ではお香は「精神を集中させたり、瞑想に入りやすくしたり、また部屋を浄化したり」など、さまざまな用途で使用されています。

そんなお香に関する「ショッキングなニュース」があります。

中国の広州にある「華南理工大学」の研究チームが、「白檀」や「沈香」といったポピュラーなお香を使い、ハムスターを使って、お香の煙が生体にどのような影響を与えるかを調査しました。

 

【お香はタバコの煙よりも毒性が強い】

その結果、お香の煙は「タバコの主流煙よりも毒性が強い」という結果がでたのです。これは、お香の煙によって「細胞が傷つく可能性が高い」ということであり、場合によっては、「遺伝物質を突然変異させる可能性もある」のだそうです。

世界的に健康被害が認められているタバコの煙よりも、お香の方が有毒というのは驚くべき結果ですが、実は似たような研究が2013年にも発表されています。こちらはアメリカの「ノースカロライナ大学」の研究チームが、アラブ首長国連邦の家庭で利用されている、「ウード」と「バックホーラ」というお香を対象に調査を行いました。結果、タバコの煙を吸ったのと同じように、「肺細胞に炎症を引き起こす」ことがわかりました。

これらのお香は聞き慣れないものですが、ベースとしては、中国の研究と同じように「沈香」と「白檀」が使われています。これらの研究が確かならば、お香からは「有害物質であるホルムアルデヒドなどが発生している」ことになります。

このように紹介してくると、お香がとても危険なものに思えるかもしれませんが、これらの研究に関しては、「疑問点が存在」しています。まず、お香といっても種類は様々であり、沈香や白檀の香木をそのまま使ったのか、それとも線香なのか、コーンタイプなのか、などの情報はわかりません。

 

【お香に含まれている添加物が原因?】

中国のものに関しては、超微細な粉状の粒子からできているとされていますので、おそらく「線香かコーンタイプ」のものなのでしょう。バックホーラに関しては、製法がいくつかあります。もっとも古典的なものはウッドチップにさまざまなエッセンシャルオイルなどを染みこませて作るようですが、樹脂で固めたり、コーンタイプにすることも多いようです。

香木自体を使った場合とちがって、線香やコーンタイプにする場合などは、どうしても固める為に「添加物」などが使用されるケースがあります。着色料や湿気ないための保存料、さらに樹脂なども添加されるために、それらの「添加物から有害物質が発生する可能性」が充分に考えられるのです。

実際に、天然のしっかりとしたお香と、100円ショップなどで売られているお香を比べてみると、香りはさほど違いがなくても、「煙が目にしみたり、肌を刺激したりという感覚を覚えた」人は多いのではないでしょうか?

 

【天然のしっかりしたお香は安全な可能性が高い】

今回の研究については、お香にあまり詳しくないというか、スピリチュアルな観点、お香自体の歴史という観点からの研究では無く、あくまでも「化学物質を分析するという視点」にたっているために、恐ろしい結果となっています。しかし、日本では古来からお坊さんは毎日のようにお香に包まれていますが、寿命が短いということもありません。

このようなことから考えると、実験に使ったお香のメーカーなどが明記されていないので、はっきりとは断言できませんが、日本で作っているような「しっかりとした天然のお香を使う限りは、むやみとお香の害を恐れる必要はない」といえるでしょう。

逆に言えば、「輸入物のお香や妙に安いお香」などは使う際には注意が必要です。どれだけスピリチュアルな力がある、また珍しいなどとなっていても、素材がきっちりとわかり、添加物の有無がわからないものは、タバコの煙と同じかそれ以上の被害を身体にもたらす可能性があるわけです。

スピリチュアルな世界にはつきものであり、私たちの世界を「霊的にも、肉体的にも豊かにしてくれるお香」。だからこそ、しっかりと本物を見分けて賢く使っていきたいものです。

 

Incense danger?
The writings about the safety of incense.