WBC優勝で侍ジャパンが与えてくれた希望が記憶に新しい中で — 六白金星4月は、新しく始まった環境での運命的な出逢いに胸を躍動させる時
4月を迎えました。先月はWBC(ワールドベースボールクラシック)が行われ、日本が14年ぶりに世界一の栄光に輝きました。ヌートバー、吉田、村上、岡本、佐々木、ダルビッシュ、そして大谷と、まさに国の総力を挙げた最強メンバーによる、日の丸を背負っての獅子奮迅の活躍に、大きな勇気をもらった方も多かったことでしょう。決勝での9回、大谷がエンゼルスの同僚・トラウトを三振に仕留め優勝を決めたシーンは、まさに日本人の熱い思いが、龍神の力を得て結晶となった瞬間であったと言えましょう。あの“侍ジャパン”たちが見せてくれた力強いプレイが、いまだ厳しい環境にさらされている日本にとって、復活への道標となることを、願ってやみません。
清明を迎える4月5日、月運が七赤金星から六白金星に移ります。六白金星は、“天”を表す星です。
天は尊い、高貴のイメージです。父性、権力闘争、支配といった面が強調されます。
また“完成”、“施し”、“首相”、“勝負”といったキーワードも挙げられます。
一方で“結婚”といった象意もあります。
今月は統一地方選挙が予定されていますが、岸田首相率いる自民党が勝利できるかどうかに注目が集まります。知事選、参院の補選等で思いがけない不振を極めた場合は、“ポスト岸田”を巡って党内に新たな動きが出てくるでしょう。一方、個人面では “結婚”の意味もあるように、交際から日も浅い男女が電撃入籍を果たしたり、長く交際したカップルが遂に結婚に辿り着くなどというケースが増えそうです。また、入学や就職等で新しい生活を始める方は、その環境で、結婚縁に繋がる異性との出逢いが期待できるかもしれません。
4月の月運の干支は、“丙辰(ひのえたつ)”。晩春の空に浮かぶ眩い太陽に向かって、龍が昇ってゆくイメージの月です。今月は、誰もがやる気に満ち、迫力やカリスマ性を帯び、真一文字に自分の進んだ道に邁進してゆく月です。積極性に満ちる一方で、性格面では穏やかな面が増し、周囲とも調和を奏でることができるでしょう。新年度に、上々のスタートが切れそうです。
二十八宿は“鬼宿”。今月は、財産運や栄誉運に恵まれそうです。会社勤めの方は、昇給や昇進の内示といった喜び事に恵まれることもあるでしょう。また、母性が強くなる傾向があるので、男性も女性も、後輩や新入社員に対して面倒をみたり、親切にすることで人望が高まるかもしれません。事故や不注意による怪我には、注意しましょう。
重要な契約や勝負事に関しては、大安の6日、12日、18日、22日、28日、一粒万倍日の2日、12日、15日、24日、27日に設定すると良いでしょう。デートや告白、プロポーズを考えている方も、上記の日を選びましょう。ラッキーな、新しいスタートを切れるタイミングです。なお、今月の暗剣殺は西北ですが、5日~20日の16日間は、天一天上となります。家の掃除さえしっかりしておけば、方位に障りはありません。
大きな天体の動きと呼応する国際情勢の激しい動揺の渦中で — 新しい環境で出逢った人々との積極的な交流で、いつでも助け合える“ヨコの連携”の強化を
西洋占星術の観点で言えば、今年最大の天体イベントである土星の魚座入り、冥王星の水瓶座入りが起きた先月の影響が、今月は大きく出てきそうです。4/21までは全天体順行期間に入っているので、色々な物事がスムーズに進む時期です。6日は13時35分に天秤座で満月を迎えます(ピンクムーン)。この満月は、優柔不断が原因で、好機を逃してきたことへの後悔、不満を手放すタイミングです。新年度に初めて知り合った学校のクラスメート、サークルやゼミの仲間、会社の後輩や同僚とコミュニケーションを図ると吉です。
金星は、11日に双子座入りします。面白そうと思った学校のレクリエーション、新歓コンパや社内イベントには積極的に参加し、新しく出会った人々と精力的に交流しましょう。その中には、密接なパートナーシップを学ぶ、恋愛縁の強いお相手がいるかもしれません。気張らずに、伸び伸びと新しい出会いを楽しむ時期です。
17日15時36分の春土用を経て、20日13時14分には、今年2度目の牡羊座新月を迎えます。この新月は、金環皆既日食(日本では部分日食)となります。この時期は、何か見えない、大きな引力が作用し、社会に大きな動揺が走る時です。急激な社会構造の変化を、誰もが体感する時となるかもしれません。この機に乗じ、個人では自ら新しい事業を興したり、かねてより温めていた、ライフワークともいうべき活動をいよいよ実践に移したりと、まさに日食が表す“死と生、再生と復活”を象徴するように、その後の人生の基点となるようなポイントを迎える方も多いでしょう。新しい次元に突入する感覚を、誰もが感じ取る時です。
情熱と欲望の象徴・火星は5/20まで、蟹座に滞在しています。冥王星の水瓶座入りと相俟って、これまで覆われていた政治の闇の露見、粉飾決算などの企業犯罪、メディアで人気を得ていた著名人の悪事の発覚による社会的抹殺など、大衆が怒りを爆発させるような状況が世界的に起こるかもしれません。かつて冥王星が水瓶座に入っていた18世紀末は、1789年にフランス革命が起きています。まさに今、同国では年金改革法の強行採択を巡り、マクロン大統領の退陣を求める大規模なデモが連日行われていますが、今後も、抑圧されてきた無告の民が不満を爆発させ、デモや騒擾などの混乱が、特に先進国とされてきた民主国家で生じる可能性が高まりそうです。
また、水瓶座に入った冥王星は、社会構造だけでなく、土地や地面そのものにも動揺をもたらします。この時期は、驚天動地の自然災害や緊急のアナウンスにも、特に警戒が必要です。いざという時のために、上下関係よりも、フラットに心から信頼し助け合える友人や家族との、ヨコの連携を強めておきましょう。
今年も、春がやってきました。新年度の、希望と不安が入り混じる中で、緊張感のある日々を過ごしておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような方々に向けて、本年もこの季節には、私が青春時代に読み大変感銘した白樺派の作家・武者小路実篤(1885~1976)の詩集から、『歓喜雀躍』の一節をご紹介しましょう。
“生きるなり
今 春の日なり
春の日に生きるなり
弱ってはいられぬなり
昂然と生きるなり。
昂然と生きる也
内に生命あり
生命の命ずるままに生きる也
いじけてはいられぬなり。
あゝ生きる也
死ぬ迄は生きる也
我は昂然と生きる也”
生命の尊さ、崇高さを力強く発露した詩人の魂が、時空を超えて現代に生きる私たちの心に、深く迫ってきます。年度が改まっても、国内外の社会情勢は相変わらず厳しい状況が続きますが、そのような中に在っても、『TRINITY』の読者の皆様におかれては、新しい環境でめぐり逢った人々と、魂の再会の歓喜の中で過ごせる4月となるよう、祈念しております。
(了)