ロシアとウクライナの交戦に動揺する社会情勢の最中で — 一白水星3月は、皆が水の如くお互いを必要とし、貧困や災害の試練と戦う時
3月を迎えました。
先月は冬季オリンピックが開かれましたが、平野歩夢選手の金メダルやカーリング女子ロコ・ソラーレの銀メダルをはじめ、日本勢が大きな活躍を見せました。とりわけ、メダルには届きませんでしたが、羽生結弦選手が挑んだ4回転ジャンプ公式認定は、日本人に大きな感動を与えました。競技後の記者会見で羽生選手が放った「心の中にいる9歳の時の自分と一緒に跳んだ」「守ることだって挑戦なんだと思うんです」という言霊の波動の高さに、感銘した方も多くいらっしゃったでしょう。己の極点を常に押し上げ続ける、“銀盤の妖精”とも言うべき崇高な彼の姿に、改めて、心からの感謝と拍手を送りたいと思います。一方で、海外ではロシアが遂にウクライナへと侵攻し、交戦状態が続いています。戦争の結果いかんでは、今後の日本をとりまくアジアの勢力地図にも、大きな影響を与えるでしょう。正月より当コラムで継続して記していますが、今年の年運である五黄土星には、戦争や凶悪犯罪、自然災害の象意があります。混迷は深まる一方ですが、どうか事態が好転するよう、祈りを続けたいものです。
啓蟄を迎える3月5日、月運が二黒土星から一白水星に移ります。
一白には“交合、色情、親愛、引力、慈愛”といった象意があります。
また“貧困、苦悩、孤独”といった、“闇”の面も強調されます。
“水”の星ですので、今月は皆が水のように多くの人から必要とされ、多くの新しい恋愛や共同事業がスタートする暗示です。また一方で、苦労を暗示する星でもあるので、厳しい経済状況や病気との戦いを強いられる方も多くなるかもしれません。また、自然災害の面では、“水害”には特に注意したいところです。
3月の月運の干支は、“癸卯(みずのとう)”。
春の大地に降り続ける、雨のイメージです。
春に降る雨は『催花雨』(さいかう)と呼ばれ、桜の開花を促す雨を指します。
空から降りてくる温かい水は、地上の植物や虫に新しい季節の目覚めを促します。人間も、新しい季節を迎える準備をするときです。今月はスピリチュアルな能力が花開き、物欲などの本能よりも精神性を優先させたり、波動が高まり周囲との調和が図られてゆく月です。直感に従って行動すると良いでしょう。
二十八宿は“女宿”。
学問を好み、自分磨きに力を入れる時です。名誉や称賛を得ようと、陰日向に努力して奮闘を見せる場面がありそうです。お稽古事を始めたり、就職・転職活動にも吉。新しい趣味を持つと、世界が広がるでしょう。なお、今月は北の方位が暗剣殺となりますので、この方角への旅行等は控えるのが得策です。
ルノルマン&タロットによる個人面/社会面の月間リーディング — “家”“太陽”、そして“悪魔(正)”“運命の輪(逆)”のカードが暗示する2022年3月の暗示は
3月の月間リーディングを、個人の生活面はルノルマンカード3枚引きで、社会情勢はタロットカードを使用し、スリーカードスプレッドで占いました。
ルノルマンリーディングで出たのは、『家』『太陽』『不動の淑女』のカード。アドヴァイスカードは『クローバー』。
『家』は“家庭、安心する場所、故郷”を、『太陽』は“勝利、成功、栄光、エネルギー”を、『不動の淑女』は“物事が長らく続く事を望んでいる、変化を嫌う”を、そして『クローバー』は“チャンス到来、思いがけない幸福”といった意味を表します。
今月の個人面は、先月に続いての流れで、恋愛面では結婚縁の強い異性と縁が深まる暗示が出ています。その方はあなたを癒し、安心できる場所を創ってくれる存在となりそうです。十二星座では、牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座生まれの方とのご縁に、注目してみましょう。後述しますが、今月の天体イベント(水瓶座での金星と火星が合、宇宙元旦)が、劇的な恋愛面での好転を演出しています。年度末に、長らく続く幸福の端緒となる新しい動きに期待できそうです。
社会情勢を占ったカードで出たのは『運命の輪(逆位置)』『吊られた男(逆位置)』『悪魔(正位置)』。アドヴァイスカードは『塔(正位置)』。
“運命の輪(逆位置)”は、“突発的な不幸、外的要因による混乱、歓迎されない変化”を意味します。“吊られた男(逆位置)”は停滞、不満、衝動、否定といった象意を、“悪魔(正位置)”は虐待、暴力、うつ、絶望を暗示。そしてアドヴァイスカードの“塔(正位置)”は自然災害、破壊、悲劇といった意味を表します。
総合すると、この3月の日本社会は、地震や火山の噴火、水害など、なんらかの自然災害が起こる危険性が増し、国内が動揺する気配です。1月にはトンガ沖で発生した津波が日本列島まで到達しましたが、いつ大規模な災害が来ても即応できるように、食料や衣類の備蓄など、平時にできる備えはしておきましょう。前述の通り年運の五黄土星は“戦争”の象意があることから、ロシアとウクライナの交戦が及ぼす影響についても、注視が必要です。加えて、コロナ禍から丸2年を迎え、日本人の蓄積したストレスが、閾値を越えつつあります。先月は傷害や虐待による死亡事件が相次いで報じられましたが、不平不満からくる破壊想念が、今月も現実の世界で様々な凶悪事件といった形で表出するかもしれません。連日、1万人以上の感染者が出ていますが、医療体制の逼迫や補助金の問題で、行政への不平不満の声が強まりそうです。目の前の停滞と混乱に、心を痛め、病む方もいらっしゃるでしょう。信頼できる友人やネットワークの力を借りて、希望を失わず生きる一ヶ月としたいものです。
戦後日本の巨星・石原慎太郎が少年期に遺した言葉に想う — この3月は、全ての過去を捨てて新しい仲間と未来を建設する記念碑の月に
西洋占星術の観点で言えば、3日は2時35分に魚座で新月が起こります。魚座は博愛、助け合いのサインです。木星、冥王星も同室となりますが、この新月は金銭、収入を表す第2ハウスで起こるので、福祉や看護といった、弱者を助ける業界での就業を希望する人が増えるかもしれません。また、社会不安と連動して、インスピレーションが強まったり、スピリチュアルな考え方が世間に浸透する時期ともなるでしょう。12日には、水瓶座で金星と火星が合。近い距離で移動し続けるこの二つの星は、先月に引き続き仲良く愛のダンスに酔います。運命の異性との新しい恋愛の始まりや、新年度からの生活基盤に良い見通しが出てくる時です。18日の16時17分に起きる乙女座での満月(ワームムーン)は、新年度を前に、人間関係の整理整頓と、過去の自分との訣別の時。新しい自己の完成に向かって、現状をしっかりと分析しましょう。21日は、0時33分に春分=宇宙元旦を迎えます。インターネット上での交流を通して知り合ったソウルファミリーと、精神性の高い見地からの世直し、ボランティア活動に本格的に動き出してゆく時です。新たな恋人、伴侶を得て、プライベートも充実する方も多いでしょう。社会情勢は極めて厳しい状況に置かれますが、今月も個人の生活面に於いては、喜びごとの多い月となりそうです。
先月は、作家・政治家として半世紀以上に亘り活躍し、戦後日本を代表するアイコンの一人であった石原慎太郎(1932~2022)が、89年に及ぶ生涯を閉じました。
政治家としては評価が分かれるところですが、その独特の言葉の選び方と文体で数々の名作を送り出した石原文学は、今後も日本の文学史に於いて、唯一無二の光を放ってゆくことでしょう。
私は学生時代、銀座で開かれた、石原が自身の10代の頃に制作した作品展を訪れたことがあります。
敗戦の塵埃がまだ色濃かった混乱期に、学校を一年間休学し自宅で創作活動に没頭した彼。その日々の中で生み出された作品群は、一人の天才芸術家の誕生の、まさに十分な証明でありました。
今月は、その石原が、多感な17歳の頃に書いた詩を紹介しましょう。
『建設期』
一体?
これが歴史の明け方か
俺にはみんな睡って見える
ともかくも とり壊そう
そして仲間の眼をさまそう
風だ
風
新しい風だ
廃墟を埋める
砂嵐だ
ひとりの人間の生命が終わっても、人間の歴史、人間社会の生活の営みは、他の誰かによって担われ、それは続いてゆきます。
いわゆる“風の時代”が到来し、これまでの価値観が崩壊してゆく過程の只中に在るこの2022年3月現在は、まさに10代の石原慎太郎が綴った“歴史の明け方”であり、“建設期”の時です。
引き続きのコロナ禍に加え、自然災害に凶悪事件そして戦争と、今月も私たちを不安な気持ちにさせる暗示が屹立しています。
このような状況の中に在っても、読者の皆様に於かれては、全ての過去を捨てて新しい仲間と未来を建設する3月となりますよう、祈念しております。
姓名学者・八田運命総合鑑定所主宰/八田靖彦
(了)
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