令和3年11月メッセージ — “瑞々しい不安定”な世界を生きる私たちは、自分らしさの“殻”を破って新たな未来を創造する

11月

総選挙の激戦を終えた後の“瑞々しい不安定”な体制の下で — 五黄土星11月は、来るべき春に向け“才能の畑”を耕すとき

11月を迎えました。
先月末は第49回衆議院議員総選挙が行われましたが、自民党は議席を減らしましたが、与党で絶対安定多数を維持という結果となりました。9年近くに及んだ安倍政権及びその後継の菅政権への審判、そしてコロナ禍による経済停滞をいかに回復させるかが最大の争点と位置付けられましたが、発足したばかりの岸田政権は、とりあえず国民の信認を得たと言えるでしょう。これから、第2次岸田政権が発足しますが、一刻も早く効果的な経済対策が待たれる状況です。都内のコロナウイルスの感染者数は二ケタに落ち着いていますが、再びの冬の到来を前に、インフルエンザや新たな変異株の猛威の可能性もあり、危機感を保つ必要があるでしょう。コロナ禍を起因とする、経済的困窮に喘ぐ方が多くいらっしゃいます。選挙後に発足する新政権には、資金繰りに悩む中小企業向けの資本性劣後ローンのPRや、一般国民を対象とした新たな給付金制度の創設など、セーフティーネットの更なる構築が期待されます。不透明な状況は続きますが、久々に経験するこの“瑞々しい不安定”な体制下でも、希望を紡いでゆきたいものです。

立冬を迎える11月7日、月運が六白金星から五黄土星に移ります。

五黄土星は、“帝王”を表す星です。
九星で最も運が強く、周囲に多大な影響を与える星です。
人に例えれば支配者、王、首相といった世の中心人物、また一方で犯罪組織の首領、盗人、浮浪者といった象意もあります。
また戦争、崩壊、破産、自然災害(地震、台風、暴風雨)といった暗示が強調されます。

“首相”の象意にある通り、今月は政治指導者の動きに注目です。前述の通り、総選挙の結果を受けて自民党では、来年の参院選を視野に早くも、水面下で岸田首相の後継探しに向けて動きがありそうです。先月のこの稿でも述べた通り、“辛”にあたる年は、首相の交代が頻繁に行われています(『六白金星辛丑・令和3年のスタートにあたって——風の時代を迎えた私たちは、魂の仲間と懐かしい夢に向かって動き出す』参照)。日本は今年、既に菅義偉(第99代)→岸田文雄(第100代)と首相交代がありましたが、日を置かずに“ポスト岸田”に繋がる綱引きが、加速するでしょう。また“盗人”“浮浪者”という象意もある通り、コロナ禍の爪痕深い経済不況の影響で、破産による失業者や、窃盗などの犯罪の増加が懸念されます。後述しますが、西洋占星術の観点で言えば海王星が魚座で逆行している影響も相まって、先月の和歌山での水道橋の破損による断水のような、水害事故にも注意が必要と言える月となるでしょう。

11月の月運の干支は“己亥”。冬を迎えた、畑のイメージです。

今月は、無理に積極的な行動はせず、情報収集をしたり勉強したりすることで、実力を蓄える時期です。誠実に物事に取り組むことで、来るべき春に大きな成果を得る事ができるよう、準備をすることに向いている月と言えます。

二十八宿は“尾宿”。

今月は、資格取得や難しい試験に向けての勉強面で、特に成果を収めることができる気配です。旺盛な知識欲で様々な教養を吸収する事で、あなたの力を借りたいと他者からオファーが来る場面があるかもしれません。体力を過信しすぎるところがあるので、過労や持病の悪化には注意しましょう。また、今月はお友達との会食、親睦にツキ有りと出ています。色んな人と会って話す事で、思いがけない耳寄りな情報が手に入るかもしれません。なお、今月は北の方位が大凶となりますので、この方角への旅行等は控えましょう。

 

ルノルマン&タロットによる個人面/社会面の月間リーディングー“星”“太陽”、そして“ワンドのペイジ(正)”“ペンタクルの6(正)”のカードが暗示する2021年11月の暗示は

11月の月間リーディングを、個人の生活面はルノルマンカード3枚引きで、社会情勢はタロットカードを使用し、スリーカードスプレッドで占いました。
ルノルマンリーディングで出たのは、『星』『太陽』『月』のカード。
『星』は“憧れ、導き、希望”を、
『太陽』は“昇格、栄誉、成功”を、
『月』は“直感、ロマンス、夢”を表します。

11月

今月の個人面は、仕事面や恋愛面で、大変良い流れが出てくる暗示が出ています。会社勤めの方は重要なプロジェクトのメンバーに抜擢されたり、自営の方は新しい大口の取引先ができたりと、プラスの変化が出てくる気配です。売上アップや出世など、目に見えて喜ばしい変化が出てくるでしょう。恋愛面では、運命的な縁で導かれた異性と出逢ったり、交際が始まるなど、先行きが明るくなりそうです。 これまで“徳”を積んできた人には、良い配当が返ってくる時です。人生の果実を味わえる、楽しい一ヶ月を期待して良いでしょう。

社会情勢を占ったタロットカードで出たのは『ペンタクルの6(正位置)』『ワンドのペイジ(正位置)』『ソードの7(逆位置)』。アドヴァイスカードは『カップの8(逆位置)』。
“ペンタクルの6(正位置)”は平等な富の分配、援助が受けられる、昇給、昇格といった象意を、“ワンドのペイジ(正位置)”は、“何かを成し遂げる、良い知らせ、未知の世界への冒険心”を意味します。“ソードの7(逆位置)”はこれまでの事を謝罪して和解する、コミュニケーションを取り始めることを暗示。そしてアドヴァイスカードの“カップの8(逆位置)”は、過去からの卒業、人脈や仕事の転換、問題が解決する糸口が見つかる状態を表します。

11月

総合すると、この11月の社会は、総選挙後の新しい政治体制の下で、実行経済が上向く庶民向けの経済政策が打ち出され、なんとなく明るい雰囲気が出てきそうな気配です。新たに示された方向性の下で、より良い環境をつくる為に支え合い、協力し合う緩やかな連帯が、様々な場所で勃興しムーブメントを起こしてゆきそうです。個人で独立して事業をしている方も、希望を見い出せる出来事があるかもしれません。これまでの硬直していた組織、価値観などの古い問題に、一つのピリオドが打たれる時期と言っても良いでしょう。長くコロナ禍で苦しんだ方々にとっては、久しぶりに一条の光明を見い出せる状況となりそうです。

 

11月のキーワードは“蛻変(ぜいへん)” — 牡牛座満月=部分月食で、皆が過去の殻を脱いで“新しい自分”へと生まれ変わる

西洋占星術の観点で言えば、11/22まで太陽は蠍座に入っています。今月は心の奥にスポットライトが当たり、深い部分での変容が起きる月となりそうです。先月30日には情熱の星・火星も蠍座入り。決断力や目的達成の意欲に迫力が増すとともに、生命力=性欲も増す時期です。心よりも、体から始まる恋愛もあるかもしれません。不倫など秘密の関係に陥りやすい季節でもあるので、その点は注意しましょう。5日6時15分には、蠍座で新月。大きな自己変容の流れの中で、過去の悲恋への未練をキッパリと断てたり、牡牛座で逆行中の天王星の影響もあり、かつてご縁のあった異性との再会からの復縁や新しい恋愛、共同事業の話も出てくるでしょう。順行に転じた水瓶座の木星も、過去にすれ違った人との幸運の結び直しを示唆しています。6日には水星も蠍座入りし、これまで諦めずに情熱をもって努力を続けてきたことが、陽の目を見る流れに。そして19日17時57分に起こる牡牛座での満月(ビーバームーン)は、部分月食となります。心の奥深い部分で劇的な変容が起き、まさに眠っていた才能が開花するタイミングです。キーワードは、“蛻変(ぜいへん)”。これは、蝉の卵が幼虫になり、 やがてサナギとなり、羽化して成虫になっていく様を指します。“蛻”の字は“もぬけの殻”を意味しますが、これまでの三次元の世界に合わせ身に付けてきた古い価値観を捨て、自分のスキルを活かして活躍できるフェーズに入る雰囲気です。皆が自分らしく生きる時代が、本格的に始まる合図と言えるでしょう。年明けまで、ドラゴンヘッドは双子座にあります。過去世でご縁のあった強い絆のソウルメイトが現れ、この時期にあなたを強力にバックアップしてくれるかもしれません。また、海王星は今月いっぱい、魚座で逆行しています。地震や水害にはこの秋、細心の注意を払いましょう。

一気に気温が下がり、冬の足音が聞こえてくる季節となりました。

今月は、戦前を代表する歴史学者、思想史家で、早稲田大学の教授を務めた津田左右吉(1873~1961)の名言を引きましょう。

 

“明日いかに ならむかは知らず

けふの日のけふするわざにわが命あり”

 

「明日はこの身もどうなるか、分からない。今日行っていること、その中にこそ、自分の命や大切なことがある」という意味です。

今月は、皆の心の深奥と共振するかの如く、社会にも大きな動揺が走る様相です。

読者の皆様におかれては、引き続きの厳しい環境に於いても、強い絆で結ばれた仲間と出逢い、新しい年に希望を抱くことができる11月となりますよう、祈念しております。

 

(了)

 

姓名学者・八田運命総合鑑定所主宰/八田靖彦

 

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