六白金星辛丑・令和3年のスタートにあたって——風の時代を迎えた私たちは、魂の仲間と懐かしい夢に向かって動き出す

スタート

辛丑は晩冬にキラリと光る宝石のイメージ — 未曽有のコロナ禍でも粘り強く頑張り続けてきた人は、幸福の配当を得られる一年に

新年明けましておめでとうございます。
昨年も一年間、この『TRINITY』紙上で私の文章を読んでいただき、誠にありがとうございました。

皆様、穏やかな令和3年のお正月を迎えられましたでしょうか。
今年の干支は辛丑(かのとうし)、六白金星の年です。
恵方は丙の歳徳・南南東で、南東が五黄殺、北西が暗剣殺、歳破は未(南西)の方となります。
六白金星は、“天”を表す星です。
高尚、高貴なものというイメージを表します。
辛丑の“辛”は宝石や金属、“丑”は季節でいえば晩冬。粘り強さ、誠実さを表します。令和3年は温かい春の訪れを間近に感じながら、豪雪の下で寒さに耐え忍ぶ、宝石のイメージと言えるでしょう。昨年は、猛威を振るうコロナウイルス禍に翻弄された年となりましたが、アフターコロナ後の、大きな社会構造の変化のうねりの中で、厳しい経済状況に耐えながらも、新しい時代にふさわしい自分という人間を磨き、キラリと光る行動に取り組んでゆくという一年となりそうです。

“辛”には大変な出来事を乗り越え全く異なるステージに入る、“丑”には結びつきが強くなるという象意もあります。今までに経験したことのない社会的な混乱、パラダイムの急激な転換を目の当たりにし、右往左往しながらも自らのアイデンティティーを、確立することが迫られる今年は、昨年に引き続き戦後日本のスタンダードであった会社への滅私奉公、定年までの終身雇用という概念が崩壊に近づき、ベンチャーの勃興や趣味を起点とした小グループの台頭、また事実婚や夫婦別姓など新しい家族の在り方を求める運動が力を増すなど、まさに新旧の価値観が入れ替わり、全く新しい潮流が押し寄せてくる暗示です。ただ、コロナ禍を起因とした不況は悪化の一途を辿り、貧富の差の拡大は避けられません。非正規雇用者、無職の増大による社会の不安定化、凶悪犯罪の激増が左翼政党の伸長や思想の過激化を誘発する可能性があります。恋愛や家庭面では、“丑”の協力して結びつきを強めるという象意で、出逢ったばかりの異性との電撃結婚や、昔の恋人や好きだった人と再会してすぐに婚約をするなど、家族を求める気持ちを結実させるカップルが増える時です。未曽有の混迷、不安との対峙が迫られる時代に、個人一人ひとりは新しい家族をつくる動きを選ぶことで、精神的な安定を得られそうです。

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2021年を表す漢字 一文字は“動” — グレートミューテーション後の世界は国家や組織が溶解し、変革の暴風はこれまでの常識を破壊してゆく

今年の納音(なっちん)は、昨年と同様に壁上土(へきじょうど)。
粘り強く、少々のことではへこたれず、困難な役回りもしっかりと勤め上げる。現実主義で、計画的に順序立てて物事を進める、といった意味があります。

二十八宿は、觜宿(ししゅく)。“誇らしげに行進する者”、という意味を持つ星です。
後述する“風の時代”の到来ともリンクしますが、社会構造、権力構造、人間の価値観が、ガラッと変わる年です。
前回の觜宿であった28年前の1993(平成5)年は、38年間に及んだ自民党の政権が崩壊し、細川護熙内閣が誕生。戦後日本を牽引した55年体制が終焉しました。