第51回★最も歴史の古い羽根ペン
イギリスで珍しい文房具を見つけました。
それはイギリスの芸術家たちも御用達だった鳥の羽根で作られた「羽根ペン」。
もともと英語ペン(Pen) の語源は、羽根を意味するラテン語Pennaに由来しており、羽根ペンは最も歴史の古いペンと言われてます。
羽根ペンはエジプトやギリシャで使われはじめたものが徐々に改良され、5~19世紀中頃まで主要な筆記具として利用されていました。
当初は羊の皮でできた柔らかく丈夫な羊皮紙に書かれていましたが、とても高価なものでした。
その後、紙も普及し始めましたが質が悪かったため、羽根ペンを愛用する人たちは常にペン先の修復が必然だったようです。
けれど修復しながら自分の手に馴染んでいく羽根ペンは、小説家、作曲家、詩人など多くの芸術家に愛されました。
なかでも英国人作家ウィリアム・シェイクスピアやチャールズ・ディケンズなどは、今もなお世界中で愛され続ける多くの名作を羽根ペンで残しました。
近年はパソコンやメールが普及し、文字すら書く機会が少なくなってきてしまいました。
けれど大切なあの人へ古き良き時代を忍ばせる羽根ペンで、日頃の感謝の気持ちや思いなどを手書きで伝えるのも、味があってで喜ばれるのでは? 羽根ペンを見ていたら久しぶりに手紙が書きたくなりました。
羽根ペンの羽根の素材には、その昔、カラス、七面鳥、ガチョウの羽根などが使われていました。英国人小説家のチャールズ・ディケンズはガチョウの羽根ペンを使っていたそうです。
革製のカバーで閉じられたレトロなノート。使い込むほどに味わい深い色合いを見せます。
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