「悟り」に近づいているかどうかは、自己顕示欲・批判精神の強さで分かる~精神状態が高くなるほど、周りとの境界線が薄くなる~

スピリチュアルの世界では、自分の精神を高めて悟りに近づくことを、良しとする考えがあります。「悟り」とは、どのような状態でしょうか? ひと言では、簡単に説明できないでしょう。しかしひとつの基準として、「自分自身と周りとの境界線が薄くなっていること」が、挙げられると考えています。

自分と周りの境界線が「濃い」状態とは

自分自身と周りとの境界線が濃い状態でいると、自己顕示欲や承認欲求が強くなります。自分自身が正しいと感じて、自分とは違う価値観や思考を持つ周りの人達の気持ちを理解できません。そのため、何かを批判することに正義感や優越感を味わいます。自分以外は全て間違って見える、視野が狭い状態であるといえるでしょう。

境界線

また、「自分は特別」という意識があるため、自分を良く見せることに執心します。例えば競争に勝とうとし、誰かを下げて自分を上げようとするなどです。逆に、「自分はダメだ」という劣等感も、周りとの境界線が濃い状態です。同じように周りと自分を明確に分けて、比べているためです。

自分と周りの境界線が「薄い」状態とは

 自分自身と周りの境界線が薄いということは、他人の立場や感情を理解できるということです。人間は全員、生まれた環境も性格も、脳の状態や健康状態も違い、自分とは違う価値観や思考を持っています。他人を理解しようとする姿勢を持ち続けることで、自分との違いを受け止めることができます。

そのため、誰かが自分の意見を否定したり、反対意見を述べたりしても、それほど不快に感じません。むしろ「違って当然である」と理解し、その意見を尊重することができます。

瞑想は悟りの一助になる

私自身、時々短時間の瞑想を行います。瞑想中は、広大な宇宙の中に自分自身がふわふわと浮かんでいることをイメージし、自分が「ただ、あるだけ」という意識状態になります。宇宙にはいくつもの惑星が見えますが、それ以外は愛に満ち満ちた状態である……と想像するのです。すると心の底から幸福感が湧き出て、世の中の細々とした物事が、それほど重大ではないと感じられるようになります。

いつか死んで魂が肉体から抜けると、魂は宇宙に混ざり、全てが無になる。そしてただひたすら温かい愛のエネルギーに包まれる……と思えるのです。そこまでいくと、現実的な出来事が非常に小さなことに感じられます。

境界線

 その感覚をつかむと、「周りから注目されるように、凄いことをしなければ」とか、「誰々から嫌味を言われてムカつく」とかいう、自分中心の意識がきれいに消えてしまいます。そんな必死に食らいついていた物事も、死んでしまえばたちまち無意味になることが理解できるためです。

魂が宇宙に溶けている状態ということは、自分自身と周りとの境界線が全くなくなっている状態です。愛に満ちた宇宙と一体化することで、我欲はきれいに消えるのです。

周りとの境界線の強さを確認して

 上記のことから、精神状態の高さは自己顕示欲や批判精神の強さに反比例すると考えます。人からよく思われたいなどの我欲が強いかどうか、そして自分とは違う人たちを批判したくなるかどうか……まずはそうしたところから、判断してみてはいかがでしょうか。







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