神社を参拝する時には、多くの人が厳かで神聖な気持ちを抱えて参拝することでしょう。ぼんやりと神社に向かったとしても、目の前に鳥居があるのを見ると、自然と気持ちが引き締まります。そして神様に失礼がないようにという、礼儀正しい姿勢が湧き出るのではないでしょうか。
実際に、鳥居の中には神聖な気が満ちています。ですから鳥居をくぐって参道を歩くだけで、自然と明るく清々しい気持ちになれるのです。
境内で放ったエネルギーは、直接自分に返ってくる
今まで多くの神社仏閣を参拝した経験を通して、境内の中で自分が放った感情は、参拝後に自分に返りやすい……ということを実感しています。例えば、拝殿の前の長い行列に並び、つい前の人の態度にイライラしてしまったとします。順番が回ってきて、手を合わせる時にだけ何とか気持ちを引き締めたとしても、その前に放ったイライラした感情が、あとあと良くない出来事を引き寄せると感じるのです。
ささやかなことではありますが、例えば帰り道に赤信号ばかりが続いて、ますますイライラする……というような感じです。
神社で人を呪った場合
これは、私の知り合いの話です。知り合いが職場で同僚に嫌がらせをされ、その相手を憎んでいたそうです。普段は全く神社仏閣に興味がない人でしたが、恨みを晴らしたい気持ちから、大きな神社に2か所ほど行ったそうです。そして2回とも、その恨んでいる相手を不幸にしてほしい……と、強く願ったと言います。すると、どうなったかといいますと……その知り合いは普段は頑健なのに、2回とも参拝後に大きく体調を崩したのです。
1回目は、参拝直後にインフルエンザにかかり、長く寝込んでしまいました。2回目の参拝の直後には、初めてコロナにかかったそうです。当の本人は、「神社など、ご利益がない」とますます信仰を失いましたが、私は話を聞いて、自分が境内で出したエネルギーが、そのまま自分に返ってきたのだと思いました。
それは、「バチを与えられた」ということとは違います。「自分で出したものが、自分に返ってくる」という宇宙の法則が、クリアなエネルギーが満ちている境内であるが故に、より強く発動したと考えられるのです。
参拝時には、感情の持ち方に気をつけて
このように、神聖なエネルギーを持つ境内では、他の場所に比べて、自分が出したエネルギーが倍になって返ってくる……と考えるといいでしょう。ネガティブな感情を強く出すと、あとあと嫌な気持ちになる出来事が増えてしまうのです。逆に考えれば、温かく幸福な気持ちや、明るくウキウキした気持ちを強く出すことで、ポジティブな出来事が増えるといえます。
神社の神様方は、確かにネガティブな感情や、背負っている重いエネルギーを、積極的に浄化しようとしてくれます。ですから重い気持ちで参拝しても、スッキリとした軽い気分になることも多いでしょう。ただしその分、神様方に負担をかけているということを、忘れてはなりません。
逆に、明るく爽やかで幸福な気持ちを出すことによって、それが神様方の良質なエネルギー源となり、大変喜ばれるのです。そうしたことも、あとあとの出来事に影響を与える一因なのだと考えています。
確かに誰もが、悲しく辛い気持ちの時に、すがるように参拝したくなるものです。それでも拝殿で手を合わせる時に、愚痴や悲しみ、文句ばかりを伝えるのではなく、できるだけ前向きな気持ちを出すことを心がけてはいかがでしょうか。
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